東京電力(株)は、25日(水)に東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所(新潟県柏崎市青山町16-46)で定例記者会見を行い、10日(火)から原子炉に核燃料棒の燃料装荷(装填作業)を始めた6号機(135.6万kW)の再稼働を優先すると発表しました。
これは、特定重大事故等対処施設設置義務の法律の抜け穴を点く形での再稼働で有り、安全性を無視したものと思われ、東京電力(株)の安全性への意識の低さを示すものだと思います。
※ 特定重大事故等対処施設の工事工程について≫ |
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国の2002年に公表した地震予測『長期評価』を軽んじて発生した2011年(H23年)3月11日(金)の東京電力(株)福島第一原子力発電所のメルトダウン、そして建屋水素爆発。
(59年前の原子力発電所建設当時に地表から25mもの地表切削(豊田正敏元東電副社長談)をしなければ、津波に依る事故も無かったかも知れません。)
更には、地元同意無くしての原子炉への核燃料棒の燃料装荷(装填作業)。
(即ち、地元に配慮することよりも、己の都合に合わせると言う安全優先よりも経済的利得を選択したと言うことです。)
更には、不具合続きの電力会社の原子力発電所稼働は、地元にとっては迷惑及びリスクだけです。
(現在の東京電力(株)に於いては、己で決めた規則も守れず、衛星電話一つの整備・管理も出来ていません。然も、大規模災害後の後始末も不十分だった様です。)
やはり、我が国に於いても、世界標準の深層防護と言う考え方が重要で、先ずは十分に対策を行う必要性を強く感じます。
- 東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所の主な経過
- 2007年07月16日:新潟県中越沖地震に依り全原子炉自動停止。
- 2007年07月16日:新潟県中越沖地震に依り3号機所内変圧器火災発生。
- 2020年09月20日:IDカード等不正使用事案発生。
- 2021年01月27日:核物質防護設備の機能の一部喪失事案発生。
- 2021年03月31日:原子力規制委員会・東京電力(株)に弁明機会付与通知≫
- 2021年04月07日:東京電力(株)・原子力規制委員会へ回答≫
- 2021年04月13日:資源エネルギー庁・東京電力(株)の不適切事案確認。
- 2021年04月14日:原子力規制委員会・是正処置命令≫。
- 2023年12月27日:原子力規制委員会・運転禁止命令解除。
- 2023年12月27日:原子力規制委員会・原子炉設置者適格性再確認結果発表。
- 2025年02月27日:東京電力(株)・テロ対策施設工事延期発表。
- 2025年03月10日:柏崎刈羽原発、発煙≫
- 2025年04月01日:柏崎刈羽原発、火災≫
- 2025年04月30日:東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所、また追加検査必要。≫
- 2025年05月12日:東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所、非常用ディーゼル自家発電機故障。≫
- 2025年06月25日:4月1日(火)の電源盤火災は、2007年7月の中越沖地震時の地表面の沈下が原因と推定。
(事故を起こした東京電力(株)福島第一原子力発電所は、その事故の後始末の端緒に付くことすら未だに出来ていません。)
完全に安全な原子力発電所は直ちに稼働すべきですが、やはり、完全に安全ではない原子力発電所はとても危険で、先ずはこうした不具合の解消と安全対策の完遂が必要です。
そして、万一、電力が不足するのであれば電力消費地で節電・計画停電をすれば良く、その方が余程SDG'sだと強く思います。