少しずつ、少しずつ、日本に近づいています
辛坊治郎さんのヨットによる太平洋「単独」「無寄港」横断の帰り道です
現在地が気になって船舶レーダーなどのメーカー「FURUNO」さんのウェブサイトに行ってみる
いや~、スゴイよね
小さなヨットに、たった一人で
言い換えれば「ものずき」です
別にコレをやらなくたって死にゃ~せんのです、逆にコレをやったがばっかしに死ぬかもしれないのです
それもヨットだよ
この写真にもあるように
速力5ノット出てないんだよ
「ノット」って知ってる?
船舶免許を持ってる人や船乗りは知ってるでしょう
(免許取った人や現役船乗りや現役漁師の中にも知らない人も多いでしょうが)
1時間に1マイル、進む速さ
オレも一級小型船舶免許は持ってますが
教わったのはその時ではなく、子供の頃に親父に教わりました
親父は田舎で公務員やる前は船乗りで船長やってたからね
じゃあ、どう教わったか
親父:「陸上の「1マイル」と、海や空の「1マイル」は長さが違うとぞ」
親父:「陸上の1マイルは約1,609メーター、海や空では1,852メーター」
この時の「せんはっぴゃくごじゅうにメーター」という親父の喋りの響きが印象的で、ずっと覚えています
親父:「海の1マイルは1海里とも言う」
当時、ちょうど200海里問題などもあったので覚えています
親父:「1海里は地球の1分の距離。地球は球やから1周360度やろ。その1度のまた60分の1が「1分」の距離」
地球1周は、何kmか知ってますか?
クルマを乗る人なんかで、意識してる人は知ってるハズです。
たとえば、自分のクルマの走行距離(ODOメーター)が8万kmのクルマは「地球2周走って、3週目に入ったクルマ」ということになります
オレのクルマは「地球〇周」とか思うと、地球儀で見ると日本なんて小さな国なのにその小さな国の中の自分の暮らしてるエリアなんて針先ほどなのにその針先のようなエリアを今日はあっち行ったり今日はこっち行ったりしてると、数年経てば(早い人は1年で1周する人も)地球というレベルの球体を1周も動いて回ったことになる
クルマのODOメーターを見るだけでも、そう感じられるか?4万kmになんも感じずにスルーする人間かは、人間としてもかなりの差があると個人的には思う
1人の人間が18歳で免許を取って、免許返納するまでに何台のクルマを乗り替え、トータルすれば何十万km(or何百万km)走るかって、なかなかオモシロイと思わない?
40万kmなら「10周」だよ「10周」
それもさっき言ったように、地球規模で見たら微生物程度の目に見えないような小さなエリアをあっち行ったりこっち行ったりの積み重ねが地球10周や、仕事でもクルマやトラックを転がす人なら100周だってあるハズ
話が余談になりましたね
そんなワケで、地球1周は「約40,000km」
親父:「地球は1周約4万キロ、円は360度やろ、そやから地球上で1度の距離は40,000÷360、その1度の距離をさらに60分割した距離が1分、40,000÷360÷60が「1海里」、船のスピードの「ノット」は「1時間に地球上の1分の距離を進むスピード」っちゅうことたい」
子に知識をつけようとする親心やろうな
丁寧に話した親父を今も覚えている
実際に計算してみるとこうなる
40000÷360≒111.111km
111.111÷60≒1.85185km
1852mとなる
辛坊さんのヨットのハナシに戻ると
その日の具合にもよるだろうけど、ほぼすべての行程は5ノット前後で進んでます
わかりやすくクルマなどの時速に換算すると「時速9km」となります
歩くスピードが時速5km程度か?
9km/hって走ってるくらいのスピードくらいかな?
そんなスピードを毎日毎日で、2カ月程度掛けて「日本~米国西海岸」の太平洋横断して
ヨット置いて帰るワケにはいかないからと言って、再びヨットに乗って、今戻ってる途中
それも「たった一人」で
オレの大物釣りの価値観も「自力完遂」で、影竿のコンセプトのひとつにも「自力完遂」を掲げています
「己の力ひとつ」でどこまでやれるか!?ってなかなかの「漢」的な思考だと思います
きっと、想像を絶する世界だと思うよ
太平洋のド真ん中に小さなヨットに己一人
そんなことを経験した者にしか「見れない光景」なども道中はいくらもあるんだろうけど
それにしたって、普通はやんないわな(^^;;;
たぶん何事もなけりゃ8月一杯には日本に戻って来れるんじゃないかな