THEATRE GRENAT ~てあとる・ぐれな~ -24ページ目

イノコリ『ギミー・ヘブン』観劇♪

THEATRE GRENAT  ~てあとる・ぐれな~-ギミーへヴン


イノコリ『ギミー・ヘブン』観てきました@シアターミラクル。

今までに様々な劇団で脚本を観させていただてきた江嵜大兄さんが主宰する劇団の旗揚げ公演です。


「監禁」の物語、ということでどうしても9月に観た太田守信さん脚本作品黒薔薇少女地獄『ラチカン』と比べてしまうのですが・・・人間の心理を分析して表現する、という点についてはやはり太田さんに軍配が上がってしまいました。なんというか、人間や女性への執着が太田さんには感じられて。あそこまで執拗にかつ変態的に(失礼)人間を追わないと、心理劇として観客を圧倒することは出来ないのではないかと。江嵜さんはすごく爽やかで素敵な方なので、ある意味そこが物足りない部分でもあったりするかもしれないです。しかし、どこかしら屈折してる方が多く見える演劇界で貴重な存在だとも思ったり。なので、次回に期待です(*^-^*)


ちなみに、一人目を引く役者さんが。

動物電気松下幸史さん。


私の2009年ベスト1作品であるMU『片思い撲滅倶楽部』で拝見したことがあるのですが、今回の若い劇団の中で、さすがの演技力で舞台を引っ張っていた感がありました。主人公の監禁された女の子より、こちらの童貞くんの心理の方に興味が沸いたくらいです。また演技を観たい方です、はい。


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海賊ハイジャック『B4 paper books』観劇♪♪♪

海賊ハイジャック『B4 paper books』

観ました@サンモールスタジオ。


6作品のオムニバスで、全編に渡ってフランス革命期の政治家ロベスピエールとその側近サン・ジュストが登場。ありとあらゆる世界史の中で私の一番のツボの時代のお話なので、どんな耽美的な舞台が待っているのかとわくわく。


結果。フェティシズム的にはドストライク。黒の章をリピートしてしまいました音譜


では、観た順に感想を。


白の章・「シュルレアリスム宣言(序文)」


アンドレ・ブルトンの小難しい文章を、役者さんがどれだけ覚えてるかの実験。2チームに分かれてそれぞれ指名された人が1文ずつ読むのだけれど 最後は公演の意図を宣言するように、高らかに声を挙げる演出。文章の意味はよくわからないけれど、観客として、この公演を見るにあたっての心得に背筋を伸ばされた印象。


「H+(トランスヒューマニズム)」


罪人や政治犯を次々と断頭台へ送り込む恐怖政治の指導者ロベスピエールは、自分の肖像画を描いた画家の絵画に少女の猥画を見出し、彼を断頭台に送る。しかしロベスピエール自身、その絵画の世界に魅せられてしまい・・・。


正直、ロベスピエールとその側近サン・ジュストに違和感あり。見た目がアジア人なのは仕方ないとしても、衣装が・・・。二人は平民出身で、特にロベスピエールは倹約家だったこともあるけれど、もっとその時代を表す特徴・・・ジャケットのラインや、最低限の装飾、パンツやブーツの形にこだわった方がよかったのではないかな?と。今回の衣装では、現代日本の労働者に見えて仕方ありませんでした。

しかし、絵画の中の人物は美しかったです。 布をまとって背中を露出した川添美和さんのエロティシズム。ベレー帽をかぶった橋本慎司くんのクラシックな美しさ。本当に絵画から出てきたようで、素敵でした。


「ニヒリズムの肖像」


爵位を得るために処刑人の息子と婚約したアヴリル。愛のない結婚との周囲の非難より強い覚悟が彼女にはあった。しかし結婚式の日に、罪人ラスネールと出会って彼女の人生は大きく変わってしまう。


物語の構成に違和感があり、ちょっと残念でした。最初は西洋時代劇として物語を追っていくのかと思いきや、アヴリルが逮捕されてからは細かな感情の描写がサン・ジュストとの対話で描かれる。そこを一番伝えたかったのなら、その前にもっとアヴリルに焦点を当ててほしかったなぁ。。前半は群像劇のように客観的に描かれていたので、最後の描写が長すぎて疲弊。そしてこの作品でも衣装の違和感が気になりました。全体的に色合いや印象の統一感はあったものの、貴族の結婚式の2次会とはとても思えない庶民的なカジュアル感。観ながら、これは平民の集まりなのかと途中から考えてしまうほど。既成品のシャツやパンツにつけたタイやリボンの装飾に高級感がなく。ジャケットは作ったのかも知れないけれど、袖と丈を長くしてAラインにするだけであの時代の雰囲気が出ると思うんだけどなぁ、と。予算不足もあるのかもしれませんが。ちょっともったいなかったです。


黒の章・「バートリ・エルジェーベト」


処女の血を浴びると永遠の美しさを保てると信じていた女城主バートリ。600人を超える少女達の虐殺の罪で逮捕された彼女は、光も音も遮断された3年間の監禁で何を思うのか。


最初と最後はバートリの声の演技。そして、中間は半裸の少女達のエロティシズムに溢れる阿鼻叫喚。しかしそれぞれが分離して描かれているために、焦点も完全に分離してしまって結果焦点ボケしてしまった。結局女優さんを裸にしたかっただけなのか、その題材としてバートリを選んだのかとは思うけれど、それらから恍惚を得たバートリの狂気に焦点を当ててほしかったなぁ、と。題材が魅力的なだけに、そしてバートリ役の方の演技力が素敵だっただけに、これもちょっと残念かなぁ。


「ロマノヴィチ」


ソビエト崩壊前。連続猟奇殺人犯として、KGBは被害者の恋人を逮捕する。しかし捜査に協力していたチカチィロが突然その正体を現して・・・。


これはもう、殺人鬼を演じた太田守信さんありき。 舞台の上にいるだけで芝居全体が締まる。他の作品と違って終盤をスピード感で盛り上げたおかげで、驚くほどの心臓の高鳴りで観終えて感動。エロスの在り処が、陵辱されて惨殺された少女よりも、スーツ姿で性別関係なく人間を食い殺す知識人チカチィロに終結したところが勝因かなと感じました。アップテンポの音楽と美しい照明ワーク、そしてギロチンの前で真紅の薔薇を撒き散らしての決めポーズ。美しかったです。はい。


「シャウクロス」


無政府主義者の思想家を拘束する軍人・シャウクロス。戦争が終わってもなお、殺人の快楽に取り憑かれる彼は、戦場では確かに「正義」であった・・・。

一回目に観たときはあらすじが分かりませんでした汗というのも、どの国のどの時代の話かが分からず。 ベニーとサラは衣装がレーニン時代の労働者に見えるし、サッカウェイ夫妻は近代の知識人夫婦に見える。 しかし一番分からなかったのは、肩章をつけた軍人マーカスとモリー。 衣装はフランス革命時代の軍人なのに、足を広げて手を背中に回す立ち方にかなり違和感あり。ここまで演出と衣装に世界観の統一がないということは、もしかしたら次元や国を超えたファンタジーなのかもしれないと、観終わってから思いました。

そして、2回目に観たときは、その考えに確信。これは時代を超えた思想の物語。そう分かってから観ると、全作品の中で最も完成度が高く、精神性の高い作品に見えて唸らされました。背後のギロチンが時代を超えた「断罪の象徴」に思えて戦慄。海賊ハイジャックという劇団の真骨頂がここにあったのかもしれません。


「シュルレアリスム宣言(序文)」


冒頭に演じられた白とは違い、黒では遊び心満載の暗誦バトル。間違えたときのリアクションが面白くて、とても楽しい気分で終幕。最後においしいところを持っていったのは太田さんで、舞台からも客席からも野次が飛んでました(笑)


こんな感じで。衣装や時代考証をわざと曖昧にして魅せたということに気付くと、非常に観念的で哲学的。その小難しさを耽美的に仕上げた唯一性のある作風の劇団なんだなぁと思いました。こういうお芝居を観るときは、思想や歴史を知らなくても 「美しいな、きれいだな」と感じて観られればいいと思いますし、フェティッシュ的にはドストライクなので、今後もしかしたら観たいと思う劇団になるかもしれないなと、そんな予感がしました。はい。


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村松みさきプロデュース『女神の失脚』観劇♪


THEATRE GRENAT  ~てあとる・ぐれな~-女神の失脚


村松みさきプロデュース『女神の失脚』見てきました。@シアターグリーンベースシアター


またまた加藤沙織ちゃん目当て。前回の舞台から一週間しか経ってないので、正直、稽古不足が心配だったのですが、いやいやどうしてどうして。前作よりはるかにセリフも多く重要な役でしたが、素敵にこなしてました。さすがですラブラブ


で、肝心のお芝居ですが。演劇というより、ドラマとして楽しかったです。分かりやすいストーリーと演技は、そのまま2時間ドラマや映画にできそうな感じで。 こういう、ストレートな表現で誰にでも楽しめる雰囲気って好きなのですニコニコ


田舎に都会からの移住者が来て。 その洗練された空気への嫉妬があったり、 村の空気が変わっていくことへの小さな恐れがあったり。 そんな、「誰も悪くない」中でおきるすれ違いでの 繊細な心の動きがすごく素敵で。 悲しい出来事を介してもハッピーエンドで終わるのかなと思ってました。すごく笑ったし、泣いたし。 切なくて。悲しくて。 確かに私は感動をしていたのです。


けれど・・・。ラストシーンが激しく納得がいきませんでした汗


都会から来て男性達から慕われる初音が、危険な手術を受けに夫と東京へ発つ直前につり橋から落ちて。その前に、「あんただけが出て行けばいい、一人で死ねばいい」と 初音に言ったサチが、お葬式の後も何一つ後悔なく 初音を憎んでいることに激しい違和感を感じたのです。 サイコでもなんでもなく、普通の女の子なのに。人に対して「死ね」と言ってその人が死んだら、普通は罪の意識を感じるんじゃないかなって。


この部分が、村松さんの持ち味といわれる「黒さ」なのかなとも思いましたが、それまでになんの布石もないままでは流れとして違和感を感じずにはいられません。この点、何か工夫があったらこの物語をもっと愛せたのかななんて思います。そこがちょっと残念でした。


でも、まだ若干24歳の村松さんが、あの達者な役者さんたちを演出出来ること。素直にすごいなと思いました。垢抜け感があるので、舞台だけでなく、ドラマなどのメディアでも活躍するのかな、と。将来が楽しみな方てす。


お目当ての沙織ちゃんは東京から来た女神役で、かなり素敵でした。 生きたいのに生きられない悲しさに泣かされましたしょぼん


あ、そうだ。


こちらスーパーうさぎ帝国加藤圭貴さんに、劇中、投げキッスをいただきましたwww 目力があって素敵な役者さんだなーと思って観ていたときだったので、びっくりしてときめく間もなかったです(笑)


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