温故知新 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ポール・レイツ ポマール 1987
購入日    2004年12月
開栓日    2006年1月7日
購入先    ヴェリタス
インポーター ヴェリタス
購入価格   3480円

何となく古酒が飲みたくなって開栓した。
このワインは1年以上前に飲んだことがあって、その時もおおっ、この価格でこんな古酒が!
と思ったのだが、今回も期待を裏切られなかった。

riedelさんが、今年早々のブログで、
ユベール・ド・モンティーユの ポマール 1級畑 レ・リュジエンヌ 1986
を紹介されていた。

比較的強いボルドーならいざ知らず、もう20年も前のブルゴーニュともなると、ヴィンテージの
善し悪しより、造り手の実力、そのワインの持つ力によってどうなっているか分からない。
だからバクチだと思うのだが、riedelさんのポマールも、この1本も幸いアタリだったようだ。

オレンジ色がかった褐色で、すでに深く濃い色は失われている。
飲み干すと喉の奥から、かすかだが確実な旨味を含む気体が、微妙な複雑さをもって
鼻腔に立ち上る。

開栓後の変化は、ooisotaroさんが紹介して下さった、
先日のドメーヌ・デュシェ ボーヌ 1er Cru サン・ヴィーニュ 1984
よりずっと緩やかだ。
12時間経って、少し線が細くなり、酸味が尖ってきたかな、という感じがするが、
口にグラスを運んで幸せであるのは変わりない。

開栓後の目を見張るような移ろいはドメーヌ・デュシェのボーヌに一歩譲るとはいえ、
こういう良くできた古酒はいいなあ。
今年に入ってから2000年以降のワインばかり飲んでいるので、なおさらそう思う。

ポール・レイツの古酒はいくつか開けたが、今のところどれも期待通りだった。
こういう古酒を自信を持って出してくるあたり、造り手の実力はきっと大したものなのだろう。