幼虫達は孵化直後の盛んな摂食期間を終え、活動は不活発になっている。お盆休みを終えた今日、8月16日は最高気温34℃との予報であるが、今日が暑さのピークのようで、明日以降の最高気温は30℃前後に留まっている。猛暑期間も何とか乗り越えたようだ。
たまに動いてる個体はいる。今までは袋を開けて幼虫を掴んで適当な位置に移していたが、不適当な位置にいる個体を放置するとどうなるのかを見ていたところ、長くても1日以内、通常数時間でその位置から移動することを確認した。つまり、放置でよいことが分かったので、幼虫に触れる機会もなくなった。初めから手を出す必要はなかったのだろう。
これから秋の間の管理において注意していることについて触れておく。実際はそれが裏目に出て、個体数を大きく減らしたり全滅させる可能性もあり、その場合、こういうやり方をしてはいけませんと言う話になるが、今現在こういうやり方でやっていると言うことである。結果は後日改めて書く。
すでに触れたように孵化直後の幼虫はクガイソウで育てた後、オオバコのプランターに移した。当初、一部の幼虫は最後までずっとクガイソウで通そうと考えていたが、管理が繁雑になるしオオバコでの摂食の様子が非常に良好だったため、結局全部オオバコのプランターに入れた。
で、問題はプランターに被せる袋である。
これもすでに触れたように、初めは洗濯ネットを切ったものを被せた。この時点ではベランダに置いてあったので、下から入ってくるアリなど考慮する必要がなく、上からのハチなどの攻撃を避けることが袋をかける目的だったからである。切った方が袋の着脱が楽だからと言う面も大きい。
その後、袋を切らず、プランターをすっぽり袋の中に入れる形に変えた。屋外の地面に接する場所に移動させたため、下からのアリなどの侵入も防ぐ必要が生じたためである。
どちらの場合も、プランターの上縁の突出部の下で袋をゴム紐で縛ってあるから、プランターからの幼虫の脱走はあまり想定していなかった。
とは言え、この後は長丁場でもあるし、だんだんそこも気になって来た。プランターの縁を乗り越え、更にゴム紐とプランターの間の僅かな隙間を見つけ、容器の外に出るかも知れない。そのような個体は多分元には戻れず、プランター下部の袋の中などに留まるだろう。単純計算で言って1日2頭ずつ幼虫が外に出れば、11月末にはプランターの中はほとんど空になる。
飼育は土木工事などと似ている面があり、事故の可能性のある要因をどこまで事前に想定し、未然に防げるかが成功に繋がる。初めての飼育の場合、それでも想定外の現象が起こって失敗することは普通に起こるが、容器の縁の僅かな隙間からの脱出は、想定しないでいい可能性ではない。
全く摂食しない完全な休眠状態なら、それでも生きられるかも知れないが、多少とも摂食する必要があるのだったら、そこで餓死する。反乱軍の蜂起のようなまとまった動きはまれにしても、少しずつは動いている幼虫がいるのは事実。さて、どうするか。
方法は2つだろう。
1つは袋をゴム紐で固定すること自体止める。その場合、プランターの縁を越えて外に出る個体がかなり出るだろうが、縛っていないので、プランターに戻れる個体も増える。プランターの中でなく、洗濯ネットで包まれた空間全体を飼育空間と見なす考え方である。
もう1つの方法は袋とプランターの縁の間の隙間を密に塞ぐ。この場合、幼虫が動ける場所はほぼプランター内部と袋の内面だけになり、プランターの縁から外に出ることはできなくなる。
多くの個体を生かすと言う目的からは、選択の余地はない。後者にする。O氏の経験を踏まえると、前者にした場合、ほぼ全部の個体がプランターの中から出て、かなり管理困難な状況になり、死亡する個体が増える可能性が否定できないと考えたためである。
問題は縁を何で塞ぐか。完全性はやや劣るが、多数の洗濯バサミで塞ぐので良かろうと考えた。下の写真の感じ。