こんにちはナカジーです。
久しぶりのブログになってしまいました。
秋が深まるにつれ日が短くなると、知らず知らずのうちに事を急いてしまいます。
ボクももう60歳になったので、”体力もまわりの環境も自分の思い通りにはならないのが当たり前”ぐらいに落ち着くことが大事ですね。
さて今日は久しぶりに大河ドラマの話題です。
「鎌倉殿の13人」も明後日第42話で、予定では全48話になっているので、残り僅か7回の放送になります。
観ている人は皆さん感じたと思いますが、前回の和田義盛と少し前の畠山重忠の乱は辛かったですよね。
このドラマの前半の頃は「打倒平家」という大願を共有し、共に長年同じ釜の飯を食べたこの御家人たちが、北条氏の謀略によって処分されるとは、史実を知るまでは夢にも思いませんでした。
今回の大河に言えることは脚本の三谷幸喜を象徴するようなコミカルなやり取りが毎話毎話序盤に取り込まれている一方、中盤以降の邪悪な駆け引きや陰謀が凄まじすぎて「それはないだろう」と思わず声が出そうになってしまいます。
思えば大河がスタートした前半時の源頼朝の挙兵や源平合戦のいくつかの戦いは史実として知ってはいたものの、「上総広常」の暗殺などは全く事前知識がなく凄く衝撃的だったのはおそらく皆さんも同じかと思います。(あの時もなんとも言えない理不尽さや虚無感があったなぁ)
「鎌倉殿の13人」は従来の大河のような”主人公が回を追うごとに人間的に成長してゆく物語”とは違い、反対にどんどん闇に堕ちていく様を如実に描いているような気がします。
心のすれ違いによって殺された源義経・範頼兄弟は別として、他の処分された人物はすべて”権力者による仕掛けられた罠つまり謀略”により殺されています。
ひょっとしたらこれは「一寸先は闇」というメッセージ或いは風刺をボクらが今生きている現代社会に送っているのかとボクは思います。
例えば企業の中の派閥間の権力と権力のシーソーゲームの横行であったり、先の中国共産党大会での独断人事によるライバルの失脚や北朝鮮での粛清などに代表される専制国家の振る舞いが目に余る昨今ですからねー。
さすがにこれ以降の「鎌倉殿の13人」は史実の上では源実朝の暗殺以外は、もう誰かが殺されることはないかと思いますが、そこは名脚本家の三谷幸喜ですからとんでもないどんでん返しが期待されます。
ところで歴史の史実が少ししか残っていないことを逆手に取って史実の間を創造したり、動機の理由を造りあげたりする手法はとても面白いですね。
司馬遷の「史記」を描いている“キングダム“も同じかと思います。
将来は同じ手法で案外「古事記」「日本書紀」なんかも描く人が出てくるかもしれませんが、何はともあれ明後日の第42話が待ち遠しいです。
それではみなさん楽しい週末を