時間堂+スミカ『のるもの案内』観劇♪
また記事にするのが遅くなってしまいましたが![]()
夏の暑い盛りのひと時に、時間堂+スミカ『のるもの案内』を観劇してきました![]()
場所は池袋のcafe MODeL T。カフェでの演劇は初めて観るので、時間堂の優しいイメージでどのような空間作りになるのかとっても楽しみにしていました。
・・・とその前に。観劇の一週間ほど前に、スミカさんから封筒が届きました。
中には手作りの案内状や地図。そして、一枚のハガキ大の画用紙。この画用紙が「宿題」になっていて、「今までで一番印象的だった旅」として自由に記入してお持ちください、とのことで。せっかくの画用紙ですので、恥ずかしながらつたないイラスト入りで書きましたよ、日光~赤城・赤い自動車の旅。当日その宿題が壁に張り出されてインプロ芝居用に使われたのですが、意外にイラスト付きで書いた人が少なくて、役者さん達に「絵入り!絵入り!」といじられて嬉しかったです(笑)あ、でももう一人イラストの方がいて、その方は絵画のようにハイクォリティな海外のイラストを書いてらっしゃいました。あれ凄かったですね![]()
そして当日。カフェにつくと、中にギャルソン服姿の菅野貴夫さんがいて。思わずTwitterで「かっこいい」とつぶやいてしまいました(笑)個人的に、ギャルソン服ツボなんですよ。黒い長エプロン萌え、です(笑)菅野さん以外の男性のキャスト、金丸慎太郎さん・鈴木浩司さん、そして黒澤世莉さんもカフェ店員としてお客様を接客。ここはどこのイケメンカフェ??的なオシャレ感にドキドキしてしまいました![]()
ワンドリンク付きだったのですが、私は「しょうが飴」を注文。やさしい甘さとしょうがの風味の冷たい飲み物で、とても美味しかったです。役者さん達のちょっとぎこちない給仕もご愛嬌。
そんなあたたかい空間での演劇は、作り手の「おもてなし」感のあるとてもほんわかとするショートストーリーでした。
『池袋から日暮里まで』脚本:黒澤世莉 演出:原田優理子
山手線で会話を交わす二組のカップル・・・と思いきや、それは同じカップルの現在と過去。しっとりとした思いをカフェの素敵な空間の中で素敵に味わわせていただきました。ちなみに、黒澤さんの役者としての姿を見るのは初めて。新鮮でした。
『真ん中から少し浮く』脚本:原田優理子 演出:黒澤世莉
こ、これは・・・女子の夢ですね(笑)菊池美里さんに仕える執事が菅野さんで。甘い逃避行かと思いきや、それはストレス社会に疲れたOLの妄想。女性らしい甘やかな脚本で、楽しかったです♪
そしてこのカフェ演劇のクライマックスは・・・菊池さんの空中前転???何でこんなことしようとしたのかよく分からないところが微笑ましくて素敵でした(笑)
熱い夏の日に、心は温かでほんわか。そんな気持ちにさせてくれたカフェ演劇でした。素敵な時間をありがとうございました![]()
『ON THE WAY HOME』(黒澤世莉演出版)観劇!
喝采企画の4週連続同作品演出家別公演『ON THE WAY HOME』。
黒澤世莉さん演出の回を観てきました!@シアターKASSAI
先日見逃したキコ(qui-co.)での黒澤さんの演出の評判がとても良かったので、優しい演出の時間堂以外の黒澤さんを観てみたいなと思ってたのですが・・・観てよかったです!丁寧さや繊細さはそのままに、重厚で湧き上がってくるような底力のある演出。派手なセットは一切無く、美しい照明と役者の力で魅せる辺り、凄い、と感嘆。
あらすじ(Corichより)
昭和22年、南太平洋の小島スタボラに、いまだ終戦を知らずに暮らす日本人達がいた。ある日、彼らの元に母国日本の敗戦を伝える知らせが届く、しかも終戦は2年前の事という。驚いた彼らは老朽化した貨物船を修理し、日本を目指して船出する。流れ者の山師、封建制の日本を逃れていた女達、そして現地人の日本人化を進めていた教師、誰もが1日も早く祖国の土を踏みたいと願う中、1人船長の桜木だけは違っていた。
主演は、実力派の菅野貴夫さん。今回、その緻密で思慮深い演技力を遺憾なく発揮して、驚愕に値する存在感で圧倒。もし小劇場でアカデミー賞的な催しがあるとしたら、主演男優賞は間違いなく菅野さんを推します。戦争の真っ只中を兵士として生きてきた人間の思いや覚悟を、静かにしかし滾るような熱情で、リアルタイムでの感情表現と回顧する人間としての感情表現を演じ分けながら見事に体現していました。
思うのは、役者として生きてきて、このような役に出会えることってとても幸せなことなのではないかなと。ほとんど出ずっぱりで、壮絶な時代を生きた人間として舞台で生きるということは、並大抵の力でこなせるものではないですから、そもそもこういう役が回ってこない・・・というより、こういうお芝居が演じられる機会も少ないのかもしれません。少なくとも、私が観てきたお芝居の中で、こういった人間への焦点の当て方をした作品はありませんでした。この役のような難しい役どころを演じられるだけの表現力や集中力を持った役者さんは私の知っている中でもなかなか見当たりません(虚構の劇団の小沢道成くん他、ごくごく少数・・・)。すごく安易な表現かもしれませんが、渡辺謙さんのような確固たる力を感じました。(本当に安易な表現だな・・・笑)
心残りは、もっと沢山の人に観て欲しかったな、と。素晴らしかったのはもちろん菅野さんや黒澤さんの演出だけではなく。役者さんも演技力の高い方が多く、(中でもフンコロガシ呼ばわり(笑)をされていた緑川陽介さんの華のある演技力には引かれました。23歳だとか(!))こんなに上質なお芝居は、本当に観ないと勿体無いですよ皆さま。暑い夏の日に、戦争の物語。決して目を背けてはいけないテーマの中でお芝居を作る方々の、なんと真摯なことか。
ちなみに数少ない小道具のほとんどが、銃であったりナイフであったり拷問道具であったり・・・人が人を傷つけるために作り出したもの、ということが偶然かも知れないけれど印象的でした。人間は破壊するために創造する、とは誰の言葉だったでしょうか。



