日向水木(ヒュウガミズキ)2


日向水木(ヒュウガミズキ)はマンサク科トサミズキ属の落葉低木である。
本州の中部地方から九州にかけて分布し、丘陵地などに生える。
また、庭木とされる。
樹高は1~3メートルくらいである。
樹皮は灰褐色をしている。
根元から複数の幹が生えて株立ち状となる。
葉は偏円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、葉の縁には波状のぎざぎざ(鋸歯)がある。
表面は濃い緑色で、裏面は白味がかった淡い緑色である。
開花時期は3~4月である。
葉の展開に先立って開花する。
花の色は淡い黄色で、花径1センチくらいの5弁花である。
1つの花序につく花の数は1~3個で、近縁種の土佐水木(トサミズキ)よりも疎らである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
名の由来については2説ある。
日向(宮崎県)と関連づける説と、明智日向守光秀(所領は丹波)と関連づける説である。
写真は3月に埼玉県の川口グリーンセンターで撮った。
学名:Corylopsis pauciflora


★温もりを抱えるように花開く
 日向水木は早春の花


日向水木(ヒュウガミズキ)


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山茱萸(サンシュユ)2

山茱萸(サンシュユ)はミズキ科ミズキ属の落葉小高木である。
原産地は中国・朝鮮である。
日本へは、江戸時代中期に朝鮮から薬用として渡来した。
樹高は4~5メートルになる。
開花時期は2~3月である。
葉に先立って、小枝の先に黄色い花をたくさん咲かせる。
この姿から春黄金花(ハルコガネバナ)の別称がある。
また、秋にはグミのような楕円形の果実が赤く熟する。
その姿から秋珊瑚(アキサンゴ)の名称もある。
果実は果実酒ともされる。
また、山茱萸(サンシュユ)は八味地黄丸(はちみじおうがん)に処方されていて、糖尿病、腰痛、動脈硬化、前立腺肥大などに有効とされている。
俳句では、「山茱萸の花」が春の季語である。
写真は3月に川口グリーンセンターで撮った。
学名:Cornus officinalis


★枝々を埋め尽くし咲く山茱萸は
 春の訪れ知らせるように
☆日の光降り注ぐよな山茱萸を 
 見上げん二人春風の中


山茱萸(サンシュユ)



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クロッカス2


クロッカスはアヤメ科サフラン属の多年草である。
原産地はヨーロッパ南部である。
クロッカスの名で流通しているものは、花サフランとも呼ばれるDutch crocus(ダッチ・クロッカス)とその近縁種の春咲き品種をさす。
開花時期は3~4月である。
草丈は20~30センチくらいになる。
葉は細い線形で、真ん中に白い筋が入る。
花の大きさは4~6センチくらいである。
花の色は黄色、紫、白などがある。
花柱が生薬や食用として使われるサフランと似ているが、こちらのほうは秋咲きである。
俳句の季語は春である。
写真は3月に赤塚植物園で撮った。
学名:Crocus vernus


★クロッカスふんわり咲いてクリーミー
 麗らかな春手招くように


クロッカス



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蕗蒲公英(フキタンポポ)2


蕗蒲公英(フキタンポポ)はキク科フキタンポポ属の多年草である。
ユーラシア大陸に広く分布する。
日本へは明治時代の中期に渡来したそうである。
名前は牧野富太郎博士がつけたそうで、それまでは款冬(カントウ)と呼ばれていた。
蕗蒲公英(フキタンポポ)は、花が蒲公英(タンポポ)に似ており、葉が蕗(フキ)に似ているというところからきた名である。
款冬(カントウ)のほうは、冬に氷を叩き割って生えるという意味があるそうである。
日本では主に栽培をされているが、野生化もしている。
栽培されたものは福寿草(フクジュソウ)の代わりに正月用に使われるという。
これは、葉を切り取って出荷するのだそうだ。
草丈は30センチくらいである。
開花時期は室内で12月ころ、庭では2~4月になる。
花径3センチくらいで、蒲公英(タンポポ)よりも少し小さい。
葉は款冬花(かんとうか)という生薬で、鎮咳去痰作用がある。
花の写真は2月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った(植栽)。
葉の写真は7月に都立薬用植物園で撮った(植栽)。
学名:Tussilago farfara


★めずらしい蕗蒲公英の姿見て
 思わず知らず笑みのこぼれて



蕗蒲公英(フキタンポポ)



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黄花甘菜(キバナアマナ)


黄花甘菜(キバナアマナ)はユリ科キバナノアマナ属の多年草である。
黄花の甘菜(キバナノアマナ)とも言う。
中部地方以北の本州から北海道にかけて分布し、日が当たる草むらや土手などに生える。
名の由来は甘菜(アマナ)に似て黄花種であることからきている。
草丈は15センチくらいである。
開花時期は2~4月である。
茎の上部に花柄を何本か出し、その先に一つずつ花をつける。
花柄の長さは不揃いである。
アマナ属の甘菜(アマナ)は茎の先に一つの花しかつけない。
このため属が異なる。
花びらの外側はやや緑色をしている。
花柄の下に小さな葉があり、これが包である。
その下に細い葉があり、さらにその下に長い葉が1枚ある。
写真は4月に箱根湿性花園で撮った。
学名:Gagea lutea


★北国で陽射し求めて咲くという
 黄花甘菜は花柄を伸ばし



黄花甘菜(キバナアマナ)2



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琉球白菫(リュウキュウシロスミレ)2


琉球白菫(リュウキュウシロスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
有明菫(アリアケスミレ)の南方型変種で、九州の南部から沖縄にかけて分布し、草地や道端に生える。
草丈は5~30センチくらいである。
特徴は葉よりも高く柄を伸ばして花をつけることである。
葉の形は細長い三角状ないし卵状の披針形である。
開花時期は12~4月である。
花の色は白ないし淡い紅紫色で、紫色の筋が入る。
筋も多いものや少ないものなど変異がある。
下側の1対の花びら(側弁)には毛が生える。
分布域が重なる琉球小菫(リュウキュウコスミレ)とは、側弁の毛の有無で区別をする。
写真は3月に大船植物園の菫展で撮った。
学名:Viola betonicifolia var. oblongo-sagittata


★南にも菫の花はあるのだと
 茎を伸ばして白菫咲く


琉球白菫(リュウキュウシロスミレ)


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花桃(ハナモモ)「寒白」2


桃(モモ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。
原産地は中国の北部である。
果実や花木に広く栽培されるが、観賞用に使う品種を花桃(ハナモモ)という。
江戸時代から改良が進められた。
樹高は5~7メートルくらいになる。
開花時期は3~4月である。
花の色には紅色、桃色、白などがある。
また、花の形には一重と八重があり、樹形には立性、枝垂れ性、矮性などがある。
雛祭りの花として日本でも古くから馴染みが深い。
俳句では、「桃」が秋の季語、「桃の花」が春の季語である。
写真は「寒白」という白花の園芸品種である。
2月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った(植栽)。
学名:Prunus persica


★照れくさく斜めから見る桃の花
 女人の里に春の訪れ


花桃(ハナモモ)「寒白」


小米犬の陰嚢(コゴメイヌノフグリ)2


小米犬の陰嚢(コゴメイヌノフグリ)はゴマノハグサ科クワガタソウ属の一年草である。
原産地は地中海沿岸地方である。
小石川植物園が1961年にヨーロッパから種子交換で入手して栽培を始めた。
今では逸出したものが都内各地の日当たりのよい草地などで見られるという。
草丈は10~20センチくらいである。
茎や葉には軟毛が生える。
茎につく葉は短い柄があって、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉は段々になってついている。
茎の下部につく葉は向かい合って生え(対生)、上部では互い違いに生える(互生)。
開花時期は2~4月である。
花は文字通り米粒のように小さくて白い。
4弁花のように見えるが、花冠が深く4つに裂けた合弁花である。
写真は2月に小石川植物園で撮った。
学名:Veronica cymbalaria


★見かけたら目を近づけて見てご覧
 思わず笑みがこぼれてくるよ


小米犬の陰嚢(コゴメイヌノフグリ)


馬酔木(アセビ)


馬酔木(アセビ)はツツジ科アセビ属の常緑低木である。
日本原産で、古くは万葉集の中にも登場する。
枝葉に「アセボチン」という有毒成分を含んでいて、馬が食べると麻酔状態になるというので「馬酔木」と名づけられた。
しかし、実際には馬が食べることはないようである。
奈良公園の鹿も馬酔木は食べ残すという。
東北以南の山野に自生し、庭木ともされている。
葉は殺虫剤として利用され、材は床柱などの細工物に使われている。
花期は2~4月ころである。
濃緑色の葉が茂る枝先に壺形の白い小花を総状に多数つける。
花の色は、緑や黄色みをおびたものや桃色、赤などの園芸品種もあり、最近は鉢植えでも人気を呼んでいる。
「馬酔木の花」は俳句の季語で春である。
アシビ、アセボ、アセミなどの別名がある。
写真は3月に鎌倉の長谷寺で撮った。
学名:Pieris japonica


★枝先に春の訪れ知らせんと
 響く鈴の音うららかにして
☆シャンシャンと鈴の音高く馬酔木咲く
 ここよここよと春呼び寄せて


馬酔木(アセビ)2


金盞花(キンセンカ)'アリス'2


金盞花(キンセンカ)はキク科キンセンカ属(カレンデュラ属)の一年草である。
原産地は南ヨーロッパである。
日本へは江戸時代の初期に渡来した。
小輪・一重咲きのもので本金盞花(ホンキンセンカ)と呼ばれている。
その後、江戸時代の後期になって唐金盞花(トウキンセンカ)という大輪・八重咲きの品種が渡来した。
'アリス'はその後者の矮性品種である。
草丈は20センチくらいである。
葉はへら状で柔らかく、互い違いに生える(互生)。
開花時期は2~4月である。
花の色にはオレンジのものとイエローのものがある。
写真は1月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Calendula officinalis cv. Alice


★背は低くだけど綺麗に着飾るよ
 もうすぐ春がやって来るから


金盞花(キンセンカ)'アリス'