5月に89歳を迎えた恩師と同学年の

 

大先輩が私にはもう2人います。

 

いずれも介護保険のお世話にならず、

 

健康寿命をまっとうされている。

 

よりよく年齢を重ねている

 

お手本のような方々です。

 

手や足の爪まで血色がよく、

 

つい先日も曰く、

 

「心臓から最も離れて

 

血の巡りが一番遠いところ。

 

そこを褒めていただけるということは、

 

身体がしっかりとしているという

 

ことかもしれません」と。

 

穏やかに謙遜しながら話されていました。

 

「長年のことが身体に

 

染みついているんです」とも。

 

道半ばの身としては、

 

敬服するほかありません。

 

 

どのような場に出ても、

 

現役最年長の立ち位置にいらっしゃる2人が、

 

日々に感謝し、

 

周囲にも敬意を持って接している。

 

そのような前では、

 

私も自然と肩の力が抜けて、

 

より多くのことを

 

素直に学ばせていただき、

 

同時に、

 

どのような自分でありたいのか、

 

顧みる姿勢と

 

前に進む力をいただいています。

 

 

振り返れば、

 

虚勢も交えて自己を顕示し、

 

自分を押し出してきたような時期は過ぎ、

 

すでに支える側となってきている。

 

 

 

         自己顕示からの先へ

 

また、自分がどのようなものであるか、

 

時には脇に置き、

 

時には真ん中に据えつつ。

 

昭和9年の3人にふれるたび、

 

自分の意識が

 

変化してきていることなども

 

気づかせてくれます。

 

 

テクノロジーがいかに進化しようとも、

 

やはり人が大事なのだと

 

改めて思わせてくれる。

 

社会での出会い、

 

道場の仲間たち、

 

いまの私があること。

 

これからにとってもかけがえのない、

 

これまで以上に

 

確かなものを感じています。

 

 

追記

 

先日の稽古では、

 

軸を持つことを改めて学びました。

 

大切なことは、

 

見栄えのする

 

受け突きの拳や蹴り足ではなく、

 

体幹や肘、膝などに意識を向けること。

 

呼吸法や残心の修養とともに、

 

ここにこそ、

 

継承している

 

伝統の本質があるのです。

 

 

今年も後半に入ります。

 

暑い夏に冬への心身を培う。

 

これまで幾度となく繰り返していること。

 

ともに頑張ってまいりましょう。

 

 

5つ、再掲します。

 

3人の昭和9年