パン作りを通じて

 

野生の力を取り戻す

 

五感パン職人の

ジェニーです
ニコニコ

 

29歳だった私へ①

29歳だった私へ②

29歳だった私へ③
 

の続きです。

 

ミキサーに腕を巻き込まれる

事故を起こしてしまいました・・・
続く・・・

のまま放置になっちゃってごめんなさい。

今日の話はちょっと痛い話になりますぐすん
グロいかもしれないけど、
今後もう掘り返すことも無いだろうし
記念に書き留めさせてくださいね鉛筆
もう、13年ぐらい前の話です。


ジェニーが事故を起こしたのは、
早朝3時台時計

3台のミキサーのうち、
一番小さい縦型ミキサーでした。
どこのパン屋にもあるやつ。

そのミキサーで、
ぎりぎり回せるぐらいの

少ない量の生地を捏ねていました。

忘れもしない、「セーグル・フリュイ」
ライ麦入りの生地にドライフルーツがたくさん入ったパン



800g仕込みぐらいの少量の生地に
最後にドライフルーツ類を加えて回し、
取り出すところでした。

生地が少量すぎると、
ミキサーのフックにうまくひっかからなくて
フルーツが綺麗に混ざっていなかった。

具が偏っていると分割、成形する専務に怒られるし、
ボールの中の生地を一度上下ひっくり返してから
もう少しだけ回そうか、

でも、仕込みの上司である工場長には
早く早くって怒られるから
混ざってなくても、もう上げちゃおうか


どっちの上司に忖度するか迷ったあげく
左手をボールに入れたまま、
右手でミキサーのスイッチを押していました。

 

 

ガチン

 

 

ってすごい音がして、
ミキサーはとまりました。

見たら、左手首がぱっくり割れていました。
一瞬白いのが見えて、これはヤバイと思いましたガーン
(骨が見えてると思ったけど、白いのは脂肪でしたにやり


カードを持ったままの右手で手首を押さえたまま、
「大丈夫?」って聞かれて
「やばい。やばいやばいやばい」

としか答えられませんでした。

いざという時の語彙力ってこんなもんなんですね。。。

 

一瞬「これで寝れる。。。チーン

という考えがよぎりましたけど。
 

 

忙しく働いていたフロアの一同が固まる中、
入社したばかり、ジェニーよりちょっと年上のイクタ君が、
まだ使っていなかった真っ白な白衣とタオルを貸してくれた。
あの時、私に近づいてくれたの、
イクタ君だけだったな。


誰も頼りになる人がいなかったので、
自分で頑張るしかなく、
イクタ君に頼んで肘の上を縛ってもらい、
動かすのが怖かったけど、
勇気を出して
よいしょっと腕を持ち上げた。
心臓より上に。
出血多量にならないように


カードを持った右手を離すのが怖かったけど、
イクタ君が上から白衣で包んでくれて
なんとか外せた。


実は、結果から言うと
そんな大げさな怪我ではありませんでしたぶー

 


でも、その時はぽたぽたと血が滴って、

コンクリートの床に血溜まりが出来ていて
大きな怪我なんてしたことなかったジェニーは
どれぐらいビビればいいのかよくわからなかったのですショック


工場長の指示でパートのおじさんが救急車を呼んでくれて

二階から外まで自分で歩いて行きました救急車
外はまだ暗かった。
更衣室から私のコートを持ってきてくれたのは
誰だったかな。
4月だったはずなんだけど、
真冬のコートでした。
そういえば、

今年の冬にその時のコート、断捨離したな。


生まれて初めての救急車は
一人で乗りました。


救急隊の人は優しかったハート
血圧がちょっと低いかなって心配してくれたから
血圧はいつも低いんですって頑張って答えた。
連絡するご家族はって聞かれたけど、
心の中で「猫が一匹・・・」と答えました。
せっかく仕事を任せてもらったのに
期待に応えられなかったな、
社長に申し訳ないなって思ったら

ちょっと涙が出ましたぐすん


時間が時間だけに、
なかなか受け入れてくれる病院がなく、
どこだか知らない所まで運ばれました。
救急車からは、ベッドで下ろされたのかな。
その後は歩いて移動して、
おじさんのお医者さんが、
裂けた皮膚を縫い合わせてくれました。

なぜか、
こんな機会は滅多にないから

しっかり見ておかなくちゃ、と思い、
縫われている手首をじっと見ていました。
なんか、ひと針ひと針止めていくような縫い方だった。

途中、涙がぽろりとこぼれて
おばさんの看護師さんがびっくりして
「痛い?」って心配してくれたけど
そういえば最初から最後まで
手首はこれっぽっちも痛くなかった。
なんで泣いたのかは、忘れてしまいました。


20針で私の皮膚は繋がって
治療代を請求されたけど、
お金を持っていなくて
看護師さんに
「今度から救急車で運ばれる時はお金持ってきてね」
って言われましたショック


自分がどこにいるのかわからなくて、
タクシーを呼んでくれたんだけど、
タクシーが着く前に専務の奥さんが迎えに来てくれて
ありがたかったけど、

明るく振舞わなくてはならなくもあった。

奥さんは、交通事故に会い、
何度も手術を繰り返した経験のある人でした。
 

 

奥さんの車で会社に帰る時車
もう夜は明けていて
会社に着いたら、

専務がセーグル・フリュイを成形していて
「え、それ売るんですか?」
って突っ込んで、
「大丈夫やろ」

って彼が答えたその時、心が折れたハートブレイク

ボールの中に血は落ちてなかったし、
商品としては大丈夫だったんですけどね。
自分の受けたショックと、
周囲の認識とのギャップに、
傷ついたのかな。


その日はもう帰っていいよって言われて、
原付を運転して帰りました。


つづく・・・

6ヶ月で野生の力を取り戻す

 

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