先日、実施した勉強会の報告です。
今回、肘と手関節について行いました。まず、肘関節の解剖から復習しましょう。
肘関節は腕尺関節・腕頭関節・上位橈尺関節の3つからなる複関節で1つの関節包を共有しています。
そのなかでメインは腕尺関節であり、基本的に1軸性の蝶番関節です。
通常、肘頭がロック(圧縮ともいえます)していることが多いわけです。
我々は通常、関節をヒンジとして使うため、関節はすべて圧縮傾向にあります。特に肘はつめて使ってしまうため、屈曲傾向にあります。また、五十肩をはじめ、肩の疾患のある人は肩関節の代償として上腕二頭筋等をつかうため肘が屈曲しています。
また、肘は精神的問題からも影響をだすと言われます。精神的ブロックがあると肘もブロックすることが多いような気がします。
アプローチとしては肘頭に母指をかけて下方に牽引しロックが解除されるのを待ちます。ロックが強い場合、情動にアプローチをかけたり関連部位から先に行ったりします。成功すると「カツン」と音がします。
解除すると、前腕から手にかけて自由度が増し、手をより繊細に使うことができます。もともと肘は曲げているのがクセになっているのでセルフエクササイズにて何度も行い、定着させましょう。
肘を曲げるときも「伸ばしながら」曲げ、伸ばすときは「遠くへ伸ばす」ように使います。常に「伸ばす」がポイントです!
手が長くなり、肩が下がるので美容にもいいと思います。
勉強会後、患者さんの肩が劇的に上がった、精神的に楽になったなどの報告をいただきました。よかったですね。