BOX101旗揚げ公演『生者不信』観劇♪
BOX101旗揚げ公演『生者不信』を観てきました@明大地下アトリエ。
明大活劇工房の有志が集まって「楽しいことができたらいいね」って感じで旗揚げしたのだそうです。
・・・アリだと思います。やっぱ最初は「楽しく」ですよね。今まで観た活劇工房の公演より明らかにセンスが感じられて。さすが旗揚げしようとするだけはあるな、と。役者さんも、活劇工房の中でも力のある人がほとんどでした。
しかし、活劇工房を基準に観るとレベルは高いけれど、まだまだいろいろな部分が荒削り。脚本も演出もムラがあるなぁ、と。前半こそ疾走感があったものの、後半で失速。いろいろな人の「復讐」が収束していく様にカタルシスを見出せなくて。テーマもよく分からず、内容とタイトルとの繋りもあまり感じられませんでした。
でもそういう部分はこれからの方向性を考えていけば自然に修正しようということになるはずなので。とりあえずチケット代は取ってないわけだし、これから先を観るとしたら将来の可能性を見たいなと思いました。
あ、でも一つだけ。大事な「種明かし」の部分を全部映像でやっちゃったのは残念。だって、それじゃ演劇じゃないじゃん!! あの部分を上手く演出したら演劇として見ごたえがあったのになぁ、と。前月に観た虚構の劇団『エゴ・サーチ』での回想と現実を交互に演じる場面のように、演出力や演技力を見せ付けてほしかったです。 (鴻上尚史さんと比べられたらたまったものではないかもしれませんが、フィールドは同じですよね?)
そんな中でも、キラキラと光る役者さんの存在にはかなり収穫がありました。活劇工房『パンオプティコン
』で注目した岩倉頌磨くん。もう一人、一橋純平くん。この二人が芝居全体を引き締める力になってて、確かな演技力に将来性を感じました。私的注目株です♪
project BUNGAKU『太宰治』観劇。
project BUNGAKU『太宰治』観劇してきました@八幡山ワーサルシアター。
この公演は、私にとってある意味とても大きな企画でした。というのも、私が人生において初めて観た演劇が、この公演のプロデューサーである松枝佳紀さん主宰の劇団アロッタファジャイナの公演(2006年6月)だから。以来、アロッタを観続けて4年と4ヶ月。初めての、安川結花ちゃんのいない公演。それはとても悲しい事実で。彼女のいない公演を観ることは、彼女のファンとしていろいろな意味で非常に辛いものでした。
個人的な感情はさておき。各作品の感想を。
太宰治生誕101年目の今年…4つの小劇場劇団が 4つの太宰治作品を 4つの方法で演劇にする。
翻案・演出:広田淳一(ひょっとこ乱舞)『HUMAN LOST』
最初は何が起こってるのか分かりませんでした。ひょっとこ乱舞の本公演を観たときにも思ったのですが、広田さんは観客に理解を求めようとしていない(苦笑)しかし、大枠で観ると、太宰の精神病的な部分を演劇で表現したんだなーという漠然とした印象。原作を知って観ていれば全然感想が変わったのかなと思える作品でした。
翻案・演出:吉田小夏(青年団リンク 青☆組)『燈籠』
4つの作品の中で、唯一「原作を読んでみたい」と思った作品でした。文学的・芸術的で「魅せる」演出。さすが女性だなと思える繊細な表現。お話も楽しく堪能。
翻案・演出:松枝佳紀(アロッタファジャイナ)『ヴィヨンの妻』
4つの作品の中で一番ストレートに作品を舞台化した脚本演出。しかし結花ちゃんの抜けたアロッタの物足りなさは異常。いかに彼女がアロッタのフェティッシュに貢献していたかが伺える。彼女が主演だったらランキング1位も狙えたかと。
翻案・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP)『人間失格』
私が唯一原作を読んだことのある作品。演出が現代的で趣向が面白かったです。しかしこれは・・・太宰治じゃなくて谷賢一さん自身でしょう(爆) イケメン女優のコロさんが素敵な演技をしていました。声を出すまで女性だとは気づきませんでしたw
こんな感じですかね。
ちなみにこの企画、観客の投票でランキングを付けるという変り種。太宰治の著作は『人間失格』と『斜陽』しか読んでいない私の場合、「どれだけ原作に興味を持つか」で評価をしましたが、実際このランキングには全く興味がなく。
どの作品もそれぞれ違った魅力があるのは当然で。だからこそ迷うし、それを観劇直後に考えさせられるのも正直興ざめ。楽しい演劇を観た後は、ひたすら楽しさに浸りたいなぁ、なんて思うのです。


