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HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

先ず、先週にようやく鑑賞に行ってきた『ボヘミアン・ラプソディ』の感想を書こうかとも思ったのですが、未だ先月の10/30(火)に、邦画『人魚の眠る家』のTジョイ京都での試写会に当選し鑑賞させて頂いた際の感想をブログ記事化していなかったので、一昨日の11/16(金)から全国公開されましたので、今回は、ようやくながらですが、邦画『人魚の眠る家』のご紹介をさせて頂こうかと思います。

 

東野圭吾原作×堤幸彦監督というコンビの作品では、今作品と同じく松竹の配給にて『天空の蜂』(2015年)という、原作小説発表以降長らく<映像化不可能>ともいわれていた、原子力発電所でのテロ事件といった題材の社会派サスペンス映画を手掛けられて、私個人的には凄く面白かった作品でしたが、このコンビが再タッグを組む形で挑んだ、今回の『人魚の眠る家』も謳い文句こそは「作家生活30年を経て、たどり着いた東野ミステリーの到達点」というキャッチコピーですが、実際には、ミステリーでもサスペンスでもない、紛れもなく、れっきとした社会派ドラマであり家族愛を描いた人間ドラマでした。

 

 

 

 

 

「<死の定義>に揺れる家族を描く人間ドラマ(18.10/30・試写会)」

ジャンル:人間ドラマ

製作年/国:2018年/日本

配給:松竹

公式サイト:http://ningyo-movie.jp/

上映時間:120分

公開日:2016年11月16日(金)

監督:堤幸彦

キャスト:

篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎、川栄李奈、山口紗弥加、田中哲司、斉木しげる、大倉孝二、駿河太郎、ミスターちん、遠藤雄弥、利重剛、稲垣来泉、斎藤汰鷹、荒川梨杏、荒木飛羽、田中珉、松坂慶子

 

 

 

 

【解説】

人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを映画化し、篠原涼子と西島秀俊が夫婦役で映画初共演を果たしたヒューマンミステリー。

「明日の記憶」の堤幸彦監督がメガホンをとり、愛する娘の悲劇に直面し、究極の選択を迫られた両親の苦悩を描き出す。

2人の子どもを持つ播磨薫子と夫・和昌は現在別居中で、娘の小学校受験が終わったら離婚することになっていた。

そんなある日、娘の瑞穂がプールで溺れ、意識不明の状態に陥ってしまう。回復の見込みがないと診断され、深く眠り続ける娘を前に、薫子と和昌はある決断を下すが、そのことが次第に運命の歯車を狂わせていく。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

【人物相関図】

 

率直な感想と致しましては、

先ず、東野圭吾作品の新参者シリーズの最終章の映画化作品『祈りの幕が下りる時』の鑑賞の際にも感じたのですが、自分に子供或いは孫がいる人が観た時とそうでない人が観た時では大きく印象が異なる映画かも知れないと思いました。

 

私には、自分に子供が居ないので、甥っ子や姪っ子の事を思い浮かべながら鑑賞していても、やはりどこか冷静になって観てしまうところがありましたが、そんな私でも涙がホロリとしてしまう位でしたので、もしも自分に実の子供がいる人が観ながら、自分の立場に置き換えて考えられるとすれば、思い入れのあまり涙が溢れ出て止まらない映画なのではないかと思われました。

 

 

主題としては、従来からよく医療・倫理的なテーマとしても挙げられる<死の定義>について。

即ち、<脳死>を以て死とするのか。心臓が止まった時点。<心臓死>を以て死とするのかという、海外の多くの国では、<脳死>を以て死とするのがほぼ通例な中にあって、日本独自のこの二つの<死の定義>の存在のために、脳死が疑われる所見の際には、臓器移植提供を行う際にのみ脳死判定が実施される独自のルールに基づき、脳死判定を行うのか、それとも脳死判定を行わずに、所謂、植物人間状態としてでも延命措置を行うのかという究極の選択を突きつけられる中、揺れ動かされる残された家族たちの葛藤などについて描いた社会派ドラマであり人間ドラマです。

その為、主題自体は骨太で重厚なテーマでありながらも、特に目新しさはない事から、観客の中には「扱われるテーマがありきたりで、つまらない。」と辛口に評される人も少なからずおられるかも知れないですね。

 

 

しかしながら、そういった日本独自の二つの<死の定義>に基づいた脳死判定基準や、日本人が従来の慣習や心情的に<心臓死>に拘るあまりに臓器移植提供がはかどらない日本においては、未だに、海外にて臓器移植を図るべく多額の募金活動をせざるを得ない現状、また、今は未だ神の領域とも称される最先端の医療技術の採用の問題など、今日の日本が抱える二つの<死の定義>にまつわる諸問題を総花的に盛り込んだ作品としている点では、今作品は、同じ様な主題の作品もある中、より深く観客にも訴えかける内容になっていたのではなかろうかとも思いました。

 

 

 

お話しの流れ的には、

会社社長の播磨和昌(西島秀俊さん)と妻の薫子(篠原涼子さん)は離婚寸前の夫婦で別居していたのですが、長女の有名私立小学校受験までは仮面夫婦を続けていたのでした。

そんな或る日、その長女の瑞穂がプールで溺れ意識不明の重体となるとの一報が入るのでした。

脳神経外科の担当医からは、限りなく脳死に近い状態にあると告知され、親権者として臓器移植にご同意されるのであれば脳死判定を行うとの旨の判断を迫られるのでしたが、二人は、娘・瑞穂の脳死を受け入れられず、和昌の会社で開発中の最先端医療技術に望みを託し、瑞穂は意識不明のまま延命措置が執られて行く事となるのでした。

といったイントロダクションの映画でした。

 

 

回り道をせずに、冒頭から一気に核心部分である<死の定義>の問題点について迫っていくので、悪く言えば一本調子な印象と受け取る人もいるかもしれませんが、ラストまで緊迫感が途絶えず、画面に釘付け状態になっていきます。

 

 

しかしながら、瑞穂に施される先端医療技術の治療は、徐々にエスカレートし常軌を逸していき、倫理的に、生命の尊厳を踏み越えていき、謂わば、神が司る領域にまで入り込んでいくものでした。

そこまでいくと、流石に、あたかも狂気の沙汰とも言える行為なのですが、あくまでも子供を失いたくないという薫子の強い母性ゆえの行動であり、彼女の必死な想いには、観客のこちらもついつい胸が締め付けられそうになってしまう位でした。

 

脳死が人の死でないことを前提として、あくまでも死んでいないのだから先端医療技術の治療を続けて行ったらこうなるかもしれないとの極限を、敢えて描く事により、私達に鋭い問題提起を投げ掛けているとも言える作品でした。

 

 

特に、娘・瑞穂の脳死状態を受け入れられず狂気に満ちた鬼気迫る勢いの母・薫子役の篠原涼子さんの熱演が素晴らしかった!!!

 

 

その正に篠原涼子さんの「動」の演技もさることながら、眠る人魚の様な脳死状態の演技をし続けた瑞穂役の子役の稲垣来泉ちゃんの静かな演技も凄いと実感!!!

 

 

また、脳死状態にある瑞穂の延命措置のために、次第に技術の力を過信し過ぎて盲目的になってしまう、和昌の会社の研究員・星野祐也役の坂口健太郎さんと、その恋人・川嶋真緒役の川栄李奈さんの恋の行方も気になるところ。

それにしてもこのお二人はデートが会食ばかりの設定だからか、食事シーンばかりでしたね(汗)。

恋人・川嶋真緒役があまりにも良い人過ぎるのも気になりましたが。

 

 

和昌の父であり会社の創業者(先代の社長)の播磨多津朗役の田中珉さん。薫子の母親・千鶴子役の松坂慶子さんのお祖母ちゃん役。薫子の妹・美晴役の山口紗弥加さんなど、各世代を代表する実力派俳優陣が集結し、その何れもがキャラが立っていて無駄な配役が一切なく要所要所の脇を固めてくれていました。

 

 

母・薫子役の篠原涼子さんによる「人は二度は死なない」の台詞から先は圧巻の演技で、周囲の観客も、かなり鼻をグズグズとすする音を鳴らしながら鑑賞しているご様子でした。

私もこの辺りから涙がホロリとしてしまいましたね。

クライマックスに向かうに従って、それぞれが抱えていた想いが爆発し、そっと隠していた深い傷がえぐり出されていくのが、観ていて辛かったですね。

 

紆余曲折を経て、悩み抜いた二人が辿り着く結論にはもの凄い覚悟が必要だったと思われ、非常に胸が熱くなりました。

脳死は人の死という考え方は医学的根拠に基づいているし、世界的な基準となっています。

しかしながら、たとえ機械に生かされているとは言え、心臓が鼓動し、肌の温もりもある人間を、もう死んでいると理解し納得するのは、容易いことではない事を今作品では鋭く問い掛けているのでしょう。

非常に辛く容易く答えの出ない難問ですが、それでも尚、考え続けるべきだと、作品を通して、痛感させられました。

 

いつか自分の家族が「脳死」と判定されたとき、果たして自分はそれを受け入れて望み通りにする事が出来るだろうか。

最後のお別れの会の際に担当医の進藤医師(田中哲司さん)の言葉や臓器移植を待っている親御さん(駿河太郎さん)の言葉など、とても気持ちが温かくなる様な台詞も沢山あり、東野圭吾さんの作家生活30年に相応しいそのお人柄が覗えるような作品でした。

 

今後ニュースなどで臓器移植成功の報道を観たらば、その裏で悩み哀しみながら決断を下した家族を想像するだろうと思いました。

 

 

私的な評価と致しましては、

<死の定義>に揺れる残された家族たちの姿を通して、医療的見地・倫理的見地から、とても多くのことを考えさせてくれる機会を得られてとても良かったのですが、ミステリーの帝王の東野圭吾さん原作にしては珍しく本格的社会派ドラマであり、テーマが骨太で重厚であるために、観ていながら、これは愛なのか?エゴなのか?と、主人公たち残された家族の心情を鑑みると良心の呵責に耐えられなくなり、非常に辛く苦しく胸が痛くなる作品でもありました。

エンディングロールで流れる絢香さんの歌う主題歌『あいことば』も、とてもマッチしていて素晴らしかったです!

以上から、五つ星評価的には、四つ星評価★★★★(80点)の高評価

も相応しい作品かと思いました次第です。

 

※最後に、ご挨拶並びにブログ記事化させるのが大変遅くなってしまいましたが、Tジョイ京都さん。今回も試写会にお招き頂き、本当に有り難うございました。

 

 

●映画『人魚の眠る家』予告編

 

 

●絢香/「あいことば」(映画「人魚の眠る家」主題歌)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

未だブログ記事化出来ていない劇場鑑賞済みの今年公開の新作映画が16本あまり有りますが、今回は、先日の11/6(火)に、米国の上下院中間選挙が実施された事も鑑みて、先ずは、私の父親のリクエストで、滋賀県草津市のイオンシネマ草津まで鑑賞に行った、マイケル・ムーア監督による、ドナルド・トランプ大統領の誕生を主たる題材としたドキュメンタリー映画『華氏119』を、取り急ぎご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

『華氏119』のタイトルは、2004年に公開された、ジョージ・W・ブッシュ政権を批判した映画『華氏911』に因み、<119>はドナルド・トランプ氏が第45代大統領の当選を確実とし勝利宣言をした<2016年11月9日>を暗に意味しています。

しかし、ただ、単に、本作では、共和党やトランプ大統領に対する批判のみを描いている訳でもなく、実際には、アメリカにおける、直接選挙と謳いながらも、事実上は、旧態依然とした大統領選挙人を選出するといった選挙制度上の欠陥や、ビル・クリントン大統領の時代以降には、民主党も企業献金を受け取る先も、ほぼ共和党と同化していく中、大企業や金融業界を優遇し、貧しい者や労働者層を切り捨てていくといったまさに共和党化していく過程で、政治的無関心な無党派層を拡大させて行くに至った歴史的経緯など、トランプ氏を当選させるに至ったアメリカ社会の問題点に対して鋭く切り込んだドキュメンタリー作品となっていました。

 

 

「ムーア節炸裂!!!なるべくして誕生したトランプ大統領(18.11/13・字幕)」

ジャンル:ドキュメンタリー

原題:FAHRENHEIT 11/9

製作年/国:2018年/アメリカ

配給:ギャガ

公式サイト:https://gaga.ne.jp/kashi119/

上映時間:128分

公開日:2018年11月2日(金)

監督:マイケル・ムーア

キャスト:

マイケル・ムーア、ドナルド・トランプ大統領、バーニー・サンダース民主党議員ほか一般市民多数

 

 

【解説】

アメリカの銃社会に風穴を開けた「ボウリング・フォー・コロンバイン」や医療問題を取り上げた「シッコ」など、巨大な権力に対してもアポなし突撃取材を敢行するスタイルで知られるドキュメンタリー監督のマイケル・ムーアが、アメリカ合衆国第45代大統領ドナルド・トランプを題材に手がけたドキュメンタリー作品。

タイトルの「華氏119(原題:Fahrenheit 11/9)」は、トランプの大統領当選が確定し、勝利宣言をした2016年11月9日に由来。マイケル・ムーア監督の代表作であり、当時のジョージ・W・ブッシュ政権を痛烈に批判した「華氏911(Fahrenheit 9/11)」を暗に呼応するものになっている。

2016年の大統領選の最中からトランプ当選の警告を発していたマイケル・ムーア監督は、トランプ大統領を取材するうちに、どんなスキャンダルが起こってもトランプが大統領の座から降りなくてもすむように仕組まれているということを確信し、トランプ大統領を「悪の天才」と称する。

今作では、トランプ・ファミリー崩壊につながるというネタも暴露しながら、トランプを当選させたアメリカ社会にメスを入れる。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

映画を観た率直な感想としましては、

遥か太平洋を跨いだ海の向こうでも、この国の政権と同じく、忖度(そんたく)がまかり通り、もはや民主主義が崩壊しつつあるのかと憂いてしまうほどの内容でした。

 

字幕監修が、あの池上彰さんでしたので、専門用語もそこそこ解り易かったのも好印象な作品でした。

 

 

この作品は、ちょうど上下院中間選挙の時期を狙ってトランプ政権乃至は共和党に対し、ある種の打撃を与えるべく、この時期に緊急公開されたようでした。

 

しかしながら、既に11/6(火)にアメリカ中間選挙の結果が出ていますので、ご存知の通り、下院では民主党候補の議員が過半数を占めることが出来ましたが、上院では共和党候補が過半数以上の当選を果たし、表面的には「ねじれ」議会という結果を生み、立法府からのある程度の牽制を果たすことも可能な結果の様にも見えますが、大統領の弾劾訴追案件などについては、事実上、共和党の上院の勝利により弾劾訴追案件も廃案・差し戻しとなるため、上院は通過しない見込みとなり、トランプ政権としてはその点では御の字の結果だったかも知れないですね。

 

また、そもそものトランプ大統領の誕生に関しても、大統領選挙において、ここ20年以上に亘り、過去7回の大統領選のうち6回は、左派である民主党候補の方が実質的な総得票数では共和党に圧倒的に勝っているにも拘わらず、直接選挙とは名ばかりな、200年以上前からの奴隷制度時代からの因習に則って、選挙人を選ぶ間接選挙制度という古い選挙制度を残しているため、選挙人を多く獲得した共和党候補が勝利するといった制度的な盲点や欠陥によるところが大きいかとも思います。

 

そして、ビル・クリントン大統領の時代から始まった民主党の<政治的な譲歩(妥協)>も問題点として挙げられます。

潤沢な企業献金で選挙戦を戦っている共和党に勝つために、民主党も、貧しい者や労働者層向けの政策から共和党の様な大企業・金融業界が潤うような諸政策を推し進めていった結果、まさに共和党化してしまい、結果は政治離れを生み、2016年の大統領本選ではトランプに6300万人、ヒラリー・クリントンに6600万人が投票し、約1億人が棄権するといった政治的無関心な無党派層拡大の問題を深刻化させていったのでした。

 

▲バーニー・サンダース民主党議員とマイケル・ムーア監督

 

それとは別に、当の民主党自体も当時の大統領候補をヒラリー・クリントン候補に決定する過程で、当時の民主党予備選で一大旋風を巻き起こしていたバーニー・サンダース民主党議員の方がヒラリー・クリントン民主党議員よりも票が少なかった様に民意を大幅に修正・改竄するべく、中央の議員票を更に上積みし、バーニー・サンダース民主党議員を敗退させたりと、あからさまに民意を踏みにじるような横暴を行ったりと、この事が、しいては、更に民主党本部への不信感を募らす結果となったらしく、この過程や真相については、私も、アメリカの事なので、全く知らなかったのですが、民主主義に対する冒涜的行為が行われたと思い、実に腹立たしくて仕方なかったですね!

 

この辺りは、どこかの国の総裁選挙で、地方票よりも中央の議員票の方が上乗せ加算されてしまうシステムと同様で、本来的な民意を、ないがしろにしていることが良く分かりますね!

 

 

また、それ以上に腹立たしく、また恐ろしい、米国のミシガン州フリントが抱える、高濃度の鉛を含む水道水汚染による健康被害問題に対するオバマ大統領時代の茶番劇のような失態などによっても、民主党離れ、政治的無関心な無党派層拡大に拍車をかけていったとの事でした。

 

 

今回のトランプ大統領の誕生は、確かに選挙制度の欠陥や民主党の不甲斐なさもありますが、実質的な総得票数とは別に、二者択一であれば、夫であるビル・クリントン元大統領と同じく、金融業界などでのパーティ三昧優先で、地方遊説をないがしろにする、ヒラリー・クリントン候補よりも、まだマシという理由でトランプ氏に投票した国民や投票行動自体を棄権をした国民が事実多かったのかも知れないですね。

 

日本人で例えれば、失礼ながら、ホリエモンに投票するか、若しくは、蓮舫議員に投票するかといった、まさに究極の選択の様な選挙戦だったのかもしれないですね(汗)。

 

 

マイケル・ムーア監督は、ドナルド・トランプ大統領のレイシスト(差別主義者)っぷりなキャラや言動から、あの独裁者ヒトラーになぞらえ、そして現在のアメリカも当時のドイツになり得ると警鐘を鳴らしてはいるものの、その当選を早くから予想していたマイケル・ムーア監督ならではの独自の視点での解説を避け、このドキュメンタリー映画では、あちらこちらへと話題を飛ばしながら、観客を振り回しているのは、<考える素材は与えるのであとは自分達で考えなさい。>というスタンスなのかも知れないですね。

 

 

トランプ大統領の誕生にまつわる話題とは別に、頻発する銃乱射事件に対して、全米ライフル協会などから多額の献金を受け取っている共和党議員達に、銃規制強化を求める高校生など若者達の姿や、賃上げなど待遇改善要求のために立ち上がった公立学校教員達のストライキやデモ行進など、草の根での政治活動も起こりつつあるという面も提示してくれていて、その点では、少しは希望の光も見えて来てはいました。

 

 

とは言え、前述した通り、先日のアメリカの上下院中間選挙で下院ではどうにか一応は民主党が過半数を維持しましたが、この映画がトランプ政権の逆風となって、上院まで過半数以上を確保するまでには至りませんでした。

この偉大なる自由民主主義の国のはずたるアメリカ合衆国を、第二のナチスドイツにしてはならないために、トランプ氏を大統領にしたこの国の腐りきった現在のシステムを一掃する必要性を説いているドキュメンタリー映画であり、日本であればその政治的な内容からも到底メジャー映画として配給することなどは困難なくらい衝撃的な題材を提供してくれていました。

 

 

 

アポ無し突撃取材が売りのマイケル・ムーア監督の無茶振りは、汚染水道水の健康被害問題を引き起こした張本人の共和党のリック・スナイダー知事の邸宅にミシガン州フリントの水道水を放水するパフォーマンスくらいに止まっていましたが、その汚染水道水問題を解消してくれると期待して、藁にもすがる思いで待ちわびた市民に対してオバマ大統領が下した行動・衝撃的な対応には呆れ果てました。

その辺りの本当に腐りきったエピソードについてなど詳しくは、どうぞ、とくと映画をご覧下さればと思います。

 

 

私的な評価と致しましては、

私の知らなかった新事実や、アメリカの腐りきっている選挙制度や政治システムが作り上げたと言っても過言ではない第45代大統領ドナルド・トランプの誕生を、早くから予見し警鐘を鳴らしていたマイケル・ムーア監督が身の危険を顧みず、ドキュメンタリー映画として発表し、情報開示をして皆に警告しているこの作品に点数を付けるのはおこがましいでしょうが、あえて話題があちらこちらへと飛ぶような脚本に仕上げてあるのか、論点が飛びまくる脚本は非常に観辛く感じましたので、その点を差し引いても、五つ星評価的には、★★★★(80点)の高評価も相応しい作品かと思いました次第です。

 

どこかの国でも現政権に都合が悪い記事をフェイクニュースと呼んだり、印象操作と言ったり、役人に文書内容を大幅に改竄させたりとやりたい放題で、既存のメディアも右になれ!として機能していない事を鑑みると、マイケル・ムーア監督の様な存在がいたらと思う次第ですね。

 

今後もマイケル・ムーア監督には暗殺されない程度に真相究明に頑張って欲しいですね!

 

 

●【公式】『華氏119』本予告

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

マーベルの重鎮スタン・リー死去、R・ダウニー・Jr.らスター追悼の投稿
 『アイアンマン』や『スパイダーマン』など、数々のヒットコミックを生んだマーベル・コミックスの重鎮..........≪続きを読む≫

 

マーベル・コミックスの重鎮にして、数々のヒーローを世に送り出して来たアメコミ界の巨匠スタン・リー氏が、現地時間11月12日に死去されたという。死亡原因は明らかにされていませんが、享年95歳との事。

 

スタン・リー。

本名スタンリー・マーティン・リーバーは1922年生。

マーベル・コミックスの名だたるスーパーヒーローや敵役たちを多くのアーティストとともに創造し、アメリカン・コミックスの黄金時代、あるいは「シルバーエイジ」を築いた原作者・編集者・脚本家・発行人です。

 

 

マーベル・コミックスで自分が産みだしたヒーロー・ヒロインの映画化の際には、劇中などにカメオ出演するのが慣例化しており、近年はマーベル映画の大成功から、特にアメコミに詳しくない人にも「ハリウッドのスーパーヒーロー映画を観ていると何かとわざとらしい端役で出てきて妙に目立つサングラスのお爺ちゃん」として認識されていますが、原作者として創造したキャラクターは例えば「スパイダーマン」「X-MEN」「アイアンマン」「マイティ・ソー」「ファンタスティック・フォー」「ドクター・ストレンジ」「ブラックパンサー」「アントマン」「デアデビル」そして「シルバーサーファー」等々々。
アーティストとの共同作業とはいえ、全部同じ人が原作者だったの???と驚愕するレジェンド中のレジェンドでした。

 

 

 

▲ディズニー・アニメ映画『ベイマックス』(2014年)の元ネタの『ビッグヒーロー6』の原作者としてもアニメにまでカメオ出演されていましたね!!!

 

つい先日から日本でも公開がされた、MARVELの「スパイダーマン」の最凶の宿敵にしてダークヒーローの単独映画化作品の『ヴェノム』の劇中でも、比較的に解り易いカメオ出演をなされていて、95歳のご高齢とは言え、お元気そうで闊達なお姿をご披露されていましたので、今回の訃報は非常に残念でなりません。

 

一応、『アベンジャーズ/インフィニティウォー』の後編に相当する『アベンジャーズ4(仮題)』でのカメオ出演シーンは撮影済みとの事ですが、御年95歳での死去であればほぼ大往生とは言え、寂しい限りですね。

 

この『アベンジャーズ4(仮題)』以降は、MARVEL映画のお約束の一つとしてのスタン・リー氏のカメオ出演がなくなってしまうので、今後は、MARVEL映画を観る度にそう言えば、あのお約束はなくなってしまったのかと思い寂しくなるでしょうね。

 

 

このレジェンドを悼む Marvel.comが掲げたスタン・リー本人の言葉は、

"I used to be embarrassed because I was just a comic book writer while other people were building bridges or going on to medical careers. And then I began to realize: entertainment is one of the most important things in people's lives. Without it, they might go off the deep end. I feel that if you're able to entertain, you're doing a good thing."

(以前、ほかの人達は橋を作ったり医療の道に進んだりしているのに、わたしはただの漫画書きなのが恥ずかしいと思っていたことがある。だが気づいたんだ。楽しむことは、人生で一番大事なことのひとつだと。楽しみがなければ、頭がどうかしてしまうかもしれない。誰かを楽しませることができるなら、良いことをしているのだと信じている。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタン・リーさん。これまで本当に有り難うございました。

どうか安らかにお眠り下さい。

 

故人のご冥福を心からお祈り申し上げます。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。