動物彫刻テーブル:自然のパワーを生活空間に | グリーンライフ カフェ

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建築家やデザイナーは歴史を通じていかに空間の質を向上させるかを考えてきました。そのひとつの手法として過去多く用いられてきたのが、彫刻を通して抽象的にその空間の意味を作り上げることでした。現代に入り、近代建築では装飾を空間から完全に削除して、装飾がもたらす潜在的なメッセージ性を一掃することにより空間そのものの美や力を追求しました。しかしその過程でいろいろ美しくすばらしいとされてきたものまで現代の建築空間からなくなってしまいました。ちょっと一度振り返って、歴史から学ぶ建築空間での彫刻、特に動物の彫刻に目を当ててみました。

ライオン噴水


これは、スペインにあるアルハンブラ宮殿のライオン噴水。14世紀に作られた代表的なイスラム建築とされています。この噴水は、動物の彫刻を通した空間の意味が巧みに作り上げられています。ライオンは自然界の王者としてその力、知性、勇気があるものとして認識されます。そのライオンを、秩序正しく中庭の噴水に何匹も生命の源である水の周りに配置することにより、語らずとしてこの噴水が置かれた空間にメッセージ性が発生します。“王者が規律正しく水を守る”というような意味合いが、何もなかったところに発生しているのです。これが動物の彫刻の力です。自然のミステリアスな力が、言葉を使わない形を通して抽象的にその空間に彷彿させます。あれ?ちょっと風格がある・・とか、何だかミステリアスだわ、とか潜在意識的にその力は作用します。ましかし、その潜在的力があまりに強く巧みなため、この力を乱用した宮殿などが近代建築の標的となり、隠し事はやめよう的な勢いで装飾性が一掃されたこともあるとは思います。

中庭


ちょっとした中庭も柱に刻まれた彫刻により、気付かぬ内にその空間の質が一変します。たとえばもし上の写真の空間に柱に刻まれた繊細な彫刻がなかったとしたら、今漂っている神秘的な雰囲気は感じられず恐らくただの空き地としか感じられないはずです。言葉を使わずしてここまでの雰囲気を潜在意識に働きかけて達成するのは、彫刻の力であり建築設計士、デザイナーの技です。

このように考えてみると、近代建築で捨て去られた装飾性も捨てたものではないことがわかります。このようなスキルを使わないのはもったいないですよね。私たち一般庶民の生活の質を向上するのに、この歴代使われてきた手法を活用する手はないでしょうか?

アニマルテーブル


そこで登場するのが、こうした動物モチーフ家具です。この彫刻テーブルはちょっと派手すぎるかもしれませんが、良く出来てるのではと思います。これは、彫刻家のMarkStoddartさんが作った銅製の彫刻テーブル。かわいい動物が水面を模写したガラスのテーブルトップから顔をだします。

アニマルテーブル


カバ君を囲んで食事、会議、とか、それがいい意味なのかどうかは別として(笑)、ちょっとした自然のエネルギーが注入されてないでしょうか!?「おーい、カバ君の回りに集合!」とか不思議な生活環境になること間違いなしです(笑)!


カバ君テーブル


彫刻家が作った彫刻作品として販売されてるため値段は超高いしょうけど、私たちの生活の質の向上にヒントを与える作品です。このような動物テーブルや動物彫刻が私たちの家の中にあったら、その動物の言葉に表されない自然の力が、潜在意識的に生活空間の中に満ち溢れます。テーブルでなくとも、動物のモチーフを使った家具・彫刻はたくさんあります。皆さんも自分の部屋にこのような動物彫刻シリーズを導入してはいかがですか?



参照:MARK STODDART, FRESHHOME


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