ジューンベリー
庭のジューンベリーが、今、食べごろだ。
ジューンベリーは、りんごに似た味がして、とてもおいしい。
赤紫くらいの色になるまで、じっくりと待って食べる。
この実は、鳥の大好物のはずなのに、うちの庭のジューンベリーを
鳥が食べているのを見たことが無い。
どうも、この辺の田舎の鳥たちは、ジューンベリーの実を
食べ物と認識していないのではないだろうか。
はじめてみる、都会の果物をただ遠くから眺めているという風なのだ。
「神奈川のチベットに住まう鳥どもよ、これは、おいしいのだよ。」
とは、鳥たちに言う気はない。
私は、鳥たちに気づかれないように、あたりをうかがい、
鳥が見てないのを確認してから、食するようにしている。
危険な仕事
仕事探しが終わった・・・。
結局、ホームセンターの園芸部門に落ち着いた。
やはり園芸の仕事が一番楽しい。
仕事初日。
私は、良いところを見せようと、かなり張り切っていた。
その日、大量に入荷したペチュニアを華麗にさばこうと、
花柄を切り、色分けをして、台に並べた。
やりながら、少し異変に気づいた。
なんか、腕がもぞもぞする・・・・・・。
その日は、七分袖の服を着ていた。
翌朝、腕が猛烈にかゆくなってきた。
気味の悪い湿疹が腕に広がっている。
ペチュニアについていた農薬にかぶれたのか、
もしくは、毛虫でもいたのか・・・・。
油断をしていた。
植物を扱う仕事というのは、かなり危険が伴うのだ。
植物自体にかぶれることもある。
1ヶ月のブランクですっかり忘れていた。
下積みバレリーナ
ピンク色の一重のバラを育てている。
名前は無い。
ただ「下積みバレリーナ」とだけ呼ばれている。
彼女(バラ)は、スタンダード仕立てのバレリーナという
品種のバラの台木になっていた。
しかし、バレリーナは枯れ、台木のバラが勢いよく生長した。
その花があまりに美しかったので、私は、そちらを育てることにした。
下積みバレリーナ。
「下積み」・・・・・なんとなく、貧乏臭さがただよう言葉の響き。
その名のとおり、彼女は花をあまり咲かせない。
ただただ葉ばかりを茂らせ、花が無い。
そう、華がないのだ。
いつか、プリマドンナとなって、花をいっぱいつける日まで、
私は、彼女のパトロンとなって、牛糞を注ぎ続ける。
東京見学
「東京を歩く」というようツアーに母のお付き合いで行った。
飯田橋からスタートし、巣鴨のあたりまで、ひたすら歩く。
樋口一葉が昔住んでいたあたりなんかは、なんとも趣きがあって良かった。
今度は、ひとり、もしくはふたりくらいで訪れてみたい。
団体行動ってのは、なかなか辛いものであった。
行きの電車で不思議な人に出会った。
60歳過ぎくらいの、一見きれいな人なのだが、
私と母に、「あんたたちは、北朝鮮の工作員でしょ。」
「あんたたちの言葉は、北朝鮮の言葉だから何を言ってるのか
わからないけど、とんでもないことを言ってるのはわかる」
などと、ずーっと食ってかかってくる。
こんなぼんやりとした工作員はいないと思うのだが・・・。
そして、思いっきり日本語で話しているのだが・・・・。
何を言うのか面白くって、しばらく黙って聞いてたが、
だんだん馬鹿馬鹿しくなって、席を立った。
すると、今度は、学生風の女の子に、
「あんたは、いくらもらって、運動してるの?」
「そうやって、アジケードをして・・・・」どうのこうの。
「国鉄が新幹線を作って・・・・」どうのこうの。
これは!
本で読んだことがある、団塊の世代の方々の学生運動のお話?
たまに、東京に出ると面白い経験ができるものだ。
伊達男ピエール
友人宅のバラ ピエール・ド・ロンサールが咲いた。
この通称ピエールを育てると、人は、バラのとりこになってしまうと
言われている。(らしい)
友人も、ピエールを育ててみて、みんながピエールに夢中になる
意味が分かったと多いに熱弁をふるっていた。
花を見て、私も納得した。
そして、ピエールのとりこになりつつある。
ピエール。
君は、病気にかかりにくい、強靭な肉体を、しみひとつない葉で隠し、
あくまでも、ひょうひょうと優雅に咲く。
香りが弱いのが難点だと、友人は言うが、
その、ちょっとした欠点があるからこそ、愛おしく感じるのだろう。
その証拠に友人のピエールを見つめる瞳は、どのバラを
見つめるときよりも、熱く輝いている。
伊達男、ピエール。
多くの人々をとりこにしながら、枝を伸ばし、フェンスにからんで、
ますます、粋に咲いておくれ。
師匠の庭
今日、園芸の師匠の庭を見に行った。
私の園芸の師匠は、勤めていた花屋の前の店長。
師匠との出会いがなければ、私はこれほど園芸に
のめりこまなかったであろう。
植物の面白さ、園芸の楽しさ、育て方から、植え方、
植物の見せ方などなど、多くのことを師匠から学んだ。
そういう師匠の庭である。
やはりすごかった!
見たことない植物が、いっぱいある。
一個一個じっくりと見てたら、日が暮れそうだ。
そして、それらが、美しくディスプレイされてある。
何気ないようで、計算つくされた、匠の技。
園芸道の奥深さを痛感した一日だった。
園芸道修行中のうちの庭のムラサキセンダイハギが咲いた。
(手前の紫の花)
2年目なので、まだ花つきがよくない。
来年こそはの期待のホープだ。












