パン作りを通じて
野生の力を取り戻す
五感パン職人の
ジェニーです![]()
29歳だった私へ①
29歳だった私へ②
29歳だった私へ③
29歳だった私へ④
の続きです。
幸い、私の腕の怪我は大した事ありませんでした。
20針縫って、キズパワーパッドみたいなの貼って、
後は自然とくっつくのを待つだけ。

怪我した瞬間は何が起こったか分からなかったけれど、
おそらくボールとフックの間(数ミリしかない)
に腕を挟まれて、
引きちぎれたのだと思う。
我ながら丈夫です![]()
ミキサーが壊れなくてよかった。
でも、やっちまった時に頭をよぎった
「やっと寝られる・・・」
は叶いませんでした。
事故当日早退した私は、元々翌日が休みでした。
お陰でプチ連休がとれ、
近所の映画館に映画を観に行ったな。
「ジャンパー」だったと思う。
「セイント」だったかな。
2時間、何も考えずに別の世界にいける映画が大好きでした。
ドクターストップがかからなかったので、
休み明けには普通に出勤でした。
さすがに左手は腫れてるんだけど
痛みはなかったのか、痛み止め飲んでたのかな?
(忘れた)
ゴム手袋して作業できちゃうんだな。
あれ
まだ休めないの![]()
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いつになったら楽になるの![]()
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また明日も起きなきゃいけないの![]()
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言葉にして思っていたわけではないけれど、
一度休める事を期待してしまった為、
既に限界だった体力を支えていた
精神力が効かなくなってしまいました![]()
店を辞めようと決意したのは、
怪我をした時じゃなくて、
それから数週間後。
原付で出勤中に何度も居眠りしそうになった時![]()
このままじゃ死ぬ![]()
と感じた時、やっと辞めていいと思えました![]()
ギリギリの人数で、
全社員がギリギリで仕事をしている中で、
1人抜ければ大変なのは分かっていました。
ジェニーはプライドが高いので、
皆に迷惑を掛けるのが辛かった。
でも命の危機を感じてやっと
これは会社側がおかしいと
思う事が出来ました![]()
事故は起こるべくして起こったと思う。
前の年に仕込みを担当していた男の子は
通勤中に事故を起こして手の骨を骨折していたし、
ジェニーの事故の時に助けてくれたI君も
その数か月後に熱湯を脚にこぼして大火傷をしました。
みんな限界で、
気の毒だけど、
どうにかしてあげる余裕はないよって
(なんなら、私のせいでみんなはもっと大変になった)
みんなが私から目を反らすのが
辛かったな。
経営陣の対応も、今思えば不適切でした。
ちゃんとケアして守ってくれるべきだったと思う![]()
私が変な事言い出さないか、
問題にならないかどうか、
ひやひやしていて、
藪蛇にならないように
余計な事言わないように
やっぱり目を反らしていたと思う![]()
そんなこんなで遂に、
ジェニーはその店を辞める事になりました。
元カレさんとは前の年に別れ、
部屋は埃だらけで
猫はストレスが溜まり
腕は火傷だらけで
手首にはムカデみたいな傷跡
頼れる友達もいなくて
ついでにお金もなかった
29歳の春![]()
人生の底って、ここか。って
思ったというか、悟った![]()
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さて、さてさてさて。
ここまでジェニーの思い出話に
長々とお付き合いくださり、
ありがとうございます![]()
このお話はそろそろ終わりです。
この後、起死回生の3倍返しとか、
そういう話はありません。
ただ、両親や周りの人達に助けられ、
京都に住む所を与えてもらって、
ちょっとずつ、ちょっとずつ、
根元から手折られた植物が、
わずかに残った根っこから芽を出すように
しつこくも、より頑丈に
復活しました。
そして、この話を通じて私が読者に伝えたかった事。
それはたった一つ。
女性がまともにパン屋さんやるのは無理ゲー![]()
ってことだけです![]()
次でこのシリーズは最後だよ。
是非、最終回も読んでね![]()

