• 初秋来て衣一枚忍ばせり

• むくどりは冬の季語なれど駅の樹でざわめく

• つゆの花　色めきてなほうつくし

• 蛙居る水は夏空の色となり

• 宵や来る花のかほりの風に乗り

• 水温む　風温む　からだ温む

• 花守も眠りから覚め身支度す

• 新年を歩き始むや　おたりやの火

• 十二月　新年控えり襟ただす

• そぞろ寒 師走の声や夜半に居る

• そぞろ寒　おでんの湯気に緩みけれ

• 秋花に露ひかり風ふれり

• 梅雨明けの陽ざし大関まったなし

• 梅雨来たり　傘の小路に紫陽花咲く

• 五月はいいなあ。ちょうどいい。

• 卯月よ花衣　やがて花頃

• 春待ちの心かろしや早歩き

• 如月や　着て更に着むとや　げにさながら

• 真新しい暦に福を吹き込む　

• 師走来る 過ぐるを追うは兎にけらし

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