今日は午後から京都市内の幼児園で、保育士の方々に向けた「やさしい日本語」の研修のワークショップを行った(先日のブログで、間違って日曜と書いていたけれど)。
この幼児園は、いわゆる「西陣」地域の一角にある。また、平安京の時代には「大極殿」という、「皇居」と「霞が関」を合わせたような地域にも当たっている場所だ。
だから幼児園のすぐ近くには、「平安宮大蔵省跡」といった石碑も立っている。また、西陣織の帯問屋さんなども、今も店を構えているという地域だった。
12時半に集合ということだったので、幼児園の近くに〝食べログ〟で点数の高いラーメン屋さんを見つけたので、そこでお昼にラーメンを食べたが、なるほど美味しかった。ちなみに、京赤地鶏・塩ラーメン880円也。
ワークショップを実施した幼児園は、比較的規模が大きいところで、保育士さんの都合もあって2グループに分けて行い、各回20名近くが参加することになった。
ワークショップは、日本語学校の〝初級クラス〟に通っている外国人をゲストに招き、この人たちに、こちらが準備した内容を上手く伝えられるかどうか、実際に試してもらうというやり方で進めた。
保育園などは、けっこう回数多く〝お知らせ〟などのプリントを保護者に渡すし、その日に園内で起こったことを保護者の方に説明する、といったことも日常的に行われている。
こうした場合、まだ日本語がよくわからない保護者の方と、上手くコミュニケーションを取ってもらうための、ちょっとした「コツ」のようなものをつかんでもらおう、というのがこのワークショップの趣旨である。
そうは言っても、プリントに書かれている言葉は漢字も多く、私たちが普段は何気なく使っている言葉も、まだ日本語に慣れていない外国人にとってはとても難しい場合もある。
こうした言葉をどのように言い換えれば伝わるのか、またプリントだったら、どんな表記方法にすれば伝わるかといったことを、外国人ゲストを相手に、単語一つに至るまで考えてもらった。
また漢字にはすべて〝振り仮名〟を付けることで、欧米などの漢字が読めない人だけでなく、中国や台湾など漢字圏の人たちにも、その漢字の日本語としての〝発音〟を知ってもらうこともできる。
こんなことを、ワークショップでは保育士の方々が外国人ゲストを相手に、実際に上手く伝わるかどうかを考えて、何とか伝える努力をされていた。
例えば、子どもがはしゃいで何かにぶつかり、小さな〝たんこぶ〟を作ってしまったとしたら、これを保護者の方にどう説明すればいいだろう、といったことである。
簡単なことのようで、さて実際に上手く説明しようとすれば、なかなか難しいことになる。日本人同士なら、「お子さんがドアにぶつかって、おでこに少し〝こぶ〟を作りましたよ。でも、元気にしてますよ」と言えば済むのだが。
あっという間だったけれど、時にはどこかのグループから笑い声も出るなど〝和気藹々(わきあいあい)〟とした時間になった。これも言い換えれば、和気藹々ではなく「たのしい」時間だった。
現状は、コロナ禍で1カ所に集まりにくい状況だけど、これからもこうした「やさしい日本語」を使って定住外国人の方とコミュニケーションを取る活動を、さらに広げて行きたいと思っている。