GET LOST! -36ページ目

The world where it slept

愛という名の水を湛えた静かな海には
寄せては返す波が心の奥の何かを曝す
何もかもが母なる鼓動に抱かれてその眼を閉ざす
星だけが煩く瞬き
僕に降り注ぐ
急ぎ足で息遣いさえ聞こえない道を彷徨う
冷たい森の中・・・


行き着くところは知らないけれど僕には解る
そこにアナタが待っていること
人の求めるものがあることも
一歩踏み出すごとにこの地は色づき行く
手を伸ばすもの全てが生まれ変わった新しい息吹が
今ここに生まれた・・・


何も無いなんてことは無いそう気づいてから
あの日の空はバランスをなくして崩れ去り
瓦礫からは美しい花がさくでしょう
優しく取った手はほらやっぱりアナタだった


そのまま離さないで星の下へ行きましょう
眠り続けたアナタを二度と離さないよ
新しい芽生えを見守り続けましょう
辛い過去に眼を背けまた世界が眠らぬように


明ける空を照らし続けましょう
凍りつくこの大地に春を廻らせましょう
引き裂かれた恋人たちをまた結びましょう
もう二度と世界が眠らぬように・・・

Pervasion

支えあうことでギリギリの塔は僕には狭すぎる
悪い病が満たしてて息を思い切り吸い込めない
うめき声と死神の足音が毒のように僕を満たす
少女の様に君の眼はただこの腕の中で静かに眠るだけ


闇を呼ぶ太陽は白く何もかも閉ざしてしまうから
縛られたように止まる君と僕 
真黒な傘を持って笑う神様と胸の底から溢れる欲望が君を穢す


何度目かの夜と夢が過ぎ・・・


世界は嘘で満たされた
本当のことなんて何も無い あるなら冷え切った君の肌
怖い夢の中で快楽に浸るのはもう嫌だ


裏表の繋がった中で自由はいつも背中合わせ
毒で満たされた君の瞳から僕眠りを覚ます滴
広がる波紋は止まらない悪い夢を解き放つ


見上げた空は明るく色づく・・・


羽を捥がれた哀れな鳥はもがくだけ
無駄に足掻いてる 飛べるはずも無く・・・


鳥篭の中でうなされた黒く白いその哀れな鳥は
虚ろな眼を僅かに微笑ませて 太陽の光の中静かに羽を畳む
物語を閉ざしながら
意味ありげな歌を残して・・・

夢の淵

廻る恋を乗せた月に叶わぬ願いを重ね
哀しい奏でをこの沈んだ世界に降らせている


想い馳せた遠いあの空は僕のこの胸に溶けている
いつの間にか僕は眠り記憶を消して 
大切なあなたさえ思い出せない
夢の淵で呼んでいるのは誰?優しい響きを呼ぶのは誰?


目覚めと自分を忘れた抜け殻の僕
いつか日差しの中眠りから醒めれたなら


懐かしい時のなかで誰かを待ってるあの人のことを
張り裂けるほど強く呼んであげたいのに
あなたの名を思い出せない
どうしてそうしたいのかさえも忘れてしまうなんて・・・


全てを忘却へ投げ出してしまった
あの廻る月に乗せた叶わぬ願いへ もう一度手を伸ばす
そうすれば あなたを思い出せそうから・・・