大阪フィルハーモニー交響楽団
第566回定期演奏会
【日時】
2023年3月17日(金) 開演 19:00
【会場】
フェスティバルホール (大阪)
【演奏】
指揮:カーチュン・ウォン
ヴァイオリン:パトリツィア・コパチンスカヤ *
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
(コンサートマスター:須山暢大)
【プログラム】
ハルトマン:葬送協奏曲 *
ラヴェル:ツィガーヌ *
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
大フィルの定期演奏会を聴きに行った。
指揮は、1986年シンガポール生まれの指揮者、カーチュン・ウォン。
ソリストは、1977年モルドバ生まれのヴァイオリニスト、パトリシア・コパチンスカヤだが、私は遅れて行ったので残念ながら彼女の演奏を聴くことができなかった。
私が聴けたのは、幻想交響曲の第3楽章以降のみ。
ベルリオーズの幻想交響曲で私の好きな録音は
●モントゥー指揮 パリ響 1930年1月セッション盤(CD)
●チョン・ミョンフン指揮 パリ・バスティーユ管 1993年10月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3/4/5)
●ネゼ=セガン指揮 ロッテルダム・フィル 2010年3月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3/4/5)
あたりである。
実演では、2017年のカンブルラン&洗足音大管(その記事はこちら)と、2019年のデュトワ&大フィル(その記事はこちら)が印象的だった。
今回のカーチュン・ウォン&大フィルの演奏は、上記の名盤や名演に聴かれたフランス風の優美で軽やかな味わいは、持ち合わせていない。
その代わりに、前回の彼の演奏もそうだったように(その記事はこちら)、ゴージャスな音の饗宴が聴かれた。
彼が振ると、弦も管も、いつもの大フィルの2倍の人数がいるように聴こえる。
その意味では、上記の名盤たちの中では、チョン・ミョンフン盤に近いかもしれない。
チョン・ミョンフン盤から、フランスの音色と自在なオーケストラ・ドライブを取り除いて、その分ゴージャスさを更に上乗せしたような演奏。
19世紀前半、ベートーヴェンの死のたった3年後に書かれた曲とは信じがたい、ホルストの「惑星」のごとくスマートに大音響をぶっ放す20世紀的演奏だが、これはこれで面白い。
巨匠たちにも引けを取らない、彼なりの個性がよく出ている。
耳のごちそうを存分に堪能させてもらった。
(画像はこちらのページよりお借りしました)
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