亀は意外と速く泳ぐ
プロデューサー:佐々木亜希子
監督:三木聡
脚本:三木聡
音楽:坂口修
製作:ウィルコ
主演:上野樹里
助演:蒼井優
出演:伊武雅人、岩松了、岡本信人、要潤、嶋田久作、緋田康人、ふせえり、松重豊、村松利史(五十音順)
監督は三木聡、脇役は岩松了、ふせえり、緋田康人と来れば、時効警察が思い浮かぶ人もいるはず。時効警察より以前につくられたのが『亀は~』である。
内容は平凡な主婦がスパイになっておかしな仲間たちと過ごすという非凡なもの。平凡な毎日のせいで存在感が薄れていくことに危機感を抱く片倉スズメ(上野樹里)が、スパイになったことでその平凡な毎日をなんだか楽しく過ごせるというところが(制作の)出発点になっている。ちなみに題名は特に意味はない。
見てみると、案の定独特過ぎる世界観で好き嫌いがありそう。個人的にはあまり出会ったことのない笑いの要素が散りばめられて、ツボにはまってしまう。たいした事件もなければ、たいした結末もないが、笑いの点で十分楽しめる。
各々キャラは濃い(ある意味三木聡が誰よりキャラが濃い)けれど、片岡スズメとは対照的な性格の扇谷クジャクを演じる蒼井優がハチャメチャな女の役で新鮮だった。もうちょっと登場シーンを増やしてもらいたかったなぁと。他では、やっぱり岩松了とふせえりの掛け合いがずば抜けていい。時効警察シリーズほど炸裂した感じではないけれど、本作でも絶妙な掛け合いが発揮されていておもしろかった。
90分と短いので、ぜひ見てみては?
初恋
エグゼクティブプロデューサー:河合信哉、星野有香
監督:塙幸成
脚本:塙幸成、市川はるみ、鴨川哲郎
音楽:COIL
製作・配給:ギャガ・コミュニケーションズ
主演:宮崎あおい
助演:小出恵介
出演:青木崇、柄本佑、小嶺麗奈、高松浦祐、宮崎将ほか(五十音順)
中原みすずの唯一の著書である『初恋』は、主人公が著者と同姓同名であること、自伝的な要素を含むことから、著者自身が事件の犯人ではないかと言われている。2002年に出版されたが、2006年にギャガ・コミュニケーションズによって映画化された。
もしも、原作が事件の真相だとして見れば、映画には映像以上の迫力がある。ただ、フィクションだとして見れば、そうでもないし、描写がなさ過ぎると思う。あえて描かないのかもしれないが、中原みすず(宮﨑あおい)や岸(小出恵介)の境遇が謎過ぎて、三億円を奪った動機もあいまいで、感情移入しにくい。謎過ぎると言えば、兄の亮(宮崎将←宮崎あおいの兄)をはじめとする仲間の関係もそうで、著者の表現の意図が読めない。そういう意味でも、真相を伝えた内容だと考えた方が自然かなぁと。どちらにしろ、事件の真相だと思って見る方が楽しめると思う。
演出は、もうちょっと頑張ってもらいたかった。警官から暴行を受けるシーンは急過ぎだし、バイクでこけるシーンは遠すぎだし、運転するシーンでは合成がバレバレ。距離をとった撮り方とか脇役の顔を撮らなかったのはポリシーなのかな。
とは言え、個人的には好きだし、見る価値はあると思った。
ホタルノヒカリ第一話
プロデューサー:櫨山裕子、内山雅博、三上絵理子
演出:吉野洋
脚本:水橋文美江
音楽:菅野祐悟
制作:日本テレビ放送網(協力:オフィスクレッシェンド)
主演:綾瀬はるか
出演:板谷由夏、加藤和樹、国中涼子、武田真治、藤木直人ほか(五十音順)
視聴率:17,3%(予想は13%前後←大ハズレ)
「Kiss」に連載中の同名コミックをドラマ化。仕事場ではちゃんとしていても、自宅(?)に帰るとだらしなくなる“干物女”である雨宮螢(綾瀬はるか)が主人公。原作を読んでいないので、高野誠一(藤木直人)の位置づけが難しい。
螢がいきなり恋をする展開は予想してなかった。そういう話だったのか。予告を見る限り、誠一はその恋を応援するようで、螢の保護者のような存在になるみたいだけど、一緒に住んでるわけだから、誠との恋の行方に何らかの影響を与えそう。
恋をする螢は素直でおもしろい。「慣れている→遊び→好き」という方程式を弾き出して「遊ばれた遊ばれた遊ばれたー」とダダをこねるところは笑えた。キスをされてから落ち着きをなくした螢の行動は終始おかしく、終盤に体操服でバーまで走っていったのはさすがにやりすぎの感はあったものの、彼女の恋愛下手さが伝わってきてよかった。ラストで螢の恋に光が差したので、今後に期待しよう。
ところで、螢のキャラはそれほど“干物女”を強調していないので現実離れした印象は受けず、むしろこんな干物女は世の中にたくさんいるんだろうなぁと想像しながら見ることができたが、誠一のキャラは原作がコミックとあってか少々現実離れ気味なのが気になる。この二人が主要キャラだから、均等が取れてない感じがして見づらいかもしれない。コミック風に演出して割り切るか、現代を反映したドラマとして現実味を重要視した演出でやるかは脚本の段階で決めてもよかったのでは。個人的な希望では後者で。
追記:予想以上の高視聴率(汗)干物女という言葉がメディアに取り上げられそうですね。
探偵学園Qスペシャル
プロデューサー:桑原丈弥・秋元孝之
演出:中島悟
脚本:樫田正剛
音楽:吉川慶
制作:日本テレビ放送網 (協力:アベクカンパニー)
主演:神木隆之介
出演:要潤、志田未来、陣内孝則、中尾明慶、松川尚瑠輝、山田涼介ほか(五十音順)
視聴率:15,4%(関東)
連ドラが始まるということで見てみたら、ラストシーンから考えても連ドラを想定してつくってたみたい。残念ながら原作を知らないので、内容は比較することはできないけれど、それほど無理はしてなかったように思う。それぞれのキャラ作りもドラマ版と割り切ればうまくいっていたのでは?
内容に関しては、探偵というテーマもあってか、意表を突くつくりになっていた。とは言え、読め読めだったのも事実だが(苦笑)原作を気にしてしまうのは仕方ないが、思いきってドラマ向けに工夫があってもよかったと思う。担任の先生が体操のお兄さん(佐藤弘道)で、連城究(神木隆之介)に走り方を教えた流れで何度か笑えるところがあったが、もうちょっとそういうシーンが増えると楽しめると思う。
原作をドラマ化すると違和感を覚えて文句を言うファンは必ずいるが、原作を知らない者からすると、スペシャルはまぁまぁおもしろかった。ただし、連ドラになると中だるみしそうな気がして、ちょっと心配だ。裏に高視聴率続きの関テレのドラマ枠があるのも辛い。
追記:連ドラは裏の関テレがこけて、被害はなかった模様。
牛に願いを Love&Farm1
プロデューサー:重松圭一、豊福陽子
演出:三宅喜重
脚本:金子ありさ
音楽:住友紀人
主題歌:「GREEN DAYS」槙原敬之
制作:関西テレビ
主演:玉山鉄二
出演:相武紗季、香里奈、小出恵介、戸田恵梨香、中田敦彦、(以下脇役)相島一之、朝加真由美、有村実樹、市毛良枝、大杉漣、小日向文世、田中圭、中嶋朋子、中村獅童、濱田マリ、藤本静、森永悠希、他(五十音順)
視聴率:10,2%(関東)
期待はしてたけれど、ちょっとベタなつくりに落ち着いてしまった。とはいえ、登場人物がやたらいるけれど、一人ひとりキャラは伝わったと思うので、初回の役割は果たしたと言えそう。企画自体は悪くないし、緑が豊かな絵も悪くないと思うので、今回の出産シーンのようにリアルな自然を盛り込んで続けていってもらいたい。とりあえず、2話以降に期待。