昨日、プロジェクトメンバーでのミーティングがあったのですが、その中で、非常に面白い話がありました。

花瓶に生けられた花の絵を正確に描くということを想像してみましょう。花瓶が目の前にあれば、目を近づければ、花の色や形、花びらの形や模様、葉の付き方や色、花瓶の大きさや模様など、いろいろなものが見えてきます。それを見ながらであれば、相当詳しい様子を絵に描くことができます(ちなみに、絵を描く技量は持っているという前提で考えましょう・・)

一方で、例えば10m先に花瓶がある場合はどうでしょうか?花瓶があって、花が生けられていることくらいは何とかわかるでしょうが、そこに近づけないとすると、どれだけ目を凝らしても、肉眼では花の形の詳細や花びらの模様などは見えてきません。これでは詳細な絵が描けませんし、あるいは描いたとしても、それは単なる「想像」になりますので、実物とは大きくことなるものになる可能性が高くなります。

では双眼鏡があればどうでしょうか?それならば10m先のものでも詳細な絵が描けそうですが、これも条件があります。ちゃんとした双眼鏡を選ばないと、ぼやっとした像しか見えず細部の様子がわかりません。でも、解像度が高く像がはっきりと見える双眼鏡をつかえば、あたかも目の前にあるように、細部の様子まで観察することができます。

冒頭書いた面白い話というのは、遠くのものを見るのに双眼鏡が必要なように、事業の舵取りにおいても、将来のことを見通すためにも、それに似たツールが必要ということです。

事業において現在起っていることは、現実のこととして、まさしくリアルな姿で理解することができます。詳細な状況を調べようと思えれば、時間や労力さえかければ細かく調べることができます。

しかし、将来起こることはどうでしょうか?目の前で起こっていることと違って、将来何が起っていそうかは基本的にはわかりません。さらに、1ヶ月先、半年先、1年先となればなるほど、リアリティをもって見通すことが難しくなります。
これは、先ほどの例で、花瓶が目の前から遠ざかっていくことと同じです。

しかし、事業の舵取りを行う上では、そのような将来を見通す力が必要となります。つまり、将来のある時点の将来で起こりそうなことを、あたかも現実目の前で起こっていることと同じリアリティーで考える必要があるということです。

そのためには何が必要か?先ほどの例えで考えると、「双眼鏡」いうことなのですが、事業の将来を見通す上での「双眼鏡」とは何か?
それは、物事を捉えるフレームと、そのフレームに沿って考えられる仮説構築力となります。フレームの細かさが解像度となり、正しく像を結ぶかという精度が仮説構築力です。

この「双眼鏡」なく将来を見通すことは、単なる想像でしかありません。また解像度の低い双眼鏡だと、将来のことをぼやっとしか見通せず、舵取りを行う上では不十分なツールとなります。

つまり、いかにしてより
細かいフレーム(解像度)で、より確からしい仮説を考えられるか(レンズの精度)が重要となります。平たく言えば、将来どのような事が起きそうかについて、過去の経験やロジックに基づきながら、どれだけ具体的に手触り感がある所まで考えられるか、という事です。

さらに、その「双眼鏡」を手に入れることで、現実のリアルに起っていることも、誰よりもより細かく正確に理解することができるようになります。これもまた重要なポイントです。

ちなみにこの内容、今の私の課題として挙げられたことです・・・。頑張らなきゃ。


先週、おそらく後に振り返った時に、「あの出来事がコンサルタントとしての仕事をしていく上での(もっと言えば人生においての)転換点になった」と思えるであろう出来事がありました。

それは、プロジェクトを統括しているパートナーからの、コンサルタントという仕事に向き合う姿勢そのものに対する厳しい指摘です。

一つは「誰を向いて仕事をしているのか?」ということ。

「我々コンサルタントは、クライアントのビジネスにインパクトを生み出すことが仕事。そうすると、当然クライアントを向いて仕事をするべき。それなのに、社内での評価とか自分の成長とか、そういったものに目を奪われているのではないか?コンサルタントとしてのスキルはもちろん必要だが、それはクライアントにインパクトを与えるための必要条件でしかない。綺麗に仕事をしようとしても、真摯にクライアントに向き合っていない限り、化けの皮は剥がれる」という指摘内容です。

もう一つは「自分の判断軸で何をしたいのか主体的に考えよ」ということ。

上記1つ目の指摘とも関連するのですが、「自分としてどうしたいのかが見えてこない。他人の判断や評価に依存しすぎ。自分で主体的に考え判断できない人は、プロジェクトマネジメントはできない。自分としてやりたいことが明確になっているのであれば、ありとあらゆる手段やリソースを使ってそれを達成しようという熱い想いが出てくるはず」という内容です。

これは、すべて正しく、かつ極めて本質を突いた鋭い指摘です。仕事のスキルではなく、仕事に向き合う姿勢そのものに対する、厳しいダメだしです。

考えてみれば、プロモーション(昇進)のタイミングを控え、自分に足りないスキルをちゃんと身につけておこう、あるいは、ソツなくプロジェクトをこなしていこうというような、極めてサラリーマン的発想のちっぽけな考え方で、プロジェクトに臨んでいたのだと思います。全くもって反省しなければならないことです。

「自己否定をしない限り決して自分は変えられない」とも言われました。なぜプロフェショナルコンサルタントの道を選んだのか、この仕事を通してクライアントや社会に対してどのようなインパクトを与えたいのか。いま、改めて自分に問い直しています。

初志に立ち戻って再スタートです。









このブログを開始したのは、今から約3年前の2010年4月です。

その年の秋にコンサルティングファームに転職してからは残念ながらブログ更新の頻度は落ちてしまいましたが、それまでの半年間はほぼ毎日、前職の経営企画での仕事内容やそこでの気づきを中心に、多くの記事を書き綴ってきました。

このブログに書いてきたことは、コンサルタントになった今の自分が読み返してみても、新たな気づきがあります。せっかく書き溜めたこの内容をより多くの人に伝えたい。そんな想いから、このブログで書き綴ってきた内容を素材にして、kindle本(電子書籍)として出版することになりました。

題して、「経営企画のこと もっと知ってほしい」

経営企画部門のマネージャーとして感じた「経営に関わる仕事」の生の雰囲気、そしてその面白さを、なるべく手触り感を持って伝えることを意識して、一部の内容を加筆しながらまとめなおしました。


<こちらの画像をクリック>

内容的にはこのブログと重複するものが多いですが、全体の構成を組み直して、読み易くしています。

kindleの電子書籍ですが、Kindle専用端末がなくても、iPhone/iPadやAndroidでKindleアプリをダウンロードすることで見ることもできます。

経営企画の仕事や経営戦略の立て方について興味のある方は、是非ご一読ください!





入社して2年半が過ぎ、いよいよプロモーション(昇進)を見据えたチャレンジが始まっています。

振り返ってみれば、これまでの約
30カ月で、9つのプロジェクトを経験してきました。単純平均すると1プロジェクトあたり3ヶ月強ということになります。

 
業種も違えばテーマも違うこれらのプロジェクトをこなしていくなかで、コンサルタントとして必要となる基本的な所作は、ほぼ合格点レベルでてきるようになったかなと思っています(もちろんまだ課題はありますが)

ただし、次なるステップであるマネジメントのポジションを狙うには、それだけでは足りません。

私にとっての一番の課題は、いかに人の知識をレバレッジするかということ。

どちらかというと自分でじっくり考えるのが好きなタイプなのですが、それだとどうしてもスピード感のある仕事の進め方ができなくなります。

プロジェクトの早い段階からシニアメンバー(パートナ等)とディスカッションして方向性の摺り合わせを行うこと、
そして部下となるジュニアメンバーとうまく活用して自分自身は手を動かさない(その代わり考える)ということを、この3ヶ月くらいの中でチャレンジしていく必要があります。

いずれにせよ、年内には結果を出すことを目指して、もうひと踏ん張りです。


早いもので、転職してからほぼ2年が経ちました。

1年目はこの仕事に慣れることに専念し、コンサルタントとしての基本的な思考パターンを身につけるというところから始まりました。基本はプロジェクトリーダーのサポートの元に働くという感じで、クライアントに出す資料も、基本はすべてプロジェクトリーダーの手直しが入るという感じです。

2年目に入ると自立が求められるようになりました。基本的に、自分が作った資料がクライアントとの議論の場にバンバンと出ていきます。アウトプットに対するハードルが上がるわけです。実は、この時にずいぶんと苦しみました。ちょうど去年の秋から冬ころです。求められるアウトプットが出せない中で、自身の弱みばかりに目がいって、少し凹んでいた頃です。(→当時の記事はこちらこちら

ただ、2年目の後半に入って状況は好転しました。たまたま自分の興味に合い、かつ過去の仕事の経験も生かせる内容のプロジェクトに入り(→当時の記事はこちら)、そこで何とかやっていけるという手ごたえを感じるようになりました。そして、つい最近まで入っていたプロジェクトでは"この領域を自分のキャリアの柱にしたい"と思える内容に巡りあることができました。実際、クライアントにインパクトを与えることのできるアウトプットを生み出すこともできました。

さて、これから3年目に入ると、いよいよ昇進(プロモーション)できるか、それともファームを去るかという岐路が待ち構えています。いわゆる"アップorアウト"という、コンサルティングファームの厳しい現実です。

この2年間、肉体的にも精神的にも非常に厳しい環境で仕事をしてきた中で、自身が成長したという実感は確実に持っています。上記のように、自分が強みとする領域では、クライアントにインパクトを与えるアウトプットを出せるようになってきました。

一方で、次のステージを目指す上で課題となるスキルも明確になってきました(→こちらの記事を参照)。この1年間で課題を改善し自身のスキルを伸ばしていかなければなりません。上を目指すにはつねに挑戦しつづけなければならないという、厳しい世界です。

ただ一つ言えることは、自分を伸ばすという意味において今自分は最高の環境にいるということです。チャンスは常に与えらています。それを生かすも殺すも自分次第です。

そのチャンスを生かしきるよう努力すること、逆に言えば途中で放棄しない(自滅しない)こと、それが次の1年間の目標です。

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