ひろじ「ブラックホールの話までで、アートな話は止まってたことに、気がついたんだ。科探隊セレクションをはじめたおかげかな」
さき「これ、第7話ね。れんたちがはじめて登場する回なんだ」
ひろじ「うん。さりのシリーズは、前半は小学3年生のさりが高校生のとっぴたちの科探隊に参加して科学冒険をする話。でも、さきからさりにも科探隊みたいな仲間がいたほうがいいっていわれて、後半からさりとれん、かのん、しもんの四人が冒険するのが中心の話に変わった」
さき「だって、高校生と冒険するより、小学生と冒険する方が楽しいもん」
ひろじ「キャラ設定はさきといっしょにやって、キャラのオリジナルデザインはさきにやってもらったね。それを、またぼくの画風で描いて・・・」
さき「がっさくだね」
ひろじ「合作だねえ」
さき「この宇宙のむこうに、れんが透けて見えるの、どうやったの?」
ひろじ「半透明に塗ったレイヤーを重ねたんだ。便利だよね。手塗りだったら、透けて見えるように、重なるところだけ中間色で塗らないといけないけど。れんの服は普通に塗ってあって、その上に半透明の宇宙の絵を重ねてある。コミスタには、そういうフォトショップみたいな機能があるからね」
さき「この宇宙は、ふつうの宇宙なの?」
ひろじ「いや、話の中に出てくるけど、時間軸をつかった世界線(タイムラインともいう)を表しているので、ふつうの宇宙じゃないけど、この絵だけ、ちょっとマンガのウソがはいっているんだ」
さき「ウソって?」
ひろじ「この表現だと、すべての物体は時間軸に沿った線のようになるんだ。それを、ミオくんのいろんな時間の姿が重なった金太郎アメみたいなので示したんだけど・・・宇宙の星までそれと同じように世界線にしてしまうと、上下に走る星の白い線だらけになってしまって、初めて見る人には宇宙だってわからない。だから、表紙の絵だけ、物理的には正しくない絵になっているんだ」
ひろじ「こっちは、時間軸を使わずに描いた宇宙の絵。上が3次元の宇宙で、下が2次元の宇宙」
さき「2次元ってひらぺったい世界なの?」
ひろじ「テレビ画面の世界っていえば近いけど・・・2次元の世界は、ふつうは、紙に書いたマンガの絵みたいな人が住んでいる世界って思っちゃうけど、本当をいうと、もっと違う世界になる。このマンガみたいに、世界の外から2次元の宇宙を見ると、そこにいる人の姿は、表面ばかりじゃなく、中身も全部見えるから、かなりグロテスクな姿になる。くわしいことは、本編と裏話記事、それに2次元の生物1・2を見てね」
さき「それをマンガにかくと、きもちわるいもんねえ」
ひろじ「そうなんだ。この4次元の話は、どこまで忠実に描くか、ずいぶん迷ったよ」
さき「なんか、不思議だった。ほら、4次元のサイコロを3次元に移したら、なんだかわけのわかんない形になるってのも、よくわかんなかったなあ」
ひろじ「この絵も採用するかどうか迷ったんだけど、物理で扱う空間3次元+時間1次元で4次元の世界、ということだけで、終わらない方がいいと思ったんだ。数学では空間だけで4次元とかn次元とか、とんでもない世界を扱うし・・・物理でも超弦理論だともっとたくさんの次元を扱うからね」
さき「でもなんか、おもしろかったよ」
ひろじ「うん。ぼくの科学マンガは、学習マンガじゃないから、内容をわかりやすく説明することが目的じゃないんだ。まあ、それは、読んでもらうと、なんとなくわかると思うけど」
さき「うん。ミオくんの話は、おもしろいけど、勉強しているって感じじゃないから」
ひろじ「サンキュー」
さき「こういう図形って、コンピューターで描くの?」
ひろじ「だいたい、手描きで描いちゃうけど、手描きだと少しずれたりするところもあるから、そういうところは、ソフトで手直ししたりしてるよ」
ひろじ「思いつきでキャラデザインしたんだけど・・・」
さき「名前ないの」
ひろじ「・・・ない。電子と反電子のイメージを示そうとして作ったキャラだけど・・・そのものじゃないし・・・とりあえず、エレポジくんとでもしておいて。エレクトロンとポジトロンを示すキャラだから」
さき「本にはでてこない、裏設定の名前だね。えへへ」
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