生野タイムズ ふちもと稔 (竹田城・生野銀山)

生野タイムズ ふちもと稔 (竹田城・生野銀山)

天空の城・竹田城や生野銀山をはじめ、朝来市内の出来事、議会の模様について、随時報道します。

無断キャンセルを無くす

過疎化・高齢化が進む朝来市において、持続可能な公共交通を確立するために、生野地域においてデマンド型(予約制)乗合交通が4月から運行されました。6月定例議会において渕本は運行状況とインターネット予約の問題点について質問しました

 

【自宅前まで迎えに来てくれたデマンドバス】

 

【渕本】4月1日から生野町において、デマンド型(予約制)乗合交通が運行しています。私も2回利用しましたが、運行状況について質問します。

 

【市長】4月の運行日数は25日で、運行件数519件の利用がありました。利用目的としては通勤利用が98件、買物利用が87件、通院利用が162件、観光利用が44件、通学利用が3件、金融機関・公共施設等への利用が125件でした。1日あたりの平均利用は21件となります。

5月の運行日数は24日、運行件数546件で、通院利用が181件で一番多かったです。1日あたりの平均利用数は23件でした。

 

 

■無断キャンセル

【渕本】予約しておきながら、時間になっても現れない無断キャンセルもあるそうで(私も2回目の乗車時に、別の乗合者が現れなかった)、さらなる住民啓発が必要です。

 

【市長】無断キャンセルがあるという報告は受けています。そうした課題に対して、改善していきます。

 

【渕本】1回目は電話で、2回目はインターネットで予約しようとして、市のホームページの予約画面を開け、すでに登録している自宅住所を何回打ち込んでも認識されませんでした。早急に改善すべきです。

 

【担当部長】指摘されたことについて確認しておりませんでしたので、適切な対応をします。

 

※インターネット予約は、この時点においては登録者住所が予約システムにヒモ付けられていなかったため、予約画面が認識しなかったのです。現在は改善され、登録した自宅住所で予約できます。

まずは電話予約

 

朝来市議会の6月定例会で渕本は6月6日、一般質問を行いました。一般質問とは、提案されている議案以外に市政全般にわたって質問できるもので、答弁も含め一人50分間です。

 

まずは、この4月から運行し出した、朝来市生野地域でのデマンド型(予約制)乗合交通について質問しました。

 

 

最初に、体験乗車も兼ねて電話予約。5月7日、予約通りの時間ピッタリにデマンドバスが自宅前に到着。運転手から運転状況を聞いたことを踏まえて、市が把握している運行状況について質問しました。

 

4月は519件、5月は546件の乗車があり、1日平均20件以上の乗車があるということで、予想以上に順調なスタートです。

 

そこで課題を2点指摘しました。

予約しておきながら、待ち時間になっても現れない無断キャンセルが時々あること。住民へのさらなる周知徹底を求めました。

 

さらに、インターネットで予約しようとしたら、システムの不具合で自宅からの乗車予約ができないことです。

 

これは、市が指定する82ヶ所の乗車場所しかネット予約に紐づけられていないことから、登録者が自宅の住所を打ち込んでも予約が進まない状況であることが別途、分かりました。

 

仕事の都合で夜にしか予約できない人もいるので、これは改善の余地があることを指摘しました。

 

 

 

 

1,000万円の弁済

 

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   【生野工業団地のバイオマス発電所】

 

県森林組合連合会(県森連)が債務の弁済について大阪高裁に申し立てており、この度、朝来市の債権に関して調停が行われ、朝来市議会に議案として提出されました。

 

生野工業団地に朝来市、県、県森連、みどり公社、関電エネルギーソリューションの官民5者による木質バイオマス発電事業が取り組まれてきましたが、ウッドショック等により間伐材が予定通り集まらなくなり事業が不振に陥り、県森連が撤退することで事業は停止されました。

 

県森連は県にも10億円近い債務を抱え、この件の調停も県議会に議案が提出され、6月議会で審査される予定です。

 

朝来市は、企業誘致奨励金として固定資産税に相当する額を6年間助成していましたが、事業撤退されたのでこの助成額約3,000万円の弁済を要求していました。

 

調停では、30%の約1,000万円を県森連が朝来市に支払うことで、朝来市は債権を放棄するという内容です。

 

この調停に関する議案に対して質疑が行われ、私はこの件の総括と今後の教訓について市長に質問しました。この後、所管の産業建設常任委員会へ付託されました。

 

生野バイオマス発電は、賃貸住宅大手の大東建託に事業譲渡され、4月1日より稼働しています。また新たに、民間が生野町においてバイオマス発電事業を6月から稼働させる予定で、木質バイオマス発電事業自体は期待される事業です。

 

 

 

ハンザキ研究所が総会開く

オオサンショウウオの研究を続けているNPO法人ハンザキ
研究所が5月26日、朝来市生野町黒川の同研究所において第
16回総会を開いた。


令和5年度事業報告・会計決算報告、令和6年度事業計画・
会計予算が全て承認・可決された。

オオサンショウウオは日本固有種で、世界最大(体長150㎝)
の両生類。日本、アメリカ、中国に棲息している。野生での
寿命などの生態は分かっていない。ちなみに、大きく口を開け
ると体が裂けているように見えるので「ハンザキ」と呼ばれて
いる。


今年度の事業計画では、さらに調査・研究、教育現場での出張
展示や出前授業、河川での公開見学会に取り組むこと。

 



特に調査研究では、市内の河川で1800個体以上にマイクロチップを
入れて追跡調査しているが、今年度はモバイルエコーを用いて
より正確な野外調査を行う予定だ。


数十年前に廃校になった小さな小中学校跡で、ハンザキ研究所は
世界に届く大きな研究・活動を行っている。
、、

 

日本遺産

おはようございマウス🐭


昨日、日本遺産「銀の馬車道・鉱石の道」議員連盟の2024年度総会を、市川町就業改善センターで開催しました。


議連ニュースの発行、インスタグラムを活用した写真展、複数の自治体で運営している日本遺産先進地域の視察等、事業計画や予算を可決しました。


記念公演として、日本遺産「銀の馬車道・鉱石の道」推進協議会の薮下隆史事務局長から、今後の取り組みについてパワーポイントを使って分かりやすく説明していただきました。


#日本遺産 #銀の馬車道 #鉱石の道 #議員連盟 #推進協議会



おはようございマウス🐭
昨日は、今月で結婚30周年なので妻と二人で、デマンドバスに乗って生野高原カッセルでランチしてきました。
但馬牛ランチセット、ハイボールや赤ワインで美味しくいただきました。

生野庁舎の建替えは木造で

 

生野庁舎の建て替えは、市の「森林ビジョン」に掲げる公共施設の木質化のシンボル的な建築物にすることが必要です。

 

国は木材の使用、脱炭素社会の実現に向けたグリーントランスフォーメーションを進めるため、CLT工法による建築木材の量産化をめざす方針を明らかにしています。県も同様です。

 

市は鉄骨とすると逆行しているが、1業者に頼らず相見積もりをとり行政の公平性を保つべきです。

 

【築50年を超え、耐震性に劣る生野庁舎】

 

 

生野庁舎の建替えについて、渕本は多くの町民が望む地元産木材をたっぷりと使った木造庁舎にすべきと主張しています。

 

市は、既に基本設計を委託している業者に、木造庁舎と鉄骨庁舎の比較を依頼し、その結果、鉄骨の方がコストが安いとしています。

 

国や県は、木材を直交に組み合わせたCLT工法にすれば鉄骨と同様の強度があり、コストも安く工期も短縮できると推奨し、各種穂補助金も用意されています。

 

2025年の大阪万博でも日本館は、CLT工法の建築が予定されています。朝来市は国や県とは逆行しているので、最低限複数の業者から相見積もりをとり、行政の公平性を担保すべきです。

 

予算がないといいますが、市は公共施設再配置基金に17億円も積んでおり、その0.1%だけでも取り崩せば、十分相見積もりをとることができます。なぜ、しないのでしょう。

 

生野庁舎の建替えは、今後の50年間を見据えた国家百年の計として重視し、地元産木材をたっぷりと使用した環境配慮(国連のSDGs)と、林業の振興を図るべきです。

政策提言①公共交通の充実を

 

過疎化、人口減少になる地域ほど、民間の路線バスやJRの列車が少なくなり、ますます公共交通が使いづらいものになっています。

 

私は合併した時からこの問題を訴え、ようやく市独自のコミュニティバス「アコバス」を運行することになりました。

 

 

しかし、民間の路線バスの既得権益が優先されるため、住民の要望にそったコース・時刻が組めないのです。

 

一方で、朝来市は公共交通を維持するために、路線バスの赤字路線に対する補てんとして約4000万円、アコバスの運行経費約4000万円、アコバスを運行することによる路線バスの逸失利益分補てん約2000万円を毎年つぎこんでいます。

 

JR播但線については現状を維持するのがやっとで、JRの「赤字路線削減」方針に巻き込まれないよう、毎年要望を続けています。

 

このような状況の中で、充実できるのはアコバスしかありません。たとえ、路線バス会社に支払う逸失利益補てん分が増えたとしても、あえて取り組むべきです。

 

 

その理由は二つあります。第一に、団塊の世代と呼ばれる最も人口の多い年代の住民が、2025年からは全員が75歳以上の「後期高齢者」になります。病院通いも増えるでしょうし、運転免許証返上も進みます。

 

そうした時に、公共交通としてのアコバスの必要度はますます高まるので、必要な予算をつぎ込んで、高齢者の日常生活を守らなければなりません。

 

第二に、市内高校生の通学を支援するために、通学を主体としながらも、通院等に使う住民との混乗のアコバスを走らせるべきです。

 

生野高校は生徒の減少が続いていますが、過去からの基本的な課題として山東町からの通学が難しいという問題があります。山東町から生野高校までの、直通バスが必要です。

 

和田山高校においても、和田山駅から高校まで距離があることで、大雨や積雪時の通学に苦労しています。ここも通学バスが必要です。

 

こうした通学バスを確保することによって、市内の高校を選択する生徒を増やしていかなければなりません。

 

朝来市は毎年、4億円程度の黒字決算なので、現状のアコバスに係る経費が2倍になったとしても、十分対応できる範囲です。

 

高校生議会

 

朝来市議会主催の高校生議会を8月5日、市役所の議事堂で開催しました。

 

県立生野高校、県立和田山高校から生徒代表が議員となり、日頃の地域課題探究の授業の中から気づいた朝来市の問題について、鋭い質問・提言が行われました。

 

答弁するのは市会議員であり、経緯や現状については担当課に確認した上で答え、今後の取り組む方向については個人の考えもまじえました。

 

議長役も、それぞれの高校から選出してもらいました。

 

 

前半、生野高校から6人の議員が質問席に立ちました。一人6分間(答弁も含めて)の持ち時間で、下記の通り高校生らしい視点から鋭い質問が行われました。

1.議会のペーパーレス化について

2.観光地としての生野町の魅力について

3.朝来市に人を呼ぶ取り組みについて

4.旧4町合併の効果と問題点

5.今後の新型コロナ対策について

6.どのように予算を決めているのか

 

市会議員の役割分担で、私は4番の合併についての質問(2年女子生徒)に答弁しました。

 

問)合併に至る経緯と理由について

答)住民ニーズの多様化・高度化の一方で、人口減少、少子高齢化、過疎化が進み、単独の市町村で解決が困難な課題が多くなり財政も厳しくなってきたこと。そのような時代背景の下で、合併特例債という有利な債権が発行できるようになり、平成の大合併が促進されたこと。旧朝来郡の生野町・和田山町・山東町・朝来町も2年間の合併協議を経て、2005年に合併しました。

 

 

問)合併して目的通りの効果はあったのか

答)合併特例債を活用して中学校や小学校の建設・改修、こども園の整備、福祉施設の改修、市役所の建設などができ、住民サービスの充実に努めていること。

 

正規職員を合併時の500人から330人にまで縮減して、行政経費の大幅削減が実現していること。生野銀山や竹田城など市内各地にある史跡・名所を一体的に観光資源として活用できるようになり、227万9000人の観光客が来訪しています。

 

問)合併が原因で起きた問題について

答)住民からは「行政が遠くなった」という声が聞かされており、支所における決済権限の問題を気にする住民もおられます。

朝来市では地域自治協議会を概ね小学校区単位で設立し、地区だけでは解決できない問題を広範囲な地域全体で取り組み支え合うという、住民主体の組織が運営されています。

 

また、住民票や印鑑証明などはコンビニでも取得できるようにしたり、J R と交渉を重ねてきて播但線の生野・竹田・和田山の各駅でICOCAが使えるようにしました。

このような取り組みをもって住民の不安を解消し、朝来市の発展をめざしております。

 

以上、答弁しましたが、3分間で収めるために相当省略し、言いたいことの骨子のみとしました。これ1回で終わるのではないので、今後、議会カフェや出前講座等を通じて、さらに意見交換していきたいものです。また、全体の質問を精査して、議会として取り組むべき課題を明確にしていきます。

高校生議会は、毎年継続して取り組む予定です。

業者まかせでいいのか

 

但馬広域行政事務組合の決算審査を7月20日、豊岡市役所で行いました。

 

     【豊岡市役所の稽古堂】

 

但馬広域行政事務組合とは、但馬地方の3市2町で構成する行政組織で、ふるさと但馬づくり事業、但馬公平委員会の運営、但馬行政不服審査会の運営、市町合同職員研修等を行っています。

 

但馬広域行政事務組合議会には、構成市町の首長と議長が参加しており、構成自治体の分担金による予算、決算議案を審査しています。

 

その中で、私は監査委員という役割なので、決算審査を行なったのです。

 

あらかじめ決算資料が送られていたので、決算の金額については十分精査しておりましたが、当日はいくつかの事業内容について質問しました。

 

その中の一つ、但馬ふるさとづくり事業の中の情報発信について報告します。

 

ウエブサイト「但馬情報特急」のアクセス数について、pv数は年間866,764件でした。業者への運営管理委託料は150万円です。この効率、効果がどうなのか。

 

朝来市のホームページは140万円の業者委託料で、年間のアクセス数は4,330,389件です。

 

但馬3市2町を束ねる但馬広域行政事務組合のウエブサイトアクセス数が、一つの市のホームページのアクセス数よりも桁違いに少ないのです。

 

私は、「業者まかせにせず、効率的、効果的な運営に努める」よう意見を述べてきました。但馬地域の発展を期待して。