宇宙での水の形成、再現に成功…北大低温研
北海道大低温科学研究所のチームは、宇宙空間で最初に水ができる過程を再現する実験に世界で初めて成功した。太陽系の起源を解明する上で重要な成果で、今月下旬、オランダの物理化学誌で発表する。
宇宙に太陽系ができる前段階は、氷(水)の微粒子を含んだ「分子雲」という星雲が形成される。だが分子雲の初期は鉱物やガスで構成され、水の分子は存在しないことから、水の形成過程はこれまで実証されていなかった。
香内(こううち)晃・同研究所所長らは分子雲と同じ真空・低温状態を再現する実験装置「アシュラ」を開発。低温の水素原子を作り、酸素分子に吹き付けると、氷が形成されることを確認した。できた氷に赤外線を当てると、分子雲に含まれる「アモルファス氷」と同じ特性を示した。
香内所長らはこれまでの研究で、分子雲が太陽系に発展するまでに約100万年かかることを解明している。今回の研究では、分子雲の誕生から水分子が形成されるまでは1万~10万年と、非常に速いスピードで進行することもわかった。
出典:読売新聞
宇宙での水誕生過程を再現 北大教授ら実験に成功
北海道大低温科学研究所の香内晃教授(惑星科学)らのグループは、地球などに存在する水分子が宇宙の「分子雲」内で作られる過程を、世界で初めて実験で再現したと発表した。研究成果はオランダの物理化学専門誌の電子版に12日までに掲載された。
香内教授は「生命にとって大切な水の起源を解明することは、生命や惑星の起源を解明することにつながる」と実験成功の意義を強調している。
「分子雲」は水素や酸素、窒素などのガスやちりが宇宙空間の中で高密度で集まったもの。
香内教授によると、教授らは自作の装置で、分子雲と同じ零下263度の真空状態を作り、酸素分子に水素原子をぶつけて水分子ができるまでを観測。できた水分子は、実際の分子雲内の水分子と同様に分子配列が乱れたアモルファス(非晶質)という状態になった。
今回の実験で、分子雲誕生後1万-10万年の間に、水分子が作られている可能性が高いことも判明したという。
出典:中日新聞
はくちょう座に新星が出現、西山さんと椛島さんが発見
福岡県久留米市の西山浩一さんと椛島冨士夫さんが、はくちょう座に7等級台の新星を発見された。西山さんと椛島さんは系外銀河に多くの新星を発見されてきたが、銀河系内の新星の発見は初めて。今年に入ってからの日本人による銀河系内の新星発見は、3月の金田さんに続いて2個目となった。
VSOLJ ニュースより
はくちょう座と言えば夏の大三角の一角を占める星座ですが、やや北にあるために、今の季節でも夜半以降はじゅうぶん観測の対象となります。そのはくちょう座に、3月に引き続き、本年2個目の新星が発見されました。発見したのは、福岡県久留米市の西山浩一(にしやまこういち)さんと椛島冨士夫(かばしまふじお)さんのグループです。彼らは、系外銀河で新星を数多く発見してきましたが、私たちの銀河系での新星発見は初めてになります。
新星らしき天体は、4月10.728日(世界時、以下同様)に撮影されたCCD画像上で7.7等の明るさで発見されました。40cm望遠鏡を用いて当日および翌日撮影した画像で測定された位置は、以下のとおりです。
赤経 19時43分01.96秒
赤緯 +32度19分13.8 秒 (2000年分点)
この間に天体は0.6等ほど増光しており、また独立発見を報告した中国のグループからは、8.831日には14等より明るい天体は見えなかったとの指摘もあることから、この天体は増光をはじめてからまだ2~3日しか経っていない、「新鮮な」天体であることがわかります。
埼玉県上尾市の門田健一(かどたけんいち)さんは、増光前には1秒角以内の近い位置に16等前後の星があったことを指摘しており、この天体が増光したのなら、9等級、すなわち4000倍近い増光をしたことになります。増光前の天体は、水素輝線を出している、割に特殊な星であることも指摘されています。今回の増光天体には、「はくちょう座V2491」という変光星符号が振られました。
天体の分光観測が、岡山県井原市にある美星天文台で、同台台長の綾仁一哉(あやにかずや)さんと大阪教育大の松本桂(まつもとかつら)さんによって行われ(11.72日)、爆発天体特有の形をした幅広い水素輝線を示していることから、この天体は爆発後間もない古典新星であることが明らかになっています。変光星名が付いた後に新星であることが判明したので、「2008年はくちょう座第2新星」という呼び方は公式には使われませんが、通称としてはこの呼び名が使われることもあるかもしれません。
もしもう少し明るくなれば、肉眼でも認められる明るさになります。今後の明るさの変化には注意したいところです。
はくちょう座V2491の位置
この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。
出典:アストロアーツ
伊那テクノバレーがCMC(カーボンマイクロコイル)研究を計画
地域産業を支援する伊那テクノバレー地域センターは本年度、ミクロン(千分の1ミリ)単位の炭素繊維をらせん状に巻いた新素材に取り組む。
CMCは▽電磁波吸収性が強い▽ばね特性に富む▽水素吸蔵性がある―などの特性があり、近接・感触センサーや食物包装材、医療・癒し機器など、さまざまな分野への利用が期待されている。
このほどまとめた08年度事業計画には新規6事業を含む計21事業を盛り込んだ。「食品素材高度利用技術研究会」では、ブドウの加工かすをサプリメントなどの機能性食品の素材として活用するための研究を産学連携で行っていく。
経営トップ層の高齢化が進んでいることから、後継者育成が必要な企業のために、若手経営者を対象にしたマネジメント能力向上・リーダー養成講座も新たに開講する。
アマランサスを活用した加工食品や菓子の開発なども引き続き行っていくほか、品種改良や精製方法の改良などの研究にも新たに取り組む。
出典:伊那毎日新聞
府庁本館 初の観光PR
スタンプラリーコースに
府は1926年(大正15年)建築で、都道府県庁舎では最古の府庁本館(大阪市中央区)をコースに組み込んだ「エコスタンプラリー」を行っている。同館を観光コースとしてPRするのは初めて。5月11日まで。
歴史的価値が高く、ドラマのロケでも使用された建築物を知ってもらおうと、松下電器産業と共同企画。太陽電池パネルで発電する同館南側のエコ街灯や、庁舎駐車場に昨年設置した燃料電池車用の水素ステーションなど、環境保全の取り組みもアピールする。
同館の正面部分を再現した図柄のスタンプを製作。平日(午前9時~午後6時)は同館正面玄関、休日など閉庁日(同)は庁舎南側通用門でスタンプが押せるようになっており、大阪城天守閣や、松下電器産業のPR施設「パナソニックセンター大阪」など省エネ対策を進める4か所もエコポイントに設定している。
2か所以上でスタンプを押し、パナソニックセンター大阪でゴールした人には記念品が贈られる。
出典:読売新聞
日鋼室蘭の水素吸蔵タンク、完成度高い評価得る
日本製鋼所室蘭製作所(佐藤育男所長)は10日までに、水素吸蔵合金タンクを相次いで受注、2件計7基を納品した。天候に左右される自然エネルギーの不安定さを補う燃料電池システムの実証実験に活用されている。順調に成果を挙げており、発注者から高い評価を受けている。
燃料電池システムのバンテック(栃木県、鈴木和芳社長)から2件受注した。同社は稚内で実施中の風力発電と燃料電池を組み合わせた事業にシステムを納品。栃木県内では太陽光発電を利用した燃料電池システムを開発、実験している。
いずれも自然エネルギーの弱点克服が狙いだ。自然エネルギーから得た電力で水を電解し、水素として水素吸蔵合金に貯蔵。必要時に燃料電池で再発電し利用する仕組みで、風や太陽光がないときでも安定して電力供給が図られる。
システムのかぎとなるのが自己体積の約1000倍の水素を貯蔵でき、コンパクトな水素吸蔵合金。今回は長さ約50センチ、直径20センチの円筒型5立方メートルクラスを納品。うち稚内では公園内に設置された225キロワット級風車と2キロワット級燃料電池の組み合わせでゲストハウス照明などに活用されている。
事業主体の稚内新エネルギー研究会やバンテックは「日鋼の水素吸蔵合金は完成度が高い」「実証実験も軌道に乗ってきた」と室蘭の技術力をたたえる。
日鋼室蘭の岩本隆志・室蘭研究所副所長は「実証段階で広がりは未知数だが、自然エネルギーへの燃料電池活用は市場としての期待が大きい。風車から水素をつくり、水素インフラへ供給するという将来ビジョン実現に向け、今後も努力したい」と話している。
出典:室蘭民報
お茶しながら・・・ 気軽にサイエンス
13、19日 温暖化防止などテーマ専門家が解説
お茶やコーヒーを味わいながら、市民と研究者が気軽に科学を語り合う「サイエンスカフェ」が13、19の両日、大阪市西区靱本町の大阪科学技術館で開かれる。日本原子力研究開発機構などの専門家が、エネルギーや地球温暖化防止、粒子線治療について、生活者の視点からわかりやすく解説する。
プログラムは▽13日午後1時半「未来のエネルギー、高速増殖炉もんじゅって何?」▽19日午前11時「魔法のメス、切らずに治すレーザーがん治療」▽同午後1時半「空気を汚さない新しい自動車への挑戦」▽同午後3時「地球を汚さない水素の作り方」。
各プログラムとも1時間、定員20人。参加無料。申し込みは、タイトルと氏名(親子は両方。子どもの年齢も)、性別、職業、連絡先の電話番号を記入し、ファクス(06・6443・5310)で。問い合わせは大阪科学技術センター(06・6441・0915)。
出典:読売新聞