読んだり観たり聴いたりしたもの -134ページ目

ロボットとは何か 人の心を映す鏡/石黒浩

新書だったので気軽に手にとって期待せず読み始めたら意外と面白く、かなり蒙を啓かれた感あり。

著者の事も著者の研究成果である人間そっくりなアンドロイドの事も、しばしば散見していたが、正直に言うと、あまり重要な仕事だとは思っていなかったのだ。頭でっかちな人間の例に漏れず、外見より内面のダイレクトな研究の方が重要に感じていたからだ。外見が人間そっくりな機械人形を作ったところで、それが何だ、と思っていたのだ。大きな間違いである。

しかし、こうして通読してみると、著者の考えはかなり自分と似通っている事に気が付いた。それは、人間の精神活動は肉体を除去したそれのみでは成立し得ない事、また多分人間には、いわゆる「心」という物は無いだろう、という事。この2点である。
私も、自分自身を含め人間には一般的な意味での「心」という機能は存在しないと考えている。人間にあるのは、複雑な自動反応を観察する自意識ではないだろうかと思う。もちろんこれは人間の精神活動を卑下するものではなく、単純な機能を組み合わせて「心」という存在があるとしか思えない状態を生み出す機構の神秘的な精緻さは驚嘆の他無い。

この本では著者の数多くの成果を披露しているが、特に興味を引かれたのは、次の点である。
カメラやマイク・スピーカーなど駆使し別室で有人操作する精巧なアンドロイドを通した対人間コミュニケーションにおいて、
1.ある一定以上の精巧さの基準を持ったアンドロイドとコミュニケーションを重ねると、それが(アンドロイドである事は重々承知の上で)操作者本人としか思えなくなる。
2.その基準において、かなりアバウトでもよい部分がある。例えば発話時の唇の動きは、発声に厳密に一致していなくても良い(日本アニメや吹き替え映画に違和感を覚えないのと同じ理由)。また、見た目や容姿、性別などは、驚くべき事にあまり関係ない。
3.アンドロイドと対話している人だけでなく、操作者自身も、アンドロイドを自分だと感じてしまう。

この3つ目のポイントが大変興味深かった。なぜなら、このアンドロイドの操作環境は非常に簡素な作りで、アンドロイドと対話者を同時にフレームに含むような2,3方向からのカメラ映像を映したモニタとマイク入力をスピーカーから流すだけという拍子抜けするようなシロモノなのである。驚異の没入感をもたらすシステムに、アンドロイドの眼に仕込んだカメラ映像を映すジャイロ付のHMDは要らないのである。
はっきり言って上記のシステム環境は、家庭用ゲームのそれとそれほど変わらない訳である。
そこでゲーマーならピンと来るだろう。FPSが意外と没入感に乏しく、TPSなど、「プレイヤーキャラ自身が画面表示される」ゲームの方が、返って没入感や一体感が強い理由は、これだったのだ。

人間は、自分自身の境界決定や存在確認に、他者の反応の影響を強く受ける、と言う事らしいのだ。
自分が操作するアンドロイドを、他者が自分自身として接している状態を客観的に観察すると、そのアンドロイドは自分自身としか思えなくなるらしい。フォースフィードバックシステムも何もないのに、対話者にアンドロイドの頬をつつかれると、操作者はみな一様に自分自身が突然頬をつつかれたように嫌がるという。男性である著者を模したアンドロイドを操作してした女性研究者は、男性の対話者が突然アンドロイドに抱きついた時悲鳴を上げたという。そしてそれを見ていた彼女の夫は言い様もない腹立ちを感じたという。
ここでアンドロイドをゲームのプレイヤーキャラに置き換えるとよく分かるだろう。
プレイヤーに十分な一体感をもたらすゲームキャラの創造には実に有意義な研究だと思う。新書の一般的な解説を読んだだけでも、いろんなヒントが得られた程だ。

ただ、若干懸念するのは、これらの技術が進んで没入感一体感が強まりすぎてしまったらどうなるのか、と言う点だ。
ゲームキャラが自分自身としか思えないほど没入している状態で、ゲームキャラがゲーム内で殺人を犯す状況が発生した時、もしくはゲームキャラが重傷を負ったり死んでしまうような体験を強制させられた時、ゲーム内でいじめられたり社会から疎外されたり近親を亡くしたりその他陰鬱で辛く悲しい感情を演出された時、果たして強すぎるショックに耐えられない人がいないとは言えないだろう。
著者の研究の概要を見る限り、映画やテレビなどの固定映像は、今後3D化や立体化など、たとえどれだけ表現が進歩しようと、多分こうした心配は不要だろうと思われる。
しかし、ゲームでは話は別だ。3DもHDも関係ない。現状の表現技術でも上記の研究を応用する事で、没入感は飛躍的に高まるだろうと思われる。ただしマシンの処理能力に比例する部分も大きいと思うので、ここ数年では、ゲーム内の殺人表現でショック死する、というような事態は起こらないだろうとは思うのだが。

あなたには心がある、と信じている誰かを感じるから、あなたは自分でも自身に心があると信じるのだ。
これは人がその一生を歩むよすがになるに足るほど美しい仮説であると思う。

Wii/ディザスター デイ オブ クライシス/任天堂

任チャンでワッキーがプレイしていたのを観て非常に興味そそられたので、その後中古で安いところを購入しておいた。妻が選んでプレイ。

大災害、テロリスト、元レスキュー隊の戦うヒーロー、といったわかりやすい設定のわかりやすい展開、まさにハリウッド映画を地でいくゲームである。
ここでの、ハリウッド映画みたい、と言う言葉はある意味賞賛であり、そしてもちろんある意味誹謗でもある。開発者はそのどちらの意味も十分に理解した上で作成した、そんなゲームだった。

とりあえずノーマルでクリアまで12時間ぐらい。ボリューム的には、ターゲットを考えればちょうど良いぐらいか。ゲーマーには不足と映るかも知れない。
内容的には、ムービー+アクションのライトな「ハリウッド」ゲームと納得していれば十分に楽しめる。しかし何故か間違ってヘヴィな箱庭アドベンチャーと思いこんでしまうと肩すかしで寝込むだろう。

グラフィックス、モデリング、サウンド、演出と、映画パートはどれも必要十分な出来だった。

一方で、ゲームパート、つまり肝心のアクションや操作性などは、詰めが甘いと言わざるを得ない部分が散見された。
まずカメラが稚拙で、見辛かったりブレたり不必要な切替が入ったりと満足度の低い出来だった。主人公キャラの操作性もあまり快適ではない。そしてそれは意図した調整ではないと思う。
QTEの認識が悪くてイライラした。QTEとはクイックタイムイベントの略称で、要はムービー中にタイミング良く画面に指示された操作入力を行うミニゲームである。特にゲームに集中している時など、過剰な即反応でリモコン振りのQTEを行うとなぜか認識してくれない。指示表示からゆっくり一拍おいてゆっくり入力すればOKなのだが、どう考えても即反応を拾わないのはゲームとしておかしいだろう。
後、カーアクションパート(要は運転)が難易度の割に難しかったと思う。マリカのようなレースゲーのノリで操作するとまず上手くいかない。こつは実際の車を運転するつもりで操作することだ。つまりカーブの手前では減速、前方がよく見えないときは減速。このようにきちんと減速すれば難しくないが、実車の運転をした事がないと多分ドはまりするだろうと思う。

世界観や設定、ストーリーを含め、わざと狙って「ライト」にしているのだろうから文句を付ける事はしたくはないが、やはり気になってしまうところもある。

まず、超精鋭揃いで元特殊部隊のテロリスト集団を、いくら主人公のレイが元海兵隊経験者だからって、一介のレスキュー隊員(それも元)が、苦労しながらとはいえ、たった一人で壊滅してしまうのは無理がありすぎるだろう。
銃撃戦だって、そもそもこっちは一人なんだから、数人で突撃されたら一巻の終わりである。それをきっちりと順番に一人ずつやられてくれるように登場してくるのでは、いくら小学生でも、この人達戦う気があるのかな?と思わざるを得ないだろう。銃撃戦アクション自体にしても、敵は完全パターン動作、敵体力に比べて銃弾が弱すぎる、被弾してもノーリアクション、ヘッドショットしても削り量が多いだけ、と非常に射的の爽快感を削ぐ作りとなっている。

次に、大災害が発生しているのに、市街に人影がない。レスキュー可能な設定された人がちらほらいるだけである。ましてや転がる死体など皆無である。まあ死体はともかくとして、災害現場ではなくて、廃墟を歩いているような感覚になってしまうのはイマイチだと思う。

中盤に、主人公は山中で少女アイリスを助け、彼女を守り切れた事によってレスキューとしての自信を取り戻す、という行があるのだが、当然それに見合うような無理難題の災害被害が少女を襲う手はずになっている訳だ。
山中で主人公とはぐれ迷う少女、川崖から足を滑らして濁流に飲まれる少女、突然吹き出したマグマに一人追われる少女、などなど。レイは果敢に彼女を守る為奮闘する。しかしプレイヤーは、画面の彼に突っ込みたいはずだ。レイ、お前がちゃんとアイリスの手をつないで歩いていればトラブルは起きないんじゃ!、と。

結局、台風ってわくわくするよね?!、という感情がキーになっているストーリーは、当然曖昧な部分やおかしな展開が沢山あるのだが、ストーリーはあくまでスパイスなのであまり気にしてはいけない。

定価はキビシイが廉価なら買ってもそこそこは楽しめるだろう。もし続編が出るのなら多少は興味ある。
なお、開発はあのモノリスソフト。

任天堂
ディザスター デイ オブ クライシス

森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!/森博嗣

図書館で見つけたので読んでみた。

パソコン誌の連載をまとめた物らしい。見開き2ページ読み切りの科学Q&A会話文イラスト付きという体裁。博士=森さん、助手=すばるさんという構成か?

パソコン誌の読者層はよく分からないが、普通の理系人間だと特に目新しいような話題も斬新な解説もなかった。が、森さんっぽい会話文でそれを読める、という点はメリットか。すばるさんのイラストは元々興味なかったし可も不可もなく。

丁寧な解説を主眼とした本ではない、と言う点は前文でも注意してあるが、それにしても無駄なギャグばっかり多くて肝心の話題がないがしろ気味というのがちらほらで気になった。あと、何でイラストは非可逆圧縮されたデータを使ってるんだ?これは流石に購入者を馬鹿にしすぎではないだろうか。と借りておいて言うのもなんだが。

暇つぶしという雑学本に課せられた大事な使命は十分に果たせると思う。

森博嗣
森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!

PS2/機甲装兵アーモダイン/SCE

カルドセプトの大宮ソフト肝いりのシミュレーションという事で発売前から興味はあった(そう言えばカルドセプトについてもそのうち書かねば)。発売からかなり経過した今では中古でワンコインで買える所まで下がっており、ちょっと前に入手しておいた物をプレイしてみた。

コンセプトは評価できるし、実際、クリアまで割と楽しく遊べ、内容的にはまあまあ満足である。が、名作と言うほどでもない。

プレーヤーである主人公は戦時下の独立機動小隊の隊長となり、アーモダインと呼ばれる要はモビルスーツを用いた戦闘を指揮し、勝利を重ねていくのが目的である。隊員には戦闘能力以外にもかなり人間くさいパラメータが設定されており、キャリアと呼ばれるアーモダイン輸送機兼隊員宿舎で一緒に生活し訓練を指導する事で各人の能力を引き出し、精鋭を育て、部隊の戦闘力を強化しながら一戦一戦を生き延びていくのだ。

結構面白そうに聞こえるだろう。実際面白い。だが、どうしても納得いかない点がある。それは隊員が必ず「卒業」してしまう事だ。

この機動小隊は本部との約束で、任務をこなしながら新人の育成を行うべし、という活動条件が付いているのだ。そして経験を積んで、ランク20のマックスに到達した隊員は、僅かな金と引換に、本部が引っこ抜いていってしまうのだ。
イベントセリフのある主要キャラ以外は、例外なく卒業である。主要キャラもランク20になると船には残るものの、戦闘には使用できなくなる。

苦楽を共にして一緒に戦った部下が、卒業。新人を育てても、すぐまた卒業。活躍すればするほど早くランクが上がるから、あっという間に卒業。

もちろん卒業時に覚えるむなしさも格別だが、それより納得いかないのは、世界の命運を掛けた一刻を争う様な戦闘、我が小隊に託されたそんな重要な戦闘の前ですら、エースが卒業してしまって、本部に行ってしまう異常さである。システムとして納得できないのではなく、ストーリー上納得できないのだ。
これが、割合安定して平和な世界で小規模な地域紛争を解決して回るだけの小隊、という設定なら問題ないのだ。
もちろん、そんな地味なストーリーでは客が食いつかないので仕方ないのだろうが、どのみち地味なゲームである。ストーリーもたいしたことはないので、そこまで割り切っても良かったのではないかと思う。

もちろん卒業させる意味は分かる。卒業させる事で、人材の育成自体を繰り返し経験させ、それを楽しませようという事と、卒業せずにずっと戦い続けると部隊が怪物エースばかりになって戦闘が大味になってしまうからという理由だろう。心情的に納得できれば卒業システムは問題ないので、ストーリーを何とか工夫して欲しかった所だ。

あと、こうした隊員の個性が売りのハズなのに、隊員の名前や容姿のパターンが少なくて、すぐにかぶってしまう。
え、新人の名前はまたまたオルテガさん?とか、あれこの顔は以前のうちのエースのコステロさんじゃないか?とか、激しく興ざめである。特に名前なんぞは単なるテキストデータだから、山盛り入れておくべきだ。学校のクラスに誕生日が同じ二人がいる確率、とかの有名な問題知らないのかな。少なくともテストプレイすればすぐに分かるハズの事なので、こういうところで手を抜くのはまずいだろう。

いろいろ面白いシステムもある。

例えば、隊長の行動のうち隊員と相互作用するコマンド類はすべてコストが割り振られており、選択実行するたびに隊長の行動力が減っていき、最大行動力以上には、コマンドを実行できないCSPというシステムがある。
隊員の性格を掴むための会話もコストを消費するし、隊員のパラメータ変更アイテムの使用も当然消費する。
それどころか、戦場での作戦指示ですらコスト消費するのだ。調子に乗ってちんたら指示していると、CSPがゼロになっていてもうそれ以上指示を出せず、隊員はやむなく止まったままか、勝手に動き出すか、という感じである。
隊員それぞれにも行動力というか気力がSPとして設定されている。各自は戦闘時にこのSPを消費しながら行動する。SPを大量に消費する大技は何度も使えないし、SPが下がると回避や命中の精度にモロに影響してくるので、こちらの攻撃がかすりもしない格が違うような強敵も囲んで袋にしてSPを減らせば倒せるし、逆に、こちらのエースも独走して敵に囲まれてしまうと一巻の終わりである。こういうシステムとバランスは良くできていると思う。

戦闘は、高低差のある方眼マップで、個体素早さ順のターンバトルである。
FEや大戦略のような、体力1ポイント、升目1マスをきっちり計算して駒を進めるタイプではなく、リアル指向というのか、指示のレスポンスはかなりアバウトである。
まずそもそも隊員達は人間くさく、こっちの指示を100%聞いてくれるわけではない。パラメータに忠誠度があり、これが高ければかなり馬鹿正直に指示通り動くし、忠誠度が反目レベルだと、まずこっちの指示は無視して勝手に行動する。忠誠度が高くても、例えば、戦略上必ずこのマスから攻撃して欲しい、と指示しても、敵の後ろを取るために勝手に反対側に行ったり、地形効果の高いマスへ移動先を変更したりする。反目の積極タイプなら、待機を指示しても勝手に戦線を離脱して、近場の敵まっしぐらである。
こうした勝手気ままなレスポンスを見るのはいらだつ事も多いが案外操作が楽で結構楽しい。これでAIがもう少し賢くて、そして、隊員が考えた事を、プレイヤーにわかりやすく表示するような仕組みがあったなら、かなり化けるシステムではないかと思う。

育成パートは、いろいろ細かい事が出来そうだったが、面倒だったのであまり突っ込んでやらなかった。それでも大体にしていれば大体に育つので問題なかった。優秀な人の影響を受けて成長速度が上がるような点と、プレイヤー自身が育成のこつを掴む事もあって、序盤に比べ終盤はかなり優秀な隊員が簡単に揃った。もちろんそいつらもすぐ卒業してしまうんだけどね。

メニュー回りがこなれて無くて、めんどくさい部類だった。特に高頻度で操作するハンガー回りはキビシイ。
アーモダインの在庫・新規購入・売却が、トップレベルメニューで分離されているなど正気とは思えない作り。
例えばあるハンガーに隊員を登録して、さてこいつに合った機体を探すとしよう。まずトップメニューから手持ちのアーモダインをメニューリストを何層も潜って表示させ、新規購入だと良い機体あるかな?と思えば、メニューをトップまで戻り、つぎに購入メニューを何層も潜ってアーモダインリストを表示させ、これが良いかな?あれでもこれ手持ちにあったっけ?となれば、さらにメニューをトップまで戻り、手持ちリストを潜って…、とこんな調子である。機体も武装もパーツも同じである。おかげで出撃前の調整の時間の掛かる事掛かる事。ちょっと時間のない人なら簡単に挫けるレベルである。
戦闘メニューの指示コマンドの名称も、実態に即して無く、意味不明で困惑した。オンラインマニュアルは付いているが、それすら開くのが面倒に思うほど何度も見てしまった。
例えば、行動指示には、「速攻」「回避」「追撃」「委任」「防御待機」「迎撃待機」があり、目標地点への到達優先・攻撃優先、移動中の攻撃優先・回避優先、到達後の移動可不可、到達後の攻撃可不可などを組み合わせたコマンドになっているのだが、じゃあ、この地点に確実に到達し移動せず攻撃できるときは攻撃して欲しい、という時に選ぶべきコマンドが分かるだろうか。語感からは防御待機だが、そうではなく、実は速攻なのである。「~待機」は、攻撃できるときにはどんどん移動していってしまうのだ。無理に単語で全てを表そうとせず、素直にオンラインマニュアルの表を毎回表示して選ばせたほうが良かったと思われる。

あと、これはネタバレであるが、ラスボス戦で敵が最終兵器を使ってくる。それはストーリー上でも重要事項として扱われていたが、人間の精神をコントロールする兵器で、これをやられると忠誠度の低い隊員が一発で洗脳されて敵に寝返ってしまうのだ。最初のプレイ時に、自部隊10機中のエース級を含めた2機が敵機化し色を失った。どうする?叩くべきか?と悩んでいたが、敵機化したエースは弱っていた味方を躊躇無く撃破した。これはまずいと、あわてて回りの味方に指示して殲滅したところ、次のターン頭にイベントが入り、「何!正気に戻っただと?奴の隊長としての指導力はそこまで凄いのか(意訳)」となって結局離反は1ターンで終わり、主要2機を失って茫然自失の我が隊はその後ラスボスに粉砕されたのだった。
という展開は結構面白かったと思う。もちろん2回目は全員信頼度を上げまくって挑んだので、最終兵器は効果無しだった。しかしシミュレーション好きなら結構信頼度は常にマックスでないと気持ち悪い、という性格の人も多いだろうし、そうするとこのイベントは楽しめなかっただろうな。

音楽は、2,3曲割といい曲があった程度で普通かな。と思って調べてみたら光田でサントラも出ていて驚いた。

主人公を含め、キャラは総じて地味である。リアル指向というか、世界観には合っていると思うが、主人公の妹が出てきたときにはあまりの地味さにちょっと驚いたほどだ。

全体的に地味だが、ロボットやシミュレーションが好きならプレイして損はないゲームである。

SCE
機甲装兵アーモダイン

恐るべき旅路 火星探査機「のぞみ」のたどった12年/松浦晋也

はやぶさに非常に感銘を受け、ネットでいろいろと情報をあさったあげく、何かまとまって紙で読める物はないかと探したが、当然帰還すぐでは完全なはやぶさ本はまだなく、やむなくと言う形で、見つけたこの本を図書館で予約した。
なぜか絶版のため図書館での予約人気も高くなかなか回ってこない内に、そもそものはやぶさ本も相次いで出版された訳だが、やっと来たので読んだ。

著者は宇宙関係に強いサイエンスライターらしく、内容はしっかりしていてかつ面白い本に仕上がっていた。

火星大気の観測を目指した日本最初の惑星探査機のぞみの旅路は、はやぶさに勝るとも劣らぬ苦難の連続であったが、彼らが背負うその宿命は、日本の低予算ぶりが招く原罪として、生まれながらに避けられぬものであった事がよく分かった。
むしろ、そのような状況下で多少なりとも成果を出し続け、はやぶさのような偉業まで成し遂げる事のすごさをひしひしと感じた。

比較的大予算で多人数で書類ベースでプロジェクトを進めるNASA方式と、低予算・少数精鋭・属人主義で進める日本方式の、長所短所についていろいろ興味深い思いだった。

例えばゲーム開発などは、昔は日本方式から始まった訳だが、ゲームが高度化するにつれ、ソフトハウスは巨大企業化し、プロジェクト規模は膨れあがり、予算は爆発し、NASA方式での開発に極めて急速にシフトしてきている。
しかし、ゲーム開発は惑星探査と異なり、コストと成果の間にほぼ因果関係を見いだせないという特性がある。
よって、合併を繰り返し体力を付ける事で何とか生き延びているゲーム屋だが、そんな単純な戦略ではいずれ破綻する事は火を見るよりも明らかだ。もちろん、駄作しか作れない大手ゲームメーカーなどはどんどん潰れてしまってかまわないのだが、一部の才能のあるデザイナーやクリエイター達が、なんとか日本方式で生き延びられるような土壌を作れない物かと思う。

逆に宇宙探査も、日本方式では対応できない規模になる時が来るだろう。

どちらにも言えるのは、プロジェクトを少数精鋭主義で進められるような、ベース技術のブレイクスルーが必要である、という事だと思う。そう言った点に集中して技術投資することが今後重要になってくるだろう。

おまけ:カバーの写真はあさりよしとおらしい

松浦晋也
恐るべき旅路 火星探査機「のぞみ」のたどった12年

映画ドラえもん「のび太の海底鬼岩城」

仕事場でゴミの山の中にVHSテープあったので,懐かしくてつい拾い上げて持ち帰り観てみた。
多分30年ぶりに近いと思う。

90分と言う事でストーリーが記憶よりかなりハイテンポで展開するのに驚いた。会話もかなりテンポが速い。
今の水準から観ると絵的にはリッチな表現は望むべくもないが、それほど不足を感じる物でもなかった。

ストーリーと展開は百も承知だが、それでもラストでは涙がにじむのを禁じ得なかった。しかし初見の妻はケロッと平気そうだったので、半分ほどは感傷のなせる技かも知れない。

PS2/THE 地球防衛軍2 SIMPLE2000シリーズ Vol.81/D3

ファンの多い良作である事は知っていて、何年か前にゲームショーでEDF3を試遊した事もある。その時は、プレイ時間も短かったのでわーと遊んで、絵は魅せるね、ぐらいの印象だった。もちろん面白くは感じたがすぐ買おうという程ではなかった。

で、今回PS2の前作をたまたま入手したので、妻とじっくり遊んでみた。
そしたらこれが2000円のシンプルシリーズとは思えない出来で、大変満足したゲームとなった。
値段から考えて、多分ほんの数ステージでちょちょっと終わるゲームだろうし、次のゲームを選んでおこう、と気軽にプレイしたものの、怒濤のステージ数、次から次へ現れる新しい強敵、どんどん入手してついつい試してみたくなる新種の武器など、結局延々20時間弱、1週間プレイしてようやくノーマルで1巡クリア出来た。
しかし、難易度は5つあるし、主人公で選べる兵種も2つ、選択可能な武器はまだまだ現れそうだ(クリアボーナスの武器もあったので、きっともっと凄い武器が眠っているのだろう)。とことんしゃぶり尽くそうと思えばどれだけでも遊べそうなボリュームである。

特に、二人プレイが楽しいゲームである。
協力プレイであるのに、各プレイヤーの攻撃に、ちゃんと互いに当たり判定が設定されているのがエライ。制作者はゲームをちゃんと分かっていると思った。1Pの起死回生の強力攻撃に巻き込まれて2Pが即死、とか、なんか体力削られているなと思ったら2Pの流れ弾がびゅんびゅん、というようなシチュエーションが非常に盛り上がるし楽しいのである。
「うわー、巨大蜘蛛の大群が出た!」
「よっしゃそこどいてくれ、今ロケット撃ち込んで一掃するから」
「え?死んだ」
「あ、ゴメン。撃って当ててしまった」
と言うように、ゲームの内外での相互作用が自然発生する訳である。これがないと、互いが淡々と草刈りするだけのゲーム性になってしまう。無双シリーズがそんな感じだろうか。あれはあれでだらだらした面白さがあるが、二人プレイの醍醐味はやはり上記のような掛け合いだろう。

さらに、ゲームの操作は非常に簡単でシンプルである。より自由に操作できる上級者向けのテクニカルモードがオススメであるが、妻はずっと基本の簡単操作モードでプレイしており支障はなかった。
画面の絵造りよりも、攻撃する、動く、というアクションが一番ベースになるように作られており、こちらもシンプルかつ必要十分な出来だった。とにかくいろんな遊び方が出来るようにいろいろ入れておくから好きなように遊んでくれ、というスタンスが感じられる。

また、アクションに注力と言っても、結構グラフィックスも凝っていたと思う。流石にPS2の性能の限界があるので、今の水準で評価すると厳しいものがあるが、巨大な敵は大量にぐりぐり動いていたし、画像は薄かったが、その分雰囲気は良く出ていたと思う。ベースが30もないような変動フレームレートなので、かなり負荷が掛かったときには、数fpsにまで下がっていたが、ファミコンのちらつきのように、却って味があると言えよう。

このようにゲーム性はもちろんの事、どんでん返し&どんどん陰気になっていくシナリオテキストや、無駄に凝っている武器の解説テキスト、またかなり膨大に挿入されて雰囲気を盛り上げる(?)ボイスなど、作りには確固としたポリシーを感じる事が多く、大変好感が持てる。

ただし、ステージ数が膨大と言っても、ステージセットは使い回しだし、ミッション内容も似たり寄ったりになり勝ちなので、特に一人プレイなどでは、飽きっぽい人はすぐ飽きるかも知れない。
しかし定価で2000円ということを考えれば、多分ほとんど損したとは思わないだろう。

とりあえずノーマルクリアで一旦終了だが、時々遊ぶと楽しいから置いておこう、と思えるゲームである。
そういえば、対戦モードをまだやってなかったので実践しておかねば。

安売りで見つけた360のEDF3も実はもう買ってきてある。
制作したサンドロットのフレーバーというものが分かったので、元々興味のあったWiiのレギンレイヴもプレイ欲求が募った。しかし、これにはローカル協力プレイが無いのである。モーションプラスで斬るというゲームシステム上難しかったのかも知れないが、そこが非常に残念だ。


D3
THE 地球防衛軍2 SIMPLE2000シリーズ Vol.81

スーパーマリオギャラクシー2 オリジナルサウンドトラック/任天堂

と言う訳で、マリギャラ2のエントリでさんざん批判したくせに申し込んだサントラが届いた訳だが、ここ1ヶ月弱、ずっと聞いている。

今更だが、実によい。

ゲーム中に感じた、音楽が弱い、という印象は決して間違いではないと思う。それはゲームプレイ中というのは目を閉じて音楽だけを聴く事に集中する訳にはいかず、他に様々に神経を使って行うべき事が山のようにあるからだ。

ゲームミュージックは、当然ながら、ゲームプレイをより魅力的に演出するために存在すべきである。それはバランスであって、音楽だけが突出しては据わりが悪いものだろう。このブログでも時々音楽に聴き惚れる等と書く事があるが、確かにそれはすばらしい事であるが、ゲームが面白すぎて音楽を聴いている暇なんて無い、という状況がもしあれば、それはそれでチームの本懐という物だろう。

音楽自体の出来を比べると、確かに、社長が訊くなどでサウンド陣が張り切って語っているように、マリギャラより数段上の出来映えであると思う。
それを敢えてガンガン鳴らさず、一歩引いて適度に集中できるプレイ環境を演出したのだろうか?もし、ガンガン鳴らす調整だったらプレイ感はどうなっていたのだろうか?

マリギャラ2を一緒にさんざ遊んだ妻も、サントラCDを耳にして、「こんな(良い感じの)曲あった?!」という程である。
もしかして、グリーンスターをコンプするほどやり込んでいく内に、じんわり染み込んでくるように調整してあるのかも知れない。

とにかくサントラ自体はかなりのオススメである。

Wii/ハッピーダンスコレクション/ナムコ

かなり良作との話は発売当初から聞いていた。最近特に妻が欲しがっていたので、ゲーム屋で安価な所を発見してすぐ購入した。

で、早速プレイしての感想は、噂に違わず、かなり面白い。

Wiiリモコンをもった手を指示通り動かすとそのままダンスの振り付けになっており、動作タイミングや動作方向でその評価をするという、誰にでも考えつきそうなゲーム内容ながら、やっぱりちゃんと作ったところはエライと思う。
まだ1時間ほどしか遊んでいないが、やはり基本的には、音楽やリズムに合わせて体を動かす、という根元的な快楽が本能としてあるのだろうと思った。

ゲームとしての内容だが、入力判定がかなりシビアだと思った。タイミングもさることながら、ゲーム中でも繰り返し注意されるように、リモコンをもった手の向き手首の向きまできちんと合わせないとOKにならない。が、体全体(ではなく原理的には手だけでも良いのだが)で指示アクションに追随するだけでもかなり難しく、タイミングや向きはかなりやり込んで覚えないと対応は難しいだろう。逆に言えばそれだけやり込み甲斐があると言える。
運動量は、まあそこそこと言う感じである。ステップまで忠実にトレースして動けば相当な運動量だろうが、手だけの動きならそれほどの物ではなく、DDRの1/5程度であろうか。

画面でお手本を踊る主人公キャラのモーションが良くできており感心した。これはやはりアイマスなどの技術を活用しているのだろう。主人公が実に楽しそうに踊るのはとても好印象。

楽曲は25曲とリズムゲーとしては少々少ないと思うが、モーションデータの作成はかなり大変そうなので致し方ないところか。流行歌が多いのだが、その性質上、発売から3年も経つと結構古く感じてしまう。

主人公キャラの声優が、結構気になる感じのしゃべり方で、どこかで聞いた事があるなあと思って、調べたらテイルズオブシンフォニアのコレットの声の人だったので膝を打った。というか、この人が有名な水樹奈々なんだと言う事が初めて分かった。TVも紅白も見ないのでこういうメジャーな事が分からないのである。まだ認識していないが、このゲームには水樹奈々のゲームオリジナル曲も入っているらしい。しかし本当にナムコはゲームオリジナル曲を入れるのが大好きだな。

このゲームの難点は、もう、ほぼ100%女の子向けのゲームである、と言う点である。
ダンスのモーションがいちいち可愛い系なので、男の子向けのかっこいい系モーションもしくは楽曲を用意してくれれば良かったと思う。ただし需要があるかどうかは分からないが。

ナムコ
ハッピーダンスコレクション

いま恐竜が生きていたら/ディクソン

どちらかというと一般より児童向けかも知れないが、むしろ恐竜の事など何も興味ないという大人こそ読むと楽しいと思う。
大変イラストが多く読みやすい。
この本のポイントはタイトルでも一言で分かるように、恐竜のサイズや行動様式などその特徴を、今恐竜が存在していたらという仮定の下に、現生物と比べたり人間社会でのインパクトを例示したりと、綺麗なCG合成イラストで示してある点だ。
1種類の恐竜に対して数ページとまとまりもよく、好きなところからでもどこからでも読める。

妻はこの本でかなり恐竜に興味を持ったみたいだった。

ドゥーガル ディクソン
いま恐竜が生きていたら