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~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

昨年末に、映画ブロガーのバッカスさんからお教え頂いていた、あのドニー・イェン製作・監督・主演×谷垣健治アクション監督による武侠映画『シャクラ』を単館上映しているTOHOシネマズ二条ですが、1月5日(金)の公開日から公開二週目に入ると、1日1回上映になっていたので、久しぶりになりますが、慌てて、TOHOシネマズ二条へ1月18日(木)に劇場鑑賞に出向いて来ました。

 

今年度の2本目の劇場鑑賞作品。

(今年度のTOHOシネマズ二条での1本目の劇場鑑賞作品。)

 

 

 

「ドニー・イェン製作・監督・主演×谷垣健治アクション監督による武侠映画(24.1/18・2D劇場)」

ジャンル:武侠/時代劇

原題:天龍八部之喬峰傳 Sakra

製作年/国:2023年/香港・中国合作

配給:ツイン

提供:ツイン / Hulu

公式サイト:https://sakramovie.com/

上映時間:130分

上映区分:一般(G)

劇場公開日:2024年1月5日(金)

製作:ドニー・イェン / ウォン・ジン

総監督:ドニー・イェン

アクション監督:谷垣健治

監督:カム・カーワイ

キャスト(配役名):

ドニー・イェン(喬峯) / チェン・ユーチー(阿朱) / リウ・ヤースー(阿紫) / ウー・ユエ(慕容復) / カラ・ワイ(阮星竹) / チョン・シウファイ(段正淳) / グレース・ウォン(康敏=馬夫人) / ドー・ユーミン(白世鏡) / レイ・ロイ(慕容博) / チョイ・シウミン(鳩摩智) その他

(以上、劇場用パンフレットより引用)

 

 

【解説】

「ジョン・ウィック コンセクエンス」「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」などのハリウッド大作でも活躍する香港のアクション俳優ドニー・イェンが、製作・監督・主演を務めた武侠アクション。

香港を代表する武侠小説家・金庸の長編小説「天龍八部」を原作に、4人の主人公のうちの1人である無敵の武芸者・喬峯(きょうほう)の活躍を描く。

丐幇(かいほう)の幇主・喬峯は人々から慕われる英雄的存在だったが、副幇・馬大元殺しの濡れ衣を着せられてしまう。

さらに漢民族ではなく契丹人であるという出自まで暴かれて丐幇を追放された喬峯は、自分を陥れた人物を探すとともに、自身の出生の真実を突き止めるべく旅に出る。

 

しかし彼の行く手には、さらなる罠が仕掛けられていた。

武林最強の技「降龍十八掌」を駆使して刺客たちを次々と倒していく喬峯だったが……。

実写映画「るろうに剣心」シリーズなどのアクションシーンを手がけた谷垣健治がアクション監督を務めた。

 

(以上、【解説】は、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

昨年末より映画鑑賞記録のブログを始められたバッカスさんからの公開情報にて、昨年から観に行きたいと思っていた「ドニー・イェン製作・監督・主演×谷垣健治アクション監督による武侠もの作品」だったのですが、公開後から、その評価が賛否両論大きく分かれているので、実際に劇場鑑賞するのはどうしようか迷っていたのですが、上映回数も激減してしまい、やはり気になって劇場鑑賞してきました。

 

  あらすじ

 

詳しいあらすじについては、以下の、映画.comの高橋直樹氏による『シャクラ』に関する《映画評論・批評》をお読み下されば、よりあらすじについての理解も深まるかと思います。

 

 製作、監督、主演を務めるドニーが演じるのは、契丹人でありながら漢人として育てられた喬峯(きょう・ほう)。少年時代に少林寺の玄苦大師(ツァオ・シーピン)に師事し、幇主となって宋の民を守護するまでに成長した陰翳深い英雄である。 11世紀、外圧が迫り恩讐が渦巻く宋。吐蕃国の鳩摩智(チョイ・シウミン)は、姑蘇の慕容博(レイ・ロイ)への供え物として大理国の段誉を密かに護送する。旅籠旅籠で一行を待ち受けていた喬峯は、義兄弟の契りを結ぶ段誉の救出に成功する。 義に厚く誰よりも勇敢、武芸にも秀でた彼は誰からも慕われる男。だが、「喬峯が副幇主の馬大元(イム・ワー)を殺した」と妻の康敏(グレース・ウォン)が訴え、一通の手紙を執法長老(ドー・ユーミン)に渡す。そこには本人も知らない契丹人という出自が記されていた。 更に育ての親、少林寺の師匠が何者かに襲われ、現場にいた彼に殺人容疑が降りかかる。“異民族の極悪人”の烙印を押され、長老や仲間、少林寺の僧らが瞬時に敵となる。 四面楚歌に追い込まれた喬峯だが、自らが繰り出した大金剛拳によって瀕死の状態に陥った阿朱(チェン・ユーチー)を救うために、謀殺の気勢を上げる猛者が集結している聚賢荘へと向かう。絶体絶命の窮地に喬峯はどう立ち向かうのか…。 開巻直後の鳩摩智との手合わせで喬峯と周辺人物の関係性を紐解くや、謀反人扱いされた正義漢の奮闘が猛スピードで綴られていく。陰謀渦巻く中、傷つきながらも超絶回復力でひたすら突進する様は痛快の極み。弱き者と同胞は傷つけず、我を信じてくれるただ一人の女性を守り抜く。         (原文のまま一部分のみ引用抜粋)

 

 

 

 

 

  ”武侠もの”とは・・・。

 

※尚、「武侠もの映画」の解説については、以下の映画ブロガーのバッカスさんの映画『シャクラ』のブログ記事をお読み下されば、簡潔な文章で、かなり分かり易いかとも思いますので、参考までにバッカスさんの記事を貼り付けておきますので、是非ご一読下さればと思います。

 

 

 

  感想

 

率直な感想としましては、

ドニー・イェンをはじめとする派手なアクションシーンはそれなりに面白く観ることが出来ました。

ただ、私の場合には、今回の『シャクラ』の原作の長編武侠小説「天龍八部」の基礎的な知識も全く知らない上に、お話しがあまりにも駆け足で展開がすごく早過ぎるので、読むのも難しい漢字の名前や台詞などの字幕を目で追うのにただただ必死でアップアップしていたのが正直な感想でした(汗)

 

 

それと、ドニー・イェン演じる喬峯(きょうほう)は、クンフーというよりも気功(で良いのかな?)の使い手であるのは分るのですが、あたかもあの「ドラゴンボール」の"カメハメ波”的な演出で、その点はやや漫画チックでもあり微笑ましかったですね(笑)

 

 

それと、ワイヤーアクションについては、私も決して嫌いではないのですが、家屋の屋根屋根を飛ぶように空を駆けていくシーンは、浮世離れし過ぎて、ちょっとやり過ぎな感じもしないではなかったですね(汗)

 

 

この映画『シャクラ』を鑑賞後になって、公式サイトを閲覧したり、谷垣健治アクション監督によるYouTube動画を視聴したりしましたが、「(ドニー・イェンは)、この武侠小説を基にした中国版のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のような壮大な構想をしているらしい」というコメントを目にしましたが、そうなると、かなり面白そうですが、私の場合には、それ以前に、先ずは多岐に亘る各登場人物の相関関係や背景事情をよく把握しておく必要があるかも知れないですね(汗)

 

 

特に女優陣がなかなかの綺麗どころを配役していたのも印象的で、最後は、続編も有りきかのような終わり方をしていましたが、その中でも特にお綺麗だった阿朱役を演じてられた女優のチェン・ユーチーについては、今作でもう出番がなくなるのが非常に惜しかったです。

 

▲阿朱(チェン・ユーチー)

 

▲阿紫(リウ・ヤースー)

 

▲馬夫人=康敏(グレース・ウォン)

 

▲大理国の段正淳(チョン・シウファイ)とその愛人の阮星竹(カラ・ワイ)

 

また、今作は、日本が誇る谷垣健治アクション監督のアクション指導による香港・中国の武侠もの映画との融合作品だった訳ですが、一体どのあたりが谷垣健治氏のアクション指導の賜物だったのかが全く分らなかったので、谷垣健治氏のアクションや武侠もの映画などにお詳しい御方が居られれば、是非ともご教示下されば幸いです。

 

▲姑蘇国の慕容博の息子・慕容復(ぼよう・ふく)

 

  私的評価:★★★☆(70点)

 

ドニー・イェン製作・監督・主演×谷垣健治アクション監督作品という触れ込みにより、期待があまりにも大きかっただけに、基盤となる原作の長編武侠小説「天龍八部」の各登場人物や相関関係が全く分らずに観た上に、あまりにも駆け足でお話しの展開がすごく早過ぎるので、字幕を目で追うのに必死で正直心底から楽しむ事が出来なかったので、アクションの面白さの点では四つ星評価でしたが、その点を☆半分差し引きまして、80点から、マイナス10点として、三つ星半評価★★★☆(70点)とさせて頂きました。

 

 

念のため、武侠もの映画や武侠小説などにお詳しい御方々が観られれば、かなり純度の高い面白い映画なのかも知れないです。

 

ですが、アクションシーンのみを以て楽しむ分にはそれで良いのかも知れないですが、果たして、全く事前知識のないまま観てもお話し自体を心底楽しめるかと言うと、無責任に声高に「(事前知識なしでも)大丈夫です!」とまでは決して言い難いとも思いましたので、あえて厳しい目の採点評価とさせて頂きました(汗)

 

 

この映画が、かなりお好きな方には申し訳ございません。

 

知識を付けた上で、何度も観ればかなり面白くなってくる、(噛めば噛むほど味が出る)、所謂、スルメ的映画なのかも知れないですが、あくまでも各登場人物や用語についてなどの事前知識のないまま初見で観た私の感想はこんなものでした(汗)

 

結局、TOHOシネマズ二条では公開三週目で上映終了になってしまいました。

 

Huluも提供している映画なので、また後日に、Huluで動画配信されるのかも知れないですね。

その節には、公式サイトなどで各登場人物などの相関関係などの事前知識も入れた上でご視聴なされることを強くお薦め致します。

 

 

 

○『シャクラ』本予告|株式会社ツイン

 

 

 

 

○『シャクラ』見どころ徹底解説!映像(谷垣健治アクション監督)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

 

 奈落の底から再々創刊。蘇る『映画秘宝』

 

私がこれまで唯一購読していた月刊誌だった、映画雑誌の「映画秘宝」が2022年3月19日発売の2022年5月号を以て、無期限の休刊という憂き目に遭ってから、早1年10ヶ月。

ようやく、秘宝新社からの刊行物として、今年の1月19日(金)に再々創刊号として復刊を果たしてくれました。

前回、株式会社双葉社にて復刊した際には、映画秘宝の元編集長によるTwitterのDMでの恫喝事件騒動がひとつの要因にもなって休刊に至ってしまったようでしたが、その後、その一件についてはどの様な決着・経緯を見たのかは存じ上げませんが、とりあえずは、私の大好きなマニアックな映画を採り上げてくれていた「映画秘宝」が復刊してくれた事には感謝したいですし素直に歓迎したいですね。

 

▲「映画秘宝」2024年3月号・再々創刊号(定価1,500円+税)

 

 読み易くなった誌面。記事は今ひとつ。

 

一読して、先ず感じたのは、文字の級数が若干大きくなったのか以前の誌面に比べて文字が見易くて読みやすくなった気がしました。

 

しかし、今回の復刊に関しては、既存の出版社からではなく、秘宝新社名義の自主出版されているからか、こころなしか、同人誌のような趣もしなくもない。

これも号を重ねていく間に、こなれていくのかも(汗)

 

ただ、肝心の誌面内容は、執筆されてられるライターさん達には悪いのですが、昔の90年代の映画についてや、或いは、サブカルチャーに関する特集記事などが主で、近日公開の新作の映画についての特集記事が非常に少なかったのがとても残念でした。

 

『オッペンハイマー』と『ボーはおそれている』くらいしか新作映画の特集記事がなく非常に寂しいお粗末な状態でした。

 

 

 昔の様に『唐獅子仮面/LionーGirl』などのB級作品も採り上げて欲しかった(汗)

 

 

私的には、所謂、「映画秘宝」系の作品で、ちょっと気になっている、巨匠・永井豪先生原作×光武蔵人(ミツタカクランド)監督による、緊急逆輸入のセクシー系バイオレンス特撮アクション映画『唐獅子仮面/LionーGirl』についての記事などが載っているかと期待を膨らませていたのですが(笑)、たぶん昔の「映画秘宝」ならば迷わずに何らかの形の記事として採り上げていたとも思われるのですが、全く、その気配もないあたり、至極残念(汗)

 

 

 

 

 

 

○『唐獅子仮面』予告編◆2024年1月26日(金)全国ロードショー

 

 

 

 

○『唐獅子仮面/LION-GIRL』【吹き替え版】予告編◆2024年1月26日(金)〜全国ロードショー!

 

 

 

 

 昔の様に音楽映画の類いの新作公開情報も採り上げて欲しかった(汗)

 

こういった、所謂、B級的な作品や音楽映画など個性的な映画を発掘し、それらの公開情報を載せてくれないことには、SNSで情報入手すれば充分でしょうし、それこそ、映画雑誌たる意味合いもないことかとも思われるので、今後はこういった作品の情報も是非ともいち早く採り上げて欲しいですね。

 

 

 

○『ストップ・メイキング・センス 4Kレストア』本予告 2024年2月2日(金)公開

 

 

 

あの『アメリカン・ユートピア』(2021年)をご覧になられて感動された御方には是非ともお薦めな音楽映画かと思います!

 

 

 

 

 今号は読者選出の2023年爆選ベスト10&トホホ10の応募ハガキ付の為、購読必須!!

 

今号は、意外にも、未だ、読者選出の2023年爆選ベスト10&トホホ10の読者アンケートの集計作業を実施してくれるらしく、今号は、その読者アンケートの応募ハガキ付きともなっている為、自分自身の2023年映画ベスト10も少しでもデータに反映させたい方々は、是非とも購読の上、今号に最終ページに添付の応募ハガキにて応募されたし!!!

 

 

 

 

 

※因みに、私の昨年度の2023年映画ベスト10は以下の通りです。

 

 

 

で、私の選ぶトホホ3の候補作のうちの2つは、

『近江商人、走る!』、『アントニオ猪木をさがして』で決定です(笑)

両作品共にあまりにも期待外れ過ぎました。

あと1本については、他に何かあまりにも酷かった作品があったかと、現在想い出しているところです(笑)

 

 

 

ーHIHO-映画雑誌・映画秘宝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

今年の映画初めの作品。

昨年末の12月22日(金)の公開以来、数多くの映画ファンから絶賛評を受け続けている、この『PERFECT DAYS』を、あえて今年の最初の劇場鑑賞作品にと選び、鑑賞する映画館については、CLUBSPICE会員カードが、あと1ポイントで6ポイントが貯まり次回に無料鑑賞出来る事から、久しぶりに、滋賀県大津市のユナイテッド・シネマ大津まで、先日の1月10日(水)に、年老いた父親と共に鑑賞に出向いて来ました。

 

今年度の1本目の劇場鑑賞作品。※今年の映画初め。

(今年度のユナイテッド・シネマ大津での1本目の劇場鑑賞作品。)

 

 

「トイレ清掃員の日常を淡々と描いた小津映画っぽい作品。(24.1/10・2D劇場鑑賞)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:Perfect Days

製作年/国:2023年/日本・ドイツ合作

製作:Master Mind(日本) / スプーン(日本) / ヴェンダース・イメージズ(ドイツ)

配給:ビターズ・エンド

公式サイト:https://perfectdays-movie.jp/

上映時間:124分

上映区分:一般(G)

劇場公開日:2023年12月22日(金)

製作:柳井康治

エグゼクティブプロデューサー:役所広司

プロデューサー:ヴィム・ヴェンダース / 高崎卓馬 / 國枝礼子 / ケイコ・オリビア・トミナガ / 矢花宏太 / 大桑仁 / 小林祐介

撮影監督:フランツ・ラスティグ

美術:桑島十和子

スタイリング:伊賀大介

ヘアメイク:勇見勝彦

編集:トニ・フロッシュハマー

リレコーデング・ミキサー:マティアス・ランパート

インスタレーション撮影:ドナータ・ヴェンダース

インスタレーション編集:クレメンタイン・デクロン

キャスティングディレクター:元川益暢

ロケーション:高橋亨

ポスプロスーパーバイザー:ドミニク・ボレン

VFXスーパーバイザー:カレ・マックス・ホフマン

脚本:ヴィム・ヴェンダース / 高崎卓馬

監督:ヴィム・ヴェンダース

キャスト(配役名):

役所広司(平山正木) / 柄本時生(タカシ) / アオイヤマダ(アヤ) / 中野有紗(ニコ) / 麻生祐未(ケイコ:平山の妹) / 石川さゆり(スナックのママ) / 三浦友和(友山:ママの元夫) / 田中都子(竹ぼうきの婦人) / 水間ロン(酔っ払いのサラリーマン) / 渋谷そらじ(子供) / 岩崎蒼維(子供) / 嶋崎希祐(迷子の子供) / 川崎ゆり子(その母親) / 小林紋(赤ちゃん) / 原田文明(神主) / レイナ(旅行客) / 三浦俊輔(銭湯の番台) / 古川がん(銭湯の老人) / 深沢敦(かっちゃん) / 田村泰二郎(常連客) / 甲本雅裕(居酒屋の店主) / 岡本牧子(年配女性) / 松居大悟(レコードショップの店員) / 高橋侃(レコードショップの客) / さいとうなり(レコードショップの客) / 大下ヒロト(レコードショップの客) / 研ナオコ(野良猫と遊ぶ女性) / OL(長井短) / 牧口元美(地元の年配男性) / 松井功(地元の年配男性) / 吉田葵(でらちゃん) / 柴田元幸(写真屋の主人) / 犬山イヌコ(古本屋の店主) / モロ師岡(スナックの常連客) / あがた森魚(スナックの常連客) / 殿内虹風(女子高校生) / 大桑仁(ケイコの運転手) / 片桐はいり(電話の声) / 芹澤興人(タクシー運転手) / 松金よね子(駐車監視員) / 安藤玉恵(佐藤:タカシの代行) その他

 

 

【解説】

「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」などで知られるドイツの名匠ビム・ベンダースが、役所広司を主演に迎え、東京・渋谷を舞台にトイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いたドラマ。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所が日本人俳優としては「誰も知らない」の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞した。

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、人生は風に揺れる木のようでもあった。

そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく。

東京・渋谷区内17カ所の公共トイレを、世界的な建築家やクリエイターが改修する「THE TOKYO TOILET プロジェクト」に賛同したベンダースが、東京、渋谷の街、そして同プロジェクトで改修された公共トイレを舞台に描いた。

共演に新人・中野有紗のほか、田中泯、柄本時生、石川さゆり、三浦友和ら。

 

カンヌ国際映画祭では男優賞とあわせ、キリスト教関連の団体から、人間の内面を豊かに描いた作品に贈られるエキュメニカル審査員賞も受賞した。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

あらすじ 

 

東京スカイツリーにもほど近い古びた木造アパートで独り暮らしをする、中年の寡黙な公衆トイレの清掃員・平山(役所広司さん)は、毎朝、近所のご婦人が竹ぼうきで掃き掃除をする音で目覚め、薄い布団を畳んだ後、先ずは、部屋の木々の苗木に水遣りをし、台所で洗顔と歯磨き、髭を整え、清掃のツナギのユニフォームに身をつつみ、車のキーと小銭とガラケーをいつものようにポケットにしまい部屋を出て、お天道様に挨拶をするかの如く、今日も朝の空を見上げるのでした。

そして、家の前の自動販売機でいつも同じ缶コーヒーを買い、社用車であろうワゴン車を運転して仕事場へ向かう。

 

 

行く先は渋谷区内にある公衆トイレ。

それらを次々と回り、隅々まで手際よくただ黙々と磨き上げることを生き甲斐にしている。

 

 

一方、一緒に働く若い清掃員のタカシ(柄本時生さん)は「磨いてもどうせ直ぐ汚れるのだから」と清掃作業は適当にこなし、通っているガールズ・バーのアヤ(アオイヤマダさん)と深い仲になりたいが金がないとぼやいてばかりいる。平山はそんなタカシの言葉は意に介さず、ただ一心に自分の持ち場を磨き上げるのでした。

 

 

トイレ清掃の作業を続けていても、誰からも見て見ぬふりをされるような仕事。しかし平山はそんな事も気にせず、作業を続ける。平山は、作業中は、ほとんど言葉を発する事もない。

 

 

それでも、平山は日々の愉しみを数多く持っているのでした。

それは、例えば、移動中のワゴン車のカーステで聴く古いカセットテープ。どれもこれも、ひと昔前の音楽。

アニマルズ、パティ・スミス、ルー・リード、ニーナ・シモン。平山の部屋にはそんな音楽カセットテープが沢山あるのでした。

 

休憩時に神社の境内のベンチに座ってささやかな昼食を採るときは、境内の樹々を見上げる。そこから見える木漏れ日を見ては笑みを浮かべ、ひと時代前のコンパクトフィルムカメラを取り出しては、モノクロ写真を撮るのでした。

 

 

街行く人々は平山の存在を全く無視しながら忙しく行き交っているが、不思議なホームレス風の老人(田中泯さん)だけが、ときおり平山と目を合わせてくれることも、ずっと気になっているのでした。

 

 

仕事が終わると近くの銭湯で身体を洗ったあと、浅草駅の地下商店街のいつもの定食屋で安い食事をすませる。休日には行きつけの小さなスナックで、客にせがまれて歌うママ(石川さゆりさん)の声に耳を傾けることもある。

 

※尚、劇中のスナックのママ演じる石川さゆりさんが、常連客役の、あがた森魚さんのギター演奏で歌う、アニマルズの曲を、浅川マキ・日本語訳バージョン《The House of the Rising Sun(朝日の当たる家=朝日楼)》で歌ったのが、当然の事ながら、上手過ぎて最高でした!!!

 

 

家に帰ると、ウィリアム・フォークナーの『野生の棕櫚(しゅろ)』、幸田文『木』などの文庫本を眠くなるまで読み耽る。

 

 

そして、眠りに落ちた平山の脳裏には、その日に目にした映像の断片がユラユラと煌めき続けているのでした。樹々の枝葉から漏れる陽光、あの老人の姿などなど。

 

 

とは言え、コインランドリーや銭湯、定食屋に、時々、古本屋、スナックに写真屋と、平山の職場以外の立ち寄り先もほぼ固定され、ほぼ決められた時間に、馴染みの場所に行く。そのルーティンを全うするのが至福の歓びでもあるのでした。

 

そんな平山の築いた完璧な日常を、ある日、かき乱す存在が現れる。

家族と折り合いが悪い姪っ子のニコ(中野有紗さん)が、平山の安アパートに転がり込んで来るのでした・・・。

 

といったイントロダクションの映画でした。

 

 

感想 

 

周りの映画ブロガーさんの反応が、ほぼすべて絶賛評価だったのもあり、期待値のハードルをあまりにも上げすぎたからか、もっと直情的に感情を揺さぶられるような感動作品なのかと思っていましたが、案外、実に小津映画っぽい静かで淡々とトイレ清掃員の日常を描いた映画といった印象でした。

 

 

ただ、主人公の平山役演じる役所広司さんですが、無駄な説明台詞を極力排すなどがなされた脚本の中、その所作や表情だけで表現する名演で、流石に素晴らしかったです。

まさに、今年の第76回カンヌ映画祭の男優賞も伊達ではないと証明するかの様でしたし、あたかも(良い意味で)、役所広司さんのPV映画と言っても良いくらいの趣の作品でした。

 

 

そもそもがこの作品は、あのUNIQLOなどを事業展開するファーストリテイリング社の取締役・柳井康治氏が企画した、東京都渋谷区内17ヶ所の公衆トイレを世界的な建築家やクリエーターが快適なトイレを目指して改修する、《THE TOKYO TOILET PROJECT》のPRのための映画製作に賛同したヴィム・ヴェンダースが監督を担った訳ですが、それにしては単なるPR映画の域に留まらない、すごく芸術性に富んだ映画として完成させてくれて、実に、ヴィム・ヴェンダース監督の小津安二郎監督の作品好きが奏功した作品でしたし、高崎卓馬氏との共同脚本ではありましたが、そのお蔭で役所広司さんの名演技が今年のカンヌ映画祭で男優賞を受賞するに至ったことを鑑みますと、ヴィム・ヴェンダース監督には感謝の一語しかないですね。

 

また、前述した経緯から、東京都渋谷区の芸術性に富んだ新感覚の快適性を重視した公衆トイレばかりを採り上げるPR映画という点は致し方なかった訳ですが、あのようなデザイン性に富んだ公衆トイレは京都市内には、二条城駅前の一角にあるくらいにしか知らないので、風変わりな公衆トイレが珍しかった点もなかなか面白かったですね。

 

役所広司さん扮する平山が、まるで求道者か能楽師かのような、日本の伝統文化の侘び寂びにも通じるような、実に簡潔な所作で日々のルーティンをこなす姿が、あたかも何十年来、同じペースで繰り返されてきたとも一目瞭然で推察されるほどの演技なのが素晴らしかったですし、その日々のルーティンを追う描写は各ショット違う視点や角度から撮られているあたりも心憎かったです。

 

また、その「不動のルーティンが崩れた途端、波紋が生じてドラマも生まれる」。といった効果も、ヴィム・ヴェンダース監督が知り抜いて計算し尽くして演出しているであろう点も素晴らしかったです。

 

(おそらく首都高速道路を「ETC専用レーン」の入口から通過していたので、平山の乗るクルマは、社用車か若しくはマイカーを会社で借り上げして貰っているのだと思うのですが・・・。)、平山のカーステから流れるカセットテープのひと昔前の音楽も、平山のこれまでの育ちの良さまでもをすごく推察できるかのようなハイセンスな選曲でよかったです。

 

 

 

 

そして更に、洋楽や読書の愛好家で育ちの良さがうかがえる平山の生い立ちの一端が、ニコの母親で平山の妹(麻生祐未さん)の登場で明らかになる。

黒塗りの高級車で古びた木造アパートに乗りつけて、トイレ掃除をしている兄に哀れみの視線を注ぐ。平山がどういう家庭に生まれ、どんな人生を歩んできたか。回想シーンや説明台詞を盛り込むでもなく、何気ないシーンのみで観客に諭させるあたりも実に心憎かったですね。

 

 

 

 

この様なトイレの清掃員が主人公の映画は古今探しても見当たらないのではないでしょうか。

仏教ではトイレは精神修行の場ともされるらしいですね。

そういう風に見れば、平山は清貧な求道者にも見えるかも知れない。

理由はともかく、一度定めたら徹底する。樹々に生えた雑草のような苗木を育てるなどの一風変わった行為も一心に貫けば、ある種の《人生の美学》とも成り得るのかも知れません。

 

 

 

 

予告編以外にも、平山が、ほっぺにチューされてやや昂揚するシーンに、ルー・リードの「Perfect Days」が使われていたり、冒頭には、アニマルズの「The House of the Rising Sun(朝日の当たる家)」の原曲を、そして、最後の平山役演じる役所広司さんのどアップの長回しに併せて流れていた曲は、ニーナ・シモンの「Feeling Good」だったかと思うのですが、(私の年代的にリアルに聴いていた世代とは違うので、その程度しか分りませんでしたが)、その選曲の良さにも感服しました。

 

 

私的評価;★★★★(80点) 

 

 

職業に貴賎はないと言いますが、《幸福度》も、決して社会的地位や所得の多寡では測れないはず。

《人生を自ら満たすことができることこそが完成形》

あたかも、ヴィム・ヴェンダース監督と高崎卓馬氏が描き紡いだ、平山の日常がそう教示してくれるかのようでした。

 

 

 

 

ただ、出来過ぎなくらいに芸術性に富んだ良い映画ではありましたが、エンタメ性があまりにも少ない点は、娯楽性に富んだ映画好きで、天の邪鬼な私的には、その点がやや不満にも思えましたので、厳し目の採点評価になるかも知れないですが、世の多くの映画通の皆さんからすれば、映画を見る目が肥えていないと批判や嘲笑を浴びそうですが、五ツ星評価的には、★★★★(80点)の四ツ星評価が相応しい映画かと思いました。

 

 

 

 

※尚、映画『首』の★★★★(80点)と同じ評価ではありません(笑)

あくまでも、★★★★☆(90点)に限りなく近い★4個の評価です(汗)

 

 

○映画『PERFECT DAYS』本予告_ヴィム・ヴェンダース監督作品×役所広司主演

 

 

 

 

○The Animals - House Of The Rising Sun (Music Video) [4K HD]

 

 

 

○ちあきなおみ 朝日のあたる家(朝日楼) Naomi Chiaki - House of The Rising Sun [Live] 1989

 

 

 

 

○Nina Simone - Feeling Good (Official Video)

 

 

 

【追悼】

○八代亜紀さんが歌う「The House of the Rising Sun」(LIVE@TOKYO BLUE NOTE)

 

 

 

所属事務所によりますと、昨年の8月下旬より、複数の病院で検査を行ない「膠原病」と診断され、芸能活動を休止し、闘病生活をを続けておられたそうですが、その甲斐なく、昨年12月30日に、急速進行性間質性肺炎のため死去されていたことが、先日の1月9日(火)に、八代亜紀さんの公式サイトにて発表され判明する。

 

享年73歳。熊本県八代市出身。

 

本当に急過ぎる訃報に接し、茫然自失で、なんと言って良いものかと、言葉も失ってしまいました。

 

故人のご冥福をお祈り申し上げます。合掌。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。