引っ越してから、自分たちで壁を塗りました

 

壁紙というのがどうしても嫌で、

塗って貰うと予算内に収まらなくて、

寝室とトイレと…最低限の生活空間を確保した上で、

それ以外の壁を自分たちで塗りました

 

アメリカとか海外で、

ペンキで自分たちの家を塗っているのを見ていて

楽しく簡単そうに見えたんですけどね〜

 

塗るのは、だんだん慣れていったけれど、

養生テープなど貼ったり、

高い壁の作業などは、

かなりハードでした

ゆっくりやるつもりが、

家の中が工事現場状態で落ち着かないので、

早く終わらせたい気持ちも強くて、

 

こういうのも向き不向きは性格によるのでしょう

ゆっくり楽しむために、引っ越してきたんですけどね

楽しむというよりは、落ち着かな日々でした…トホホ

あの日のことは忘れない

私がそれまで生まれ育った都会を離れた日

 

朝、予定通りサカイ引越センターの人が数人来て、

順調に荷物を運び出した

それまでに全て段ボールにまとめてあったし、

それ以外の細々としたものは、車に積んであった

 

サカイのトラックが出るのと同時に

夫がバイクで出発した

バイクの方が先に着く計算だ

 

私は、猫2匹と一緒に、

車でゆっくり現地に到着する予定にしていた

車酔いする子が一匹いたので、

いつも途中のSAで、ケージの掃除をしたり、

休憩したり、とにかくスピードは出せない

 

石川パーキングエリアで車を停めて猫たちと休憩していた時、

夫から電話が入った

 

「事故った」という電話

 

目的地の諏訪南インター出口で車と衝突して

(後から聞いた話では)数メートル吹っ飛んだらしい(バイクなので)

意識がしっかりして、電話できる状態になるまでに少し時間が掛かったと思われる

 

それからは、大変だった

引っ越し屋に、先行のバイクが到着しないことを告げ、

私が車で到着するのを待って貰うしかなくなった

 

私が到着して、予定よりかなり遅れて搬入が始まる

私は猫たちを、先に設置しておいたケージの中に

 

お陰で引っ越し作業は順調に済んだけれど、

下にいるパトラ猫は潰されているみたい

 

他にも届きものがあるので私は、家を離れることは出来ない

バイクを廃車にした夫は

入院を勧められたのに、その日中にタクシーで帰宅

 

次の日から通院して、

一番最初に覚えた道は、お隣、茅野市の総合病院だった

引っ越してくる前の東京は、6月~9月

丸3ヶ月は、夜眠れなかった

当時は、今よりはまともだったけれど、

3ヶ月間熟睡できないのは、体力的にとてもきつい

 

引っ越してくる前日、

猫’sが、涼しいのだろうと思われる階段で、

死んだように果てていたことを明瞭に覚えている

 

引っ越してきたのは6月下旬

こちらは涼しかった~

何かを羽織らないと寒かったり、

夕飯は鍋焼きうどんにしたり

 

引っ越しはサカイ引越センターにお願いした

東京の家から荷物を運び出す作業は、かなりストレスフルだったけれど

(家の前の道が狭くて大きなトラックは停められない、とか)

原村の我が家の前に立った時、

彼らが一言「いいところですねぇ」

目の前に広がる畑と広い空と遠い北アルプス

都会からくると、とりあえずぼんやりと眺めて嘆息してしまう景色

 

家の前にトラックを停めて、

ガンガン荷物を運び入れられる

 

それまで都会で、マンションで、暮らしてきた私には、

この開放感は、異次元の世界である

 

夏は暑い季節

でも、夕方になると涼しい風が心地よい

子どもの頃に経験したことがある、素敵な夏を取り戻した

東京と長野とのやりとりだったせいもあり、

水回りは、リクシルで頼むことにする

 

西新宿のリクシルまで2回も出向き、

キッチン周り、トイレ、浴室の隅々まで

予算内で、細かく希望や変更を出したにも関わらず、

完成した家は、ことごとく変更点が生かされていなかった

 

お風呂は、新築1ヶ月目からカビとの戦い

(湿気の少ない八ヶ岳で、どうしてこうなったのかは不明)

トイレは安っぽい上に汚れが落ちない

キッチンのシンクは、ステンレスという名前を疑いたくなるほど、細かい傷も汚れもあっという間に落ちないものが蓄積された

 

これまでにも新築の家に住んだことはある

 

これまでの経験と比較して、とにかく汚れが落ちないと感じる

 

理由は分からないけれど、

私の経験上、絶対にお勧めしない!!

 

住んですぐの頃からリフォームしたいと感じているのは

キッチンのシンク周りとトイレとお風呂と…

つまり全部リクシル

寒冷地なので、基礎工事に時間とお金が掛かる

それよりも、真冬は基礎工事に入れない

 

いつ入居したいか?

その予定から逆算して家を建て始めたけれど

結局半年以上を費やすことになる

 

別に急いではいない

ただ、仕事の調整と、東京の家や引越しの調整があるだけだ

遠方への引越しは本当に面倒な作業

 

建築中の家を何度か見に行ったけれど、

詳細はよく分からない

建築士の説明を聞きながら、

なんとなくウキウキするだけだ

 

だめだ、

もっと勉強するべき!

 

初めて建てた家の満足度は60%くらい

満足できる家を建てるためには、3回は家を建てなければならないという言葉を聞いたことがある無知なことは本当にマイナス

建築家が、大層優れていて、あらゆる選択肢を並べてくれればまだ良いけれど、

それでも、施主が勉強しなければ

 

予算に限りがある以上、

あまり希望を言うことができない

これが一番きつい

お金持ちなら、あらゆる希望を口にしてみることが出来るのかしら?

結局、家を建てることとは、

ひとつひとつ諦めていく作業だと知る

 

納得のいかないところは、住んでみてから分かる

窓をつける位置

電気の配線

コンセントの位置

Wi-Fiを繋ぐためのあらゆる位置

 

普通の人は人生で何回も家を建てることは出来ないのだから、

やはり時間を掛けて、もっと勉強するべきだと思う

土地を手に入れたことは非常に大きいステップアップになった

 

毎月、ログハウスに滞在中、必ず自分の土地に会いに来た

春夏秋冬、自分の土地の違う顔をただ眺めに

 

冬は家の前の舗装路は雪のため道幅が狭くなる

春は、庭のたらの芽が盗られているらしい

夏は、庭が鬱蒼としている

 

車を停めて、しばらく自分の土地で過ごすのは悪くなかった

 

因みに、土地の固定資産税は、

家を建てる前は、安すぎて請求は一度も来なかった

 

地元の建築会社の人たちと知り合いになったことも大きかった

わからないことがあるとそこに聞いたし、

最初のツアーで、数人の移住者とも知り合っていた

 

誰一人知り合いがいない土地に移住する時、

地元の何でも相談できる人を得ることは重要

 

私は、その建築会社で家を建てようとほぼ決めていた

決め手は、木を伐採した際には、

薪材として材木を分けてくれるということだった

 

貯蓄を進めることと、

長野に移住すると続けられなくなる東京の仕事を整理すること

何を残して何を止めるか…

そんなことを考えながら、日々を過ごし、

そして希望通り、

2年後には家を建てることになる

私の場合、その土地見学ツアーで気になった土地を手に入れることになる

 

田舎で土地を探す時、

何を求めるかは大きく2択

 

眺望を求めるか?

木々に囲まれたところを選ぶか?

 

原村で眺望を求めるならば、

通常、南アルプスか八ヶ岳なのだけれど、

私が見に行った土地は、数少ない富士山が見える土地だった

眺望があれば土地の単価も高い

我が家の予算で手に入れた眺望は、遠い北アルプス

山々の美しさは、トップだと思っているけれど、遠い

 

林や森の中を選ぶと

暑さ寒さの厳しさから少し救われるようだ

冬の風の強い日は、穏やかに過ごせるし

夏の暑い日は、日差しが遮られたり、涼しい風がそよぐ

 

ただ、家までの道すがらじゃり道があったりする

じゃり道は、除雪車が入ってこないので、

自分たちで舗装路まで除雪する必要がある

 

積雪は少ないとはいえ、

平均的には30センチ以上の積雪がひと冬に3回はあった

除雪はかなりの重労働

 

我が家は当時、夫婦で東京まで仕事に行っていたので、

家の前が舗装路であり、除雪車が出動してくれることが絶対条件だった

 

結果、坪単価が低い、細長ーい土地を手に入れた

 

家を建てるのは無理かもしれないと思っていた

土地と違って、家を建てる金額は都会でも田舎でも変わらない

ここは寒冷地なので基礎工事に普通よりお金が掛かる

 

家を建てられなくても仕方がない

一歩先に歩を進めることにした

残された人生は短い

動ける時に動かないと、夢は諦めるしかなくなる

たてしな自由農園(原村でいつも混んでいる人気のお店)で、

「田舎暮らし土地見学ツアー」のチラシを見つけ、

参加申し込みをした

 

原村には中古物件がほとんどない

中古物件は大変な人気で、

出るとあっという間に売れてしまうから

酷い時は、物件を見ないで決めてしまう人もいるほどの人気(不動産屋談)

 

土地を買って、家を建てる?

夢のような話で実感が持てない

 

でも、前に進まないと、移住はただの夢のまた夢

 

遠くに住んでいて、お金もたいしてなくて、

信州に知り合いもいなくて、情報もなくて、

そんな人間が移住しようと思ったら…

 

どうしたらいいか…?

とにかく失敗を恐れず一歩ずつ前進するしかないのだ

 

土地見学ツアーで、丸一日、建築会社の人たちと過ごした

良かったのは、茶話会で建築士の人に色々質問できたこと

やはり先立つものがないと、怖くて動けない

実際に掛かる費用を知りたいのだ

 

可能なのか?不可能なのか?

 

不可能な夢をいつまでも追いかけていても仕方がない

歳を取ってから、予想外にお金を儲けたり、

引退してから、予想以上に年金をいただけたりすることは起きないのだから

 

ただ、移住した数人から聞いた話では、

新築の家を建てるのも、中古の家をリフォームするのも、

あまり金額的には変わらない

田舎というと、古民家に住むという選択肢が思い浮かぶが、

実際に快適に(機密性を高め、水回りを中心に新しく)暮らすためのリフォームには

家を建てる並みのお金が掛かるそうだ

そもそも自分好みの中古物件を見つけるのは至難の業

それならば、新築も同時に考えた方がいい

甲斐小泉のログハウスに滞在中、

どこに遊びに行こうかな、とネット検索していて

「八ヶ岳自然文化園」なるものに目を惹かれた

 

車で20キロ弱だった

 

それは、生まれて初めて、

原村という小さな村に足を踏み入れた日だった

自然があるだけの何もない場所

(実際は、プラネタリウムもあるし、夏は星空の映画祭もあるし、星を見る絶好の場所だし、八ヶ岳クラフト市も開催されるし、イベント盛りだくさんです)

自然文化園を歩いて、

近くの林の中の小さな店Annabelleでランチを食べ、

数時間で、私は恋に落ちた

「ここ、好きだわぁ」

 

そういうものなのかもしれない

感覚的に、なんとなく、ただ、好き

 

そのレストランのご夫婦も移住者だったので、

色々お話しを伺った

 

どうしたら、この村に住むことが出来るのだろう?

役者なんかやっていて、金持ちでもなく、年金も弱いものが、

果たして、ここが好きという理由だけで移住なんて出来るものだろうか?

(移住というとどうしてもセレブ感があり、お金があって、生活するに十分な年金を将来貰える人だけのもののような印象があった)

 

でも、好きという気持ちほど強いものはない

だって、これまでの人生で、

ここに住みたいと思った街はあと4つあるけれど、

恋に落ちた村は、ここだけだったのだ

 

自然に溢れた明るい高原の村

まだこの村の一面しか見ていないのに、

その美しさに目を奪われ、その心地よい空気に満たされ、

ただただお腹いっぱいに幸せな気分になれたのだ

きっかけは、知り合いが八ヶ岳南麓の別荘に移住したことだった

2009年、彼女の家に遊びに行って、周囲を案内して貰った

 

八ヶ岳は素敵なところだ

特に天気がいい

山梨県北杜市は、日本で最も日照時間が長いと銘打っている

天気が良いのは、お金を出してもなかなか手に入らないものだけに価値がある

晴天率だけではなく、湿気が少ない

 

実際、こちらに住んでから、東京に行くと、

東京の駅のホームに降り立った時、

その昔、西洋の国から成田空港に降り立った時のような

むっとした不快感を感じる

 

その頃から、八ヶ岳周辺での移住を考え、

手始めにSUUMOを見始めた

お金がないから家を建てるなんて夢のまた夢

SUUMOで素敵な物件を見て、

その不動産屋に「物件を見たいです」とメールしたが、 

何故か、1通たりとも返信がなかった

 

間もなく、彼女から手頃な中古のログハウスを買わないかと連絡が入った。

持つべきものは知人である

築25年のログハウスは、薪ストーブも付いていて、

とりあえず、田舎暮らしを試みるには安くて最適だった

 

2012年、八ヶ岳南麓 甲斐小泉にログハウスを手に入れ、

それから仕事を調整して、毎月末、犬猫をみんな引き連れて

ログハウスに滞在することになった

 

SUUMOにしても、ネットで探しているのは限界で、

ログハウスを拠点に八ヶ岳周辺をうろうろすることの方が遥かに有効だった

 

間もなく、私はこの原村に降り立つことになる