こんにちはナカジーです。
いきなりですが浜田省吾のDVD「On the Road 2022 Live at 武道館」を観ました。
今年の1月に行われた武道館でのコンサートが収録されたものですが、40年前の当時全く無名の彼が無謀ともいえる武道館ライブを行った時と全く同じセットリストで行われたものです。
つまり現在69歳の浜田省吾が1982年の29歳当時(ちなみにボクは当時19歳)のコンサートを全22曲再現するということです。
まず1曲目の「壁に向かって」の前に、浜田省吾が弾き語りで唄う”Beatles”の「In my life」が流れます。
おそらくこれまでの40年という月日の流れを自分が噛みしめ振り返るとともに、オーディエンスとも共有する意味合いかと感じました。
40年前のライブはアルバム発表され、ボクも聴きまくりましたが、それと同じ曲が演奏され歌われているのにも関わらずその違いは明白で、ひとことで言うと昔は燃え盛る炎のようなものだったものが、今回はひとつひとつの楽曲を嚙みしめるように丁寧に歌い上げています。
それは激しいロックンロールナンバーでもとても穏やかに感じとれるほどです。(ボクも含め、これが時の移ろいというものですね。)
まだ「Money」も「Jーboy」も発表される前のこのライブの中心はやはり「愛の世代の前に」。
1981年の8月6日に作られたこの曲は、”この世から核がなくならない限り、二度と「愛の世代」は訪れない”という、核兵器への怒りや根絶を求める強烈なメッセージソングですが、40年経った今も「核の脅威」は変わらないどころか、当時にも増して危機感を持つのは世界中の人が同じ思いでしょうか。(ちなみに広島出身の浜田省吾は被爆者二世です。)
そしてボク個人的な思い入れのナンバーは「Midnight blue train」
詩の内容は”とにかく無我夢中で年間150ものツアーとそのための移動に追われる毎日、本当にこれは正解なのだろうか誰か教えてくれないか。”という切実なものです。
当時全く売れていなかった浜田省吾の一瞬の迷いや弱音が感じとれますが、ボクも仕事で全く先の見通しが立たないまま、会社を背負って全国の色々な場所へ行くときの車や電車の中でこの曲に自分を重ね涙を流したこともありました。
すべてを見終えた感想はもうすぐ70歳というのが信じられないほどの体型の維持、そしてなによりも「歌のうまさ」は70歳を迎える現在でもまだ成長していることに驚きを感じました。
深みがある声量と艶っぽい声質が昔をはるかに上回るのは努力を相当しているんでしょうね。
現在浜田省吾は自身を育ててくれた全国の1,500人程度収容のホールツアーの真っ最中ですが、チケットの入手は相変わらずの困難さ。
しばらく彼のライブに行ってないけど40年間、いやそれ以上の年月ボクの人生の支えになっています。
さあボクももう少しの間楽しみながら頑張ろう