特集「激安特急術」 普通列車より安く特急を利用できる!JR九州 特急みどり(博多~佐世保) | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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今回より不定期で新コーナー「特集 激安特急術」をスタートします。

このコーナーは日本政府が実施する「GoToトラベルキャンペーン」がスタートするにあたって、旅行の幅をより安く、そしてより快適に広げてもらいたいという気持ちをこめて新設した新コーナーです。

GoToトラベルキャンペーンの適用エリア内となる地域を中心に、主に特急列車、フェリーなどを安く利用する方法や車両、船舶の内装紹介などをしていきます。

このコーナーではGoToトラベルキャンペーンの割引対象とはならないJRの割引きっぷなどを多く紹介しますが「近くまで新幹線や飛行機と宿泊がセットとなったパッケージで行き、さらに少し足を伸ばしたい」という方や「宿泊のみをGoToトラベルキャンペーン適用で予約し、現地までの往復に安いきっぷを探したい」という方におすすめできる内容になると思いますので、予算を安く抑えながら旅行の幅を広げていく参考にしていただければ幸いです。

 

記念すべき第一回はJR九州の特急みどり号をお得に利用できる方法を中心に紹介します。

特急みどり号は博多駅と佐世保駅の間を結ぶ特急列車で、この区間を約2時間で結んでいます。

長崎県佐世保市は軍港として栄えてきた街で、海軍の歴史に触れることができるだけでなく、九十九島の絶景を楽しんだり、水族館で海で生きる動物たちと触れ合ったりと、様々な形で海を楽しむことができる場所です。

郊外にある「ハウステンボス」は有名なテーマパークでヨーロッパの雰囲気を身近に楽しむことができ、また佐世保市内各地で提供されている「佐世保バーガー」は米軍が持ち込んだレシピが由来とされており、外国文化を多く楽しめる場所であるのも佐世保の特徴です。

福岡空港や博多駅からのアクセスも便利で、長崎空港からも直通のリムジンバスが運行されているため、九州を訪れた際には立ち寄りやすい街のひとつと言えるでしょう。

 

 

博多~佐世保間で特急みどり号に乗車すると、通常の乗車券と特急料金の合計は3420円(自由席利用時)となり、少々割高感があります。

しかし、JR九州はネット予約による大幅な割引を打ち出しており、「JR九州ネット予約」に会員登録すれば様々な割引きっぷを購入することができます。

「九州ネットきっぷ」を利用すると、博多~佐世保間の特急みどり号の指定席が2350円で利用でき、指定席利用にも関わらず通常運賃の自由席利用時より1000円以上も割引となります。クレジットカードで決済する場合は発車時刻の6分前までこの金額で予約購入できるため大変便利です。また、乗車日2日前の22時30分前までに予約すればコンビニや駅での支払いも選択することができます。

このほか、乗車日の3日前までに予約すれば「九州ネット早特3」が利用でき、こちらは博多~佐世保間の特急みどり号の指定席をさらに安い2040円で利用することができます。

博多~佐世保間の普通乗車券が2170円、また同区間の高速バスの普通運賃が2310円ですので、普通列車や高速バスよりも安く特急みどり号を利用できる破格のきっぷと言えます。

九州ネット早特3は九州ネット予約のWEBサイトで乗車日の3日前までに予約すれば、きっぷの受け取りはJR九州の主な駅の窓口や指定席券券売機で当日乗車前までに行えばOKですので、九州以外の地域にお住まいの方も気軽に利用することができます。

この他にも駅で直接購入できる2枚つづりの特急回数券「2枚きっぷ」もあり、博多~佐世保間は4700円で発売しています。1人で往復する場合や2人で片道利用する際にはこちらも便利です。

更にJR九州では2020年9月27日までの土休日の連続2日間で利用できる「みんなの九州きっぷ」をネット予約限定で発売中です。全九州版は10000円、北部九州版は5000円で、JR九州の特急列車、九州新幹線の自由席が2日間乗り放題で、指定席も6回まで利用できます。

詳しい利用条件等はJR九州ネット予約のサイトをご覧ください。

 

 

続いて特急みどり号の運行時間帯について紹介します。

特急みどり号は博多駅発が朝7時29分~22時34分まで、佐世保駅発が朝6時21分~20時46分まで、おおむね1時間に1本程度運行されています。

車両は主に783系ハイパーサルーン型車両(写真左側及び記事一番上の車両)を使用し、一部の便は特急かもめ号などでも使用される787系つばめ型車両(写真右側)で運行されています。

783系車両の便は自由席、指定席、グリーン車が連結されており、787系車両にはこれに加えて4人用のグリーン個室とDXグリーン車が連結されています。

 

 

今回は特急みどり号の多くの便で使用される783系ハイパーサルーン型車両の車内を紹介します。

783系はドアが車体の中央部にあり、各車両の車内はA室とB室に分かれています。特急券に記載されている座席番号と照らし合わせて、自分の座席がA室にあるか、B室にあるかをよくご確認の上でご乗車ください。

 

 

車内は通路を挟んで2列+2列のリクライニングシートが並びます。登場から30年程度経過した車両ですがリニューアルも行われており、座席もとてもゆったりとしているので快適に過ごすことができます。

 

 

座席背面には大型テーブルが完備されているためお弁当などを広げて食事を楽しむことができるほか、足元には簡単なフットレストが完備されています。コンセントやWiFiといった今時の設備はありません。

 

 

特急みどり号を利用する際に気を付けていただきたいことがあります。

特急みどり号は日中の多くの列車が特急ハウステンボス号と併結をして運転を行っています。博多~早岐間ではみどり号とハウステンボス号は併結をして運行し、早岐駅で佐世保行きの特急みどり号と、ハウステンボス行きの特急ハウステンボス号の2つの列車に分かれます。

指定席を利用される場合は乗車する号車が決まっていますので大きな問題はありませんが、自由席をご利用の際やトイレなどで車内を移動される場合などはご注意ください。ハウステンボス号の方に乗車してしまうと、ハウステンボス駅へ行ってしまいます。

また、早岐駅では構造の関係でみどり号は進行方向が逆になります。佐世保駅から乗車した際は座席が既に進行方向と逆向きにセットされていますが、10分ほどで到着する次の早岐駅で進行方向が変わり、進行方向に向いて座ることができますのでご安心ください。

 

博多駅と佐世保駅の間は約2時間ほどの所要時間でアクセスできるためとても近く、福岡へ旅行した際についでに佐世保を日帰り観光することも十分可能な距離となっています。今後は九州新幹線長崎ルートの開通に伴い、このような便利で割安に利用できる特急列車もなくなってしまう可能性が非常に高くなっています。気軽に安く行ける今のうちに、佐世保観光を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

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