バルジェッロ国立博物館2
そこまで思い入れはないのですが、
実質、この博物館について今回で4回目の更新になります。
一年近く前のことを思い出しながら書いています。
昨日紹介したフレスコの回廊の続きから。
ここの回廊には、こんな感じで彫刻が設置されています。
真ん中の女の人、ボローニャのネプチューンの噴水にあるセイレーンを思い出します。
驚いてしまうような場所から水がでるように穴が開いています。
勿論ここでは水は出ません。
この彫刻の名前を失念しました。ご存じの方いらっしゃったら教えてください。
こちらは、ヴィンチェンツォ・ジェミート 『漁師』
昨日紹介した人間大砲が後ろにあります・・・。
横から見ると妙にセクシーなフィッシングボーイです。
捕らえたばかりの魚が逃げないようにしっかり捕まえて覗き込んでいます。
ぽってり唇にバサバサ睫毛。
波乱の生涯を送ったとされるベンヴェヌート・
ゼウスが夢中になった『ガニュメデス』。
写真が一枚しかないのが残念。
ギリシャ神話トロイの王子です。もっとも美しい少年とされています。
筋肉の付き方が異様です。
チェッリーニといえば、シニョリーア広場のランツィの回廊にある
「勝利のペルセウス」。
http://ameblo.jp/globular-cluster/entry-10073095955.html
オペラ『ベンヴェヌート・
チェッリーニの作品は、ここには他に『コジモ1世胸像』、
『アンドロメダ』、『ペルセウス』などがあります。
残念ながら、写真がないです。
次は、ジャン・ボローニャの『マーキュリー』
公式の写真(?)を頂きました。
ジャン・ボローニャといえば、こちらもシニョリーア広場、ランツィの回廊にある
巨大な大理石の一本彫り『サビニの女の掠奪』が有名ですね。
http://ameblo.jp/globular-cluster/entry-10073095955.html
『サビニの女の掠奪』は、
女性を、若者が老人を踏みつけながら奪っていくという設定で、躍動的な螺旋状の構図。
360度、どこからでも鑑賞できます。
世代交代を表現したこの作品は、
ローマの建国間もない頃、女性の数が不足していた逸話も背景にあるようです。
捩れの多用、ベルニーニの『プルトンとプロセルピナ(Rape of Proserpina)』を思い出しました。
http://ameblo.jp/globular-cluster/entry-10083131372.html
ジャン・ボローニャの作品は、他には『鳥たちの像』、
『ピサを征服したフィレンツェ』があったと思います。
アントニオ・ロッセッリーノ『少年の胸像』
も、物憂げな少年。。。
次回でバルジェッロ国立博物館はラストにします。
メインの広間、ミケランジェロなどの作品について書きます。
バルジェッロ国立博物館1
美少年の彫刻について以前書いたのですが、
http://ameblo.jp/globular-cluster/entry-10084725992.html
http://ameblo.jp/globular-cluster/entry-10084938848.html
この2体を所蔵しているバルジェッロ国立博物館について
書くのを忘れていたので、今日はその続きを書きます。
詳しくは知らないので、肝心なことが漏れているかもしれません。
この日は、バルジェッロ国立博物館以外には、
ロッジア・デイ・ランツィ、ウッフィツィ美術館、オルサンミケーレ教会、
ヴェッキオ宮、捨て子養育院絵画館、サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会を訪れました。
特にウッフィツィ(ウフィッツィではなく、ウッフィツィです)については、
またの機会に改めて書きます
さて、バルジェッロ国立博物館は、
元々、軍事組織や行政長官の本拠地として利用され、
ルネサンス期には警察署(bargello)として位置付けられていました。
建物の一部は牢獄や処刑場、拷問部屋として使用されていたそうですよ・・・
前回(美少年の彫刻について書いたとき)、写真を載せてますが、
当時は中庭の井戸(?)の辺りに処刑台が設置されていたそうです。
外観の写真もそこに載せたのでここまでとして・・・
この博物館は約4万点の美術品を所蔵し、ルネサンス美術のコレクションとしては、
世界有数のコレクションを誇るとされ、名高いです。
ここの博物館といえば、ギベルティとブルネレスキの『イサクの犠牲』
を真っ先に挙げる人が多いのではないでしょうか。
どちらが好みですか?
この2作品は、サン・ジョヴァンニ洗礼堂、北側の彫刻の
制作者を決めるためのコンクールに出展されたものです。
因みに南側は、ピサーノが制作しています。
最終選考に残ったブルネレスキは、当時24歳、ギベルティは23歳だったそうです。
革新的な技巧を駆使したギベルティが勝ったとされていますが、
定かな文献はないようです。
ただ、北側の扉を制作したのは、間違いなくギベルティです。
そのあと、東側の扉を制作したようです。
東側の扉は、“旧約聖書の物語”を順を追って彫られています。
金鍍金したブロンズは様々な技巧が使われ、中でも遠近法が
高く評価され、彫刻が絵画(西洋の絵画をさします)のようだ言われています。
ミケランジェロが東側の扉を見て、
「なんと神々しい作品だろう。まさに天国に値する扉だ」と発言したことから
東側の扉が、“天国の門”と呼ばれるようになったそうです。
この10枚のパネルの本物は、ドゥオーモ付属美術館にあります。
ドゥオーモ付属美術館についてはまたの機会に書きます
このレプリカも一枚一枚撮り、本物の写真も一枚一枚撮ったので、
対比させて載せようと思います。
余談ですが、北側の扉のパネルは28枚で、金鍍金してません。
一方、このコンクールの後のブルネレスキといえば、
彫刻家を諦め、建築家としての道を歩むため、
古代ローマの遺跡建築を研究します。
この選択は正しかったようで、建築家としてのブルネレスキは
ヒーローのように称えられています。
ブルネレスキでなければ、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の
クーポラは完成しなかったでしょう。
このクーポラは、アルノルフォ・ディ・カンビオが着工を始めたもので、
引き継いだブルネレスキが16年を掛けて完成させたものです
高さ113mの丸いドームの建設は、現実的に不可能であることが判明し、
一世紀の間、作業は中断されていたところの、救世主だったのです。
八角形のドームにしたことで、完成することが可能になったこのドーム、
着工から完成まで170年かかってます。
そんなドームに登って眺めた景色は最高でした
フィレンツェの街並みについて、おおまかに書いたのはこちらです。
http://ameblo.jp/globular-cluster/entry-10073095955.html
いずれ納得のいくかたちでまとめたいと思っています。
ブルネレスキの作品は、
全面改築をしたサン・ロレンツォ聖堂やその中にある旧聖具室、
サント・スピリト教会、サンタ・クローチェ聖堂のパッツィ家礼拝堂などが有名です。
一つ一つ写真を載せたいのですが、今回は省きます。
さて、話を戻します。
この博物館には、奇妙なものも設置されてます。
巨大な大砲が2体あるのですが、
この大砲(XV Century)は一体何なのでしょう?
拷問の一種でしょうか?
ビックリ人間みたいです。
これは一体何か館員に聞いてみるべきでした。
アーケード式の中世を思わせる美しい回廊が続きます。
風化された色合いが印象的です。
長くなったので、一旦ここで切り上げます。
お酒落好き
日程などは決まってませんが、引越しをします。
思い切って整理を始めました
ここ一年、洋服は買ってませんが、溢れ返ってます。
クローゼットに入りきらず、棚という棚に入れています。
着ないものばかりです
自分がお酒落かどうかは置いておいて、着飾ることは好きです。
色々な系統の格好をしましたが、
一つ一つ見ていくと根底にある嗜好は変わらないのかなと思います。
それにしても、
スーツとコートとワンピースの量ときたら・・・
最近全然着なくなったロマンス系(?)ワンピースもまた着ようと思いました
今日は、ワンピース3点載せます。
この3点で、航空チケット、ホテル、食事、交通機関、美術館料など全込で、
イタリア25日間前後行くことができるような金額です。
チープな旅行ですが、今の私なら旅行を取ります。
以下の写真は、背景が邪魔なので、消しました。
加工するのは苦手なので、雑になってしまいました。
1点目、モスキーノのワンピ。
デイジーが散りばめられいて、フリルがふんだんに入ってます。
ラインが綺麗で、着ると2重になったフリルが立ち上がります。
整理していたのに、着て撮ってしまいました。
手で押さえてしまったので、こちらの方が分り易いかもしれません。
レースが繊細です。
3点目、マークジェイコブス。
腰から背中が開いているホルターネック。
このワンピースは気に入って、色違いも購入してしまっています。
真っ黒でディテールが分りませんね・・・。
以上3点、ドルガバのジージャンと一緒に普段着てました・・・。
最近は、ドルガバ、リックオウエンス、BERARDIなど
カジュアルなものばかり着てます。
その方が自分には合うと思います。
服の大半は黒(若くは白)です。
今日載せたワンピースも黒ですね。
私は、黒が最もお酒落な色だと思っています。
ピンクなども好きで、何点かありますが、似合いません。
ピンクが似合う女性って素敵です
そういえば、粘土のバラは大半がピンクですね。
憧れからも、きているのかもしれません。
感動しました。
モディリアーニ?と思われそうですが、父の仕事で
家にモディリアーニの絵(本物)があったりするので、
あまり特別に思わないというのと一人で観るより誰かと
行った方がいいなというのとで、見送りました。
今回の目当ては、
「アーティスト・ファイル 2008 - 現代の作家たち」展です。
明日までの展示になります。
参加アーティストは、
エリナ・ブロテルス(Elina Brotherus) 写真(ビデオ)家
市川武史(Takefumi Ichikawa) インスタレーション
ポリクセニ・パパペトルー (Polixeni Papapetrou) 写真作家
佐伯洋江(Hiroe Saeki) 絵
さわひらき(Hiraki Sawa) ビデオ・インスタレーション
祐成政徳(Masanori Sukenari) インスタレーション
竹村京(Kei Takemura) 立体作品
白井美穂(Mio Shirai) ビデオ・インスタレーション
以上8名。
以下、私の感想などについて書きます。
エリナ・ブロテルスさんの作品は、
セルフポートレート中心の透明感ある写真でした。
若い人によく見られる不安定さを捉えたりしています。
佐伯洋江さんは、
白いケント紙にシャープペンシルや鉛筆などで
動植物やアクセサリー、花鳥風月を連想させるモチーフ(?)を描き込んでます。
不思議な絵です。
間近で見るとこれまた面白いのですが、2つ3つ見たらお腹いっぱいになりました。
こちらに作品があります。
http://www.takaishiigallery.com/exhibition/2005/06_hiroe_saeki/images/12.html
市川武史さんと祐成政徳さんの作品は一言で言うと、クリスト系。
そういえば、クリストのプロジェクトには昔、父も参加していて、
DMを作ったりしていました。後日そのことも書ければと思います。
竹村京さんは多様な作品展開をしていて、面白いと思ったのですが、それだけです。
白井美穂さんの作品は有ろう事か見逃してしまいました・・・
真ん中分けの長い黒髪にメガネのイメージのポリクセニ・パパペトルーさん。
写真には、全て自然の中に子供がいました。
彼女の子供の頃を再現したそうです。

一枚一枚、物語性があって私はとても気に入りました。
今回展示の作品を含めて、過去のものもこちらに多々載ってます。
http://polixenipapapetrou.net/works.php?cat=Games_of_Consequence_2008
そして、

さわひろきさんのルームに入るべく、
カーテンを潜ると、そこは真暗闇の異空間。
私が知らないところで展開されているどこか違う世界に
紛れ込んできてしまったかのような気持ちになり、
何がそこで行われているか、探りを入れることから始まりました。
そこには150cm×270cmの巨大スクリーンが6台と
プロジェクターが置かれていました。
そして、そこで6つ並行して10分間上映されるのです。

一つ一つの作品は、動画のパッチワークのようでした。
現実と非現実、虚構が溶け合い、ゆっくり進行して、それが新たな空間を
作りあげていました。
例えば、木の抉れた幹の中に月が浮かんで動いていたり、
地面が海になっていたり・・・。
不自然さも、不自然と感じない不思議さ、そんな空間でした。

“fragments”という作品の
針や振り子の通常より早すぎる動きは、その現実ではない
新しい空間を助長しているかのようでした。
“kaerimichi”では、同じ場面で、道と海とが文字通り、溶け合ったりしていました。
場面が展開して、最後には元の場所に戻っていく作品です。

最後に映し出される“かえり道”という看板が印象的でした。

日本の近代ホラー映画に出てきそうな場面が多かったのですが、
何故か懐かしく感じました。
私は、東京に生まれましたが、幼少期は、九州で数年間過ごしました。
誰もいない夕方や夜の小道、海、満点の星空・・・
幼い頃の記憶の片隅にある情景と重なったのです。
この作品は観る人観る人、違った記憶が蘇るのでしょうね。
一番、ウケが良さそうなのが“for a moment”という作品です。
砂浜に置かれた観覧車が動きだし、帆船が海を進んでいきます。

大きな満月も動きだし、その異空間が形成されていきます。
後半、原子力発電所が夜空に映し出され、そして、画面一面に
花火が上がります。

スクリーン写しだされた花火は、寂れた原子力発電所とは裏腹に
とても華やかで、この対照がとても美しいのです

花火を避けるかのように画面が流れていきます。
避けるというよりは、何かを目指しているように。
不思議なことに、花火が、画面を追いかけてきます。
そして、気がつくと夜空が夕暮れ時に戻り、
目指すその先には、夕暮れ時に浮かぶ巨大な朧月があります。
家に欲しいと思った作品でした。
“talking to the wall”では、
壁というか、家全体が生きているかのように見えます。
ただし、活き活きしたLIVEではなく、どこか陰鬱で地縛霊のように居座り
生きているかのようなLIVE。
最も不可思議な作品でした。
一番印象的な場面が、
裸電球に傘がついた電灯が、影絵のように、壁に映し出される場面です。
そこの壁には、細いペン先で描いたような細かい絵も映っています。

電灯が規則正しく揺れ、壁の電灯の影もそれに合わせて揺れ・・・
驚いたことに、その細かい絵の中に描かれた人などが動きだします。
そして、馬がゆっくり歩き出すと、馬に合わせて絵の中の景色が右へ流れていきます。
絵が流れ、絵の中の生き物が動き、電灯は規則正しく揺れる・・・。
不思議な光景。
景色が移り変わり、馬が消えたところで、絵も一旦停止します。
そのあと、左へまた元に戻るかのように景色が流れ出すのですが、
そこには馬がいません。途中から出てきます。
馬が山にある小屋へ戻ったところで、次の場面に展開します。
奇妙な部屋、月、海、、、、
気味が悪いのですが、魅せられました。
他にも伊勢神宮を映した作品“moss”もありました。
観る度発見があって、楽しくなってしまい、
実は、このルームに、2時間は居ました。
こんなに長いこと観ていた客、私以外に居るのでしょうか。
作風は違いますが、YOUTUBEに動画がありました。
うわ、文章が長くなりすぎました・・・。
誰もここまで読まないでしょう・・・。
帰りに国展もついでに見ましたが、思っていた通り、絵も版画も彫刻も一点として
気に入ったものがありませんでした。
写真は数点ありましたが・・・。
銀座へ他の展示も観に行きましたが、それはまた今度書きます。
オークション出品しました。
火灯頃、茜色にひかり輝く空・・・
刻々と変わる、色模様・・・
この空を見ると、過去の情景が浮かび、優しい気持ちになったり
しんみりとした気持ちになったりします。
夕焼けは身体に良いそうです。
最後に見た夕焼けはどんな夕焼けでしたか。
今日は、オークションに出品した作品を載せます。
母の日のイメージで、カーネション×バラのBOXです
PCで見ると画像が切れてますが、クリックすると元画像が出ます
木に、細く切った金属を付けて
“THANK YOU”と綴ってみました。
大雑把な面があるので、最初に大体の大きさに木を切って、
感で文字を入れていったのですが、
ピッタリ文字が埋まって運が良かったです。
文字色は、ゴールドではなくて、ピンクゴールドです。
いつもより、サイズが大きいです。
載せた画像は同じなのですが、出品ページのURLを貼っておきます。
http://page9.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k52183056
次は赤やピンクの配色から離れようかと思います。