ロシアのモスクワで開催されている、第17回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門(公式サイトはこちら)。
6月27日は、3次審査(ファイナル)の第1日。
ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。
ちなみに、第17回チャイコフスキー国際コンクールについてのこれまでの記事はこちら。
第16回チャイコフスキー国際コンクール(ピアノ部門)が終わって
(第17回チャイコフスキー国際コンクール(ピアノ部門) 出場者発表)
なお、以下の協奏曲はアレクセイ・ルービン指揮、スヴェトラーノフ記念ロシア国立交響楽団との共演である。
08. Stanislav KORCHAGIN (Russia 1993-)
Pyotr Tchaikovsky: Piano Concerto No. 1 in B-flat minor, Op. 23
Sergei Prokofiev: Piano Concerto No. 2 in G minor, Op. 16
ピアノはスタインウェイ。
どしんとした力強い音を持ち、重量級のこれらの曲に合っている。
ただ、チャイコフスキーではもう少しロマン的な音が欲しかったり、プロコフィエフではもう少し切れ味が欲しかったりはするけれど。
15. Xuanyi MAO (China 1995-)
Johannes Brahms: Piano Concerto No. 2 in B-flat major, Op. 83
Pyotr Tchaikovsky: Piano Concerto No. 1 in B-flat minor, Op. 23
ピアノはヤマハ。
彼女がソロ曲でみせた音楽的センスは、協奏曲ではなかなか発揮されづらいというのが正直なところ。
強力なロシア男2人に挟まれ、地味な印象となってしまった。
01. Sergei DAVYDCHENKO (Russia 2004-)
Pyotr Tchaikovsky: Piano Concerto No. 1 in B-flat minor, Op. 23
Sergei Prokofiev: Piano Concerto No. 2 in G minor, Op. 16
ピアノはヤマハ。
チャイコフスキーは、洗練や陰影には欠けるものの、この日の3人の中では(音としても技巧としても)最も華やか。
プロコフィエフに至っては、彼の長所が最大限発揮された最高の名演と言ってよく、最初のStanislav KORCHAGINの同曲演奏を完全に霞ませてしまった。
ソロ曲では健康的すぎるようにも感じた彼だが、やはり協奏曲はなんだかんだ言ってもパワーとテクニックがあってなんぼということか。
そんなわけで、3次審査(ファイナル)第1日の3人の演奏を気に入った順に並べると
1. 01. Sergei DAVYDCHENKO (Russia 2004-)
2. 08. Stanislav KORCHAGIN (Russia 1993-)
3. 15. Xuanyi MAO (China 1995-)
といったところか。
Sergei DAVYDCHENKOは優勝に王手をかけた感がある。
次回(6月28日)は3次審査(ファイナル)の第2日。
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