三葉躑躅(ミツバツツジ)2


三葉躑躅(ミツバツツジ)はツツジ科ツツジ属の落葉低木である。
本州の関東地方から近畿地方にかけて太平洋側に分布し、山地の尾根や岩場などに生える。
庭木としてもよく植えられる。
樹高は1~3メートルである。
葉は楕円形ないし卵形で、3枚が枝先に輪生する。
開花時期は3~4月である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
鮮やかなピンクの花がたくさんつく。
花冠の筒部は3~4センチの漏斗形で、先が5つに深く裂けて平らに開く。
雄しべが5本であるのが特徴である。
他のミツバツツジ類は10本である。
写真は3月に鎌倉の光則寺で撮った。
学名:Rhododendron dilatatum


★早春を飾るがごとく華やかに
 三葉躑躅の花は煌き


三葉躑躅(ミツバツツジ)

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プリムラ・オブコニカ2


プリムラ・オブコニカはサクラソウ科サクラソウ属の多年草である。
原産地は中国西部である。
草丈は30~40センチくらいである。
開花時期は12~4月である。
花径3~5センチと大輪で輪状に咲き、豪華である。
また、花茎が次々と伸び、花期も長い。
花の色は赤、サーモン、桃色、白、薄紫色などがある。
和名を常磐桜(トキワザクラ)という。
写真は2月に大船植物園で撮った(植栽)。
学名:Primula obconica


★大輪を次から次と花開き
 常磐桜の名を欲しいまま

プリムラ・オブコニカ


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玄海躑躅(ゲンカイツツジ)2


玄海躑躅(ゲンカイツツジ)はツツジ科ツツジ属の落葉小低木である。
名前の通り玄海灘をはさんで、九州北部、対馬、済州島、朝鮮半島などに分布する。
環境省のレッドデータブックでは、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
樹高は100~150センチくらいである。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉は革質で先が尖る。
葉の両面や縁には長い毛が生える。
開花時期は3月である。
葉の展開に先駆けて、ピンク色の花を咲かせる。
躑躅の中では最も早く咲き始める。
花冠は幅の広い漏斗状で、皿のように横に広がって5つに裂ける。
裂片の先は丸い。
雄しべは10本である。
花の色は淡紅から紅紫が普通だが、白花もある。
花径は3~4センチである。
分類上は唐紫躑躅(カラムラサキツツジ)の変種とされている。
名前に躑躅とついているが石楠花(シャクナゲ)の仲間に近い。
写真は3月に川口グリーンセンターで撮った。
学名:Rhododendron mucronulatum var. ciliatum


★荒波を越えてはるばる来たりしや
 薄紅の色青空に映え


玄海躑躅(ゲンカイツツジ)

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沈丁花(ジンチョウゲ)2


沈丁花(ジンチョウゲ)はジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木である。
原産地は中国である。
日本へは室町時代に渡来した。
当時は、その香りが貴重だったようである。
名の由来は、香りが沈香(ジンコウ)に似て、花が丁字(チョウジ)に似ていることからきている。
春の夜に遠くまで香りが届くということで「千里花」とも呼ばれる。
樹高は100~150センチくらいである。
葉は披針形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない(全縁)。
葉の質は分厚く、艶がある。
開花時期は2~4月である。
雌雄別株である。
枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、白ないし淡い紫色の花をつける。
花には花弁はない。
花のように見えるのは萼である。
俳句の季語は春である。
ただし、その強い香りのために、お茶の席などでは「禁花」とされてきたという。
また、樹液には皮膚炎を引き起す成分が含まれている。
写真は2月に鎌倉で撮った。
学名:Daphne odora


★仄かなる香りやさしき沈丁花
 遠く眺めて古(いにしえ)思う
☆沈丁花その香にのせむ恋しさを
 風に運ばせ遠き君へと



沈丁花(ジンチョウゲ)


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乙女椿(オトメツバキ)2


椿(ツバキ)は日本原産である。
学名をカメリア・ジャポニカ(Camellia japonica)という。
品種は膨大で、日本産のものだけで2000種を超えるという。
乙女椿(オトメツバキ)はその中の一つで、ユキツバキ系の園芸品種である。
江戸時代から栽培されている。
ツバキ科ツバキ属の常緑低木である。
樹高は1~2メートルである。
葉は卵形で藪椿(ヤブツバキ)よりも小さい。
花期は2月~4月である。
ピンク色の花びらを重ねた千重咲きの中輪で、咲き始めが特に美しい。
俳句の季語は春である。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Camellia japonica f. otome


★薄紅の衣を重ね楚々として
 乙女椿のいま花開き
☆薄紅の花を見事に飾りつけ
 乙女椿が賑やかに咲き


乙女椿(オトメツバキ)


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河津桜(カワヅザクラ)2


河津桜(カワヅザクラ)はバラ科サクラ属の落葉高木である。
寒緋桜(カンヒザクラ)と豆桜(マメザクラ)の自然交雑種と推定されている。
昭和30年ころに河津町在住の飯田勝美氏によって河津側沿いの冬枯れの雑草の中で若木が発見され育てられた。
その後の調査で新種であることがわかり、河津桜(カワヅザクラ)と命名された。
また、昭和50年には「河津町の木」に指定され、町指定の天然記念物となっている。
開花時期が2~3月と早く、花期が長い上に艶やかな紅色の花をつけることから人気があり、河津町だけでなく各地に植栽されている。
写真は2月に河津桜まつりの会場で撮った。
学名:Prunus lannesiana 'Kawazu-zakura'


★薄肌に映す陽射しは柔らかく
 春の訪れ知らせるように


河津桜(カワヅザクラ)


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寒桜(カンザクラ)2

寒桜(カンザクラ)はバラ科サクラ属の小高木である。
細かな分類ではカンヒザクラ群に分けられる。
寒彼桜(カンヒザクラ)と山桜(ヤマザクラ)ないし大島桜(オオシマザクラ)の雑種と考えられている栽培品種である。
江戸時代の後期から関東地方以南の暖地で広く栽培されている。
撮影をした新宿御苑には6本あるという。
熱海にたくさん植えられていて現地では熱海桜(アタミザクラ)と呼ぶ。
もっとも、熱海桜(アタミザクラ)は分類を別にしたほうがいいという説もあるそうで微妙である。
樹高は2~8メートルくらいである。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は2~3月である。
早咲きで知られる河津桜(カワヅザクラ)よりも開花は早く、葉の展開に先立って花をつける。
花序は散形状である。
散形花序というのは、枝先からたくさん花柄が出て、その先に1個つずつ花がつく花序のことである。
花は一重で、花径15~25ミリくらいである。
花の色は淡い紅色である。
咢筒は鐘形で赤茶色をしている。
実はつかない。
写真は2月に小石川植物園で撮った。
学名:Prunus × Kanzakura


★寒天をものともせずに花開き
 春は間近と伝えるように



寒桜(カンザクラ)


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黄梅(オウバイ)2

黄梅(オウバイ)はモクセイ科ソケイ属の落葉低木である。
原産地は中国である。
日本へは江戸時代の初期に渡来した。
別名を迎春花(ゲイシュンカ)といい、早春に鮮やかな黄色の花が咲く。
樹高は1~5メートルくらいである。
よく枝分かれをし、細長い蔓状で少し垂れ下がる。
葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は1~3月である。
葉に先立って花をつける。
花径は20~25ミリくらいで、雲南黄梅(ウンナンオウバイ)よりも小形である。
また、雲南黄梅(ウンナンオウバイ)は開花時期には葉が出ている。
花冠は5つから6つに裂ける。
咲く時期や花の形が梅に似ていることから黄梅(オウバイ)の名前がつけられたが、ジャスミンの仲間である。
ただし、ジャスミンの香りはしない。
英名はウインタージャスミン(Winter Jasmine)である。
俳句の季語は春である。
写真は2月に小石川植物園で撮った。
学名:Jasminum nudiflorum


★星屑を散りばめて咲く黄梅は
 枝先垂らし風に揺ら揺ら
☆ひらひらと舞う蝶のよに黄梅は
 冷たき風も春を感じて


黄梅(オウバイ)


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三椏(ミツマタ)2

三椏(ミツマタ)はジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木である。
原産地は中国の南部で、日本には室町時代に渡ってきた。
虫の害を受けにくいことから主に紙幣や証券用紙の原料として利用されている。
沈丁花(ジンチョウゲ)と同じように花には花弁がなく、花弁のように見えるのは萼片である。
花には芳香があり、黄色い色をしている。
中国名は黄瑞香という。
花はボンボンのように密集しているが、よく見ると4枚の萼片を持つ花の集まりである。
三椏(ミツマタ)という和名の由来は、枝が三つに分かれるところからきている。
沈丁花(ジンチョウゲ)の仲間とは思いにくいが、沈丁花(ジンチョウゲ)も枝が三つに分かれるし、花の形もよく似ている。
開花時期は3~4月である。
なお、俳句では「三椏の花」が春の季語である。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Edgeworthia papyrifera


★俯けど色鮮やかな黄金色
 隠せぬ思い色に映して



三椏(ミツマタ)


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カレンデュラ・カレン2


カレンデュラ・カレンはキク科キンセンカ属(カレンデュラ属)の一年草である。
金盞花(キンセンカ)の園芸品種の1つである。
金盞花(キンセンカ)の原産地は南ヨーロッパである。
日本へは江戸時代の初期に渡来した。
カレンデュラ・カレンの特徴は一重咲きに近いということである。
草丈は20~30センチくらいである。
葉はへら状で柔らかく、互い違いに生える(互生)。
開花時期は2~4月である。
花径は5~6センチと小さめで、花の色は黄色やオレンジ色のものがある。
花は夜には閉じる。
写真は2月に板橋区立赤塚植物園で撮った。
学名:Calendula officinalis cv.


★あっさりと咲くのが好きと言うように
 一重の花を陽射しに向けて


カレンデュラ・カレン



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