はくちょう座の北アメリカ星雲(NGC7000)付近を、周囲を含めてワイドに撮ってみました。

この付近を100mm焦点距離レンズとAPS-Cカメラで広角に撮るのは初めてです。Sh2-116から、デネブ〜サドルと画角に収めました。北アメリカ星雲やペリカン星雲は何度も撮影しましたが、その周囲はこんなふうになっていたんですね。

いろんな対象が写っているので、説明画像も提示します。

  ←クリックで拡大

PixInsight AnnonateImageで、シャープレスカタログの説明を加えることができました。これは、koheiさんのご指導のおかげです。

平日の夜で、上弦頃の月がすぐに昇ってくるので、薄明まで放置撮影するために、ナロー系のQBPフィルターを使ってます。翌日も、間違えて同じ対象で撮り続けたので、なんと総露出時間9時間となりました。広角撮影でこんなに長時間撮影をしたのは初めてかも。星をかなり暗くして、散光星雲を強調しています。北アメリカ星雲や、ペリリカ星雲はややトビ気味ですが、周囲の淡い散光星雲は見やすくなりました。

 

Sh-2 119 をトリミング拡大してみましょう。

存在感がありますね。マジマジと見るのは初めてです。

 

Sh2-115 ~ Sh2-112 付近も、龍の髭の端っこも含めて見てみましょう。

@take**@さんの真似っこ構図になりました。Sh2115 の全景を撮ったのは初めてです。小さいながら、Sh2-116 も写っています。

 

真ん中下も拡大してみましょう。IC5068 から南です。

ペリカン星雲の南にある輝線星雲(IC5068)が、こんなにも続いていたとは、これまで認識できていませんでした。

予想以上に、いろんな構造物が確認できて、とても感慨深い一枚となりました。

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ:  

SXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール

オートガイド PHD2 + QHY5L-II + KOWA LM100JC

レンズ: キャノン EF100mm F2.8L マクロ IS USM (焦点距離 100mm F2.8)

光学センサー: ASI2600MC_Pro  ( cooling -10℃) 

フィルター: サイトロン Quad BPフィルター

gain100  300sec  108コマ (露出時間 540分間)

2025年6月17日、18日の夜 自宅にて  

画像処理: PixInsight、Photoshop 使用   

 

PixInsight AnnonateImage にて、カタログ追加機能は、初めエラーが出て使えなかったが、

丸い矢印のリセットボタンを押したら、正常に動作するようになった

これで、シャープレスだけでなく、いろいろなカタログを追加可能となった

Win版で成功したので、Mac版でも使ったら、活字の大きさがとても大きくなって使いにくい

謎の多いPixInsightだが、もう、なくてはならない存在となっている

上弦を過ぎたお月様を眺めながら、平日夜の撮影でした。南の低空まで雲が切れたので、天の川の南の方を狙って、ナロー撮影に挑戦しました。

彼岸花星雲(NGC6357)と、出目金星雲(NGC6334)は、さそり座のシッポ付近で、並んで輝く散光星雲たちです。どちらも明るく大きな星雲ですが、南の低空で、日本海側から住宅地で撮るのは至難の技です。

気がつけば、こんなふうに、画角が隣家の屋根にかかってしまって、屋根の上に咲く彼岸花になってしまいます。

それでも、30分間分の撮影データを手に入れて、HOO現像してみました。隅の方が屋根にかかったので、少しトリミングしたら、ちょっと窮屈になりました。

 

せっかくなので、単独でトリミング拡大もしてみましょう。

こちらが彼岸花星雲。この感じだと、ロブスター星雲🦞と呼ばれるのも頷けます。

出目金星雲もなかなか楽しい。

 

今週の梅雨の中休みお天気に、もっとデータを増やして、綺麗な天体写真を作ろうと、追加撮影しました。これから現像に入る予定です。うまくいくかな?

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ:  

AXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール

オフアキシスオートガイド PHD2 + ASI 220MM mini

鏡筒: タカハシ FSQ-106EDP + 645RD QE0.72×(焦点距離 380mm F3.6)

光学センサー: QHY600M  ( gain 26、cooling -10℃) 

Hα、OIII 各 gain 60、300sec  3コマ (総露出時間 30分間)

6月4日の夜 自宅にて撮影

画像処理: PixInsight(BlurXTerminator、NoiseXteminatoreなど含む)、Photoshop 使用 

 

先の新月期の貴重な夜の晴れ間、天頂に向かって行く、はくちょう座のサドル付近の散光星雲を、フルサイズ換算150mm程度の画角で、初めて撮影してみました。お月様が沈む前から、撮影し始めて、薄雲に邪魔されながらも、N100miniPC の NINA に頑張ってもらって、眠っている間の撮影です。

真っ赤にならない、自然なRGB画像になるはずの、HEUIB-II フィルターで挑戦しました。散光星雲を目立たせるために、天の川を含め、お星様たちには、現像で少し暗くなってもらいました。散光星雲の比較的明るい部分がそっくり収まってます^^  まだ、お月様が沈まない時間から準備して、月没後の撮影で品質アップを期待していましたが、光害の強い住宅地では、月が沈む少し前と後では、それほど大きな差が出ませんでした。薄雲の影響や、画像選別が悪かったせいかもしれません。

有名どころ説明のための PixInsight Annonated 画像を添えておきます。

 ←クリックで拡大 

M、NGC、IC と輝星のみでは、あまり説明になってない? 恥ずかしながら、シャープレスや他のマイナーなカタログの表記法がまだよく分かってません(汗)

 

有名どころをトリミング拡大してみましょう。まずは、ど真ん中、サドル付近。

プロペラ星雲〜三日月星雲付近まで。紅龍の顔がドカンと見えています。小さいですが、NGC6914付近にある蒼い反射星雲も見えてますね。3年ほど前に、この付近を焦点距離380mmで撮ったことがありましたが、その時より蒼い星雲がハッキリしているのは、画像処理の進歩のせいでしょうか。それとも、空の透明度の差?

 

次は、下の方、三日月星雲〜チューリップ星雲付近をトリミング拡大します。

カメラレンズで肥大化していた天の川の星たちに、暗く小さくなってもらったら、少し色が変になっているかも? 淡いところは描出不足ですかね。ウォルフライエWR134の青い星雲は、全くわかりません。住宅地でのブロードバンド撮影ではこんなものでしょう。

 

左寄りの、44番星(44 Cyg)を取り巻く反射星雲(vdB133)が確認できたので、こちらも拡大します。

解像度は低いですが、構造が少しわかります。右やや上の小さな散光星雲(Sh2-106)は、残念ながら砂時計⌛️には見えませんでした。

 

これまでは、もっと長い焦点距離でしか撮影したことがなかったので、今回、サドル付近の散光星雲が新鮮に見えました。大きくて存在感があるけれと、Hαが写るカメラをカメラレンズに接続できないと、この迫力は撮影できません。ポータブル赤道儀と天体撮影用のカメラをお持ちの方には、是非お手元のカメラレンズで挑戦していただきたい対象でした。

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ:  HEUIB-II フィルター版

SXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール

オートガイド PHD2 + QHY5L-II + KOWA LM100JC

レンズ: キャノン EF100mm F2.8L マクロ IS USM (焦点距離 100mm F2.8)

光学センサー: ASI2600MC_Pro  ( cooling -10℃) 

フィルター: アイダス HEUIB-II

gain100  60sec  233コマ (露出時間 233分間)

2025年6月5日の夜 自宅にて 月がなかった DSD Time 撮影は、1時間半弱のみで 102コマ

画像処理: PixInsight、Photoshop 使用   

 

今回、薄雲の通過や、お月様の沈む前後で、撮影画像品質にかなりのバラツキがあったのだろうか?

WBPPで、FAST INTEGRATION が自動的に選ばれていた

じっくり時間をかけてインテグレーションする意味がないと、PixInsightが判断したのかも

Blink で品質の悪い画像を除外しきったつもりだったが、人間の目の方が能力不足?

 

先の新月期に、月のない晴れた夜は、ごくわずかでした。なので今回は、大型連休撮影データから、まだお月様が残っている時間(本命撮影待ち中)に撮った、マルカリアン鎖の頭の部分です。

たくさんの銀河が密集した美しい構図ですね。いろんな形の銀河があって嬉しくなります。

お月様が沈む頃までの待ち時間撮影ですが、ここまで写るようですね☺️

 

昨年5月に気合を入れて撮ったマルカリアンの鎖は、過去ブログを参照ください

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ:  

赤道儀: ZWO AM5 + ASIAIRPRO コントロール

     オフアキシスオートガイド  ASI 120MM mini

鏡 筒: ビクセン R200SS + コレクターPH (焦点距離 760mm F3.8)   ZWO EAF

カメラ: ZWO  ASI1600MM-Cool(cooling -10℃) 

撮 影: Red、Green、Blue 60sec、gain 139  各20コマ  (RGB総露出時間 60分間) 

画像処理:PixInsight (BlurXTerminator、NoiseXteminatorを含む)、  Photoshop など使用   

撮影地: 住宅地の自宅にて撮影

撮影日: 2025年5月4日の夜 

 

赤道儀3台を運用を試みた今年の大型連休撮影データを、遅れて編集した

上弦が近づくお月様が残る時間なので、放置されていた

ちなみに、本命撮影時は、鏡筒が手すりに接触してしまったので、中途半端な撮影になった😢

狭いところでたくさんの機材を展開する際には、明るいうちに十分に確認する必要性を再認識

機器を損傷する事態は免れたが、深夜のトラブルで、このセットのその夜の撮影は、そこで諦めた

梅雨に入ったような、ぐずついた天気が続いていますが、先週、お月様のない時間に、少しだけ雲がなくなったので、夏の天の川の一部を、とてもオーソドックスな構図で撮ってみました。

焦点距離100mmマクロレンズで、APS-Cの縦位画角にて、バンビの横顔付近を干潟星雲からイーグル星雲までの撮影です。やっぱり、定番構図は素晴らしい絵になりますね。

主な見どころの説明を、PixInsightで Annonate してみました

 ←クリックで拡大できます

 

上(北寄り)の部分は、前回、380mmフルサイズカメラで撮った部分です。

真ん中あたりのバンビの横顔は、昨年380mmの同じ条件で撮りました

下右寄り(南西寄り)の部分は、一昨年530mmの直焦点距離で撮っています

ここを正方形でトリミングすると

干潟星雲から猫の手星雲、三裂星雲(パンジー星雲)あたりですね。これも素敵な定番構図です。

 

バンビの首元から胴体あたりも拡大してみましょう。

首飾りの紅くて丸いのが、IC1284 (Sh2-37)。ぶら下がる二つの蒼い玉が NGC6590 と NGC6589 と思うんですが、PixInsight の Annotated されたデータは、ちょっと違う? 小さくて表記しきれないのか? どうも、NGC6590 と NGC6595 は同じもののようです。

この画像の説明は、オリジナル手書きで付けて、表示してみましょう。

 ←クリックで拡大できます

Sh2-37、Sh2-35、Sh2-34 も追記してみました。バンビの首の前面付近に広がる赤っぽいところがあります。この一部の黄色四角ぐらいの範囲が Sh2-35 らしいのですが、特別に赤くなっているところはよくわかりません。この画像の緑色楕円ぐらいの範囲は、Sh2-35 に関係する散光星雲のように思えますね。右側のほんのり赤くなっているところは、Sh2-34 でした。現像中は、カブリかと思っていました。忘れられた星雲 (The Forgotten Nebula) とも呼ばれるぐらい淡い紅い輝きのようです。Sh2-35 と Sh2-34 は、構造が繋がっているとの説もあるようです。そう言われると、連続して見えてきませんか?

 

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ: 

AXP赤道儀 + N.I.N.A. コントロール

オートガイド PHD2 + QHY5L-II + KOWA LM100JC

レンズ: キャノン EF100mm F2.8L マクロ IS USM (焦点距離 100mm F2.8)

光学センサー: ASI2600MC_Pro  ( cooling -10℃) 

フィルター: HEUIB-II

gain100  60sec  93コマ (総露出時間 93分間)

2025年5月22日の夜 自宅にて雲の切れ間に撮影

画像処理: PixInsight、Photoshop 使用 

 

この夜、SCWでは、午後10時すぎから雲が薄くなって、3時ごろまで快晴となる予報予報

お月様は、午前2時前には昇ってくる予定 南中するのもこの頃のはず

午後11時ごろ、天頂付近から雲が薄くなってきたのを確認して、

慌てて赤道儀にカメラセットを据え付けた

明るい恒星でピントを合わせて、PHD2のキャリブレーションまで実施

低空にはまだ雲が多く、アンタレスがなんとか目視できた

NGC6567を中心に縦位で画角を設定して、あとはNINAに撮影を任せて就寝した平日の夜

日付が変わるごろから撮影が始まり、撮影できたのは99コマ 雲で捨てたのは初めの6コマのみ

カメラレンズ+ワンショットカラーカメラならではの機動性の高さを感じた