こんばんは!まずは皆さん、乾杯っ!日本酒

 

 

ネット通販で私がよく酒を買うお店のひとつ、広島県の「大和屋酒舗」では、たくさんの銘柄が取り揃えられており、メルマガを購読していると激レア銘柄が登場することもしばしば。こちらのお店では13,200円以上の購入で送料が無料になるので、それに合わせてポチポチすることも結構あります。五橋 ねねや華鳩のはなハートも、この「送料無料に合わせてポチポチ」で我が家にやってきた面々です(笑

 

 

今回は「花陽浴(はなあび) 純米大吟醸 雄町48 直汲み」と一緒にいくつかのお酒をチョイスしました。花陽浴が本命で、残りは送料無料ラインまでの「相乗り組」。その中の一本が、今回ご紹介する「水芭蕉 MIZUBASHO PURE」でした。相乗り組とはいえ、ずっと気になっていた一本なんですよね。

 

水芭蕉PURE 瓶内二次発酵 日本酒

 

 

水芭蕉は、群馬県川場村の永井酒造が醸す銘柄で、これまで「水芭蕉 純米吟醸辛口スパークリング」や「水芭蕉 純米吟醸」を飲んできました。辛口スパークリングは美しい泡に誘惑されつつも、純米吟醸は燗酒コンテストの最高金賞ということで冷と燗の両方を試したり、それなりに付き合いのある銘柄です。永井酒造のカワバ プレミアム シードルも飲んでいます。

 

 

そして今回のPUREは、その水芭蕉の中でも「世界初の瓶内二次発酵によるクリアな発泡性清酒」と裏ラベルに堂々と書かれた、永井酒造の看板中の看板。シャンパーニュと同じ製法で、澱を抜いて透明に仕上げた日本酒のスパークリング。しかもこのお酒がきっかけで、「awa酒協会」という団体まで生まれています。ボトルもシャンパーニュそっくりの深緑で、金色のキャップシール。360mlの小瓶なのに、佇まいがやたら立派です。

 

 

今回のPUREはどんな味わいでしょうか!? 辛口スパークリングの時は「美しき泡の誘惑」と書きながら、どこか自分の好みとは違う感覚も残っていました。純米吟醸も「包容力」と評しつつ、正直そこまで刺さらなかった記憶があります。三度目の水芭蕉、今度こそ相性が合うのか。シャンパングラスを冷やして、いざ開栓ですウインク

 

 

水芭蕉 MIZUBASHO PUREとは?

水芭蕉 純米吟醸辛口スパークリング

 

まずは蔵元の永井酒造株式会社について。所在地は群馬県利根郡川場村門前713。創業は1886年(明治19年)、初代の永井庄治氏が、武尊(ほたか)山の麓のこの地に蔵を開きました。川場村は「道の駅 川場田園プラザ」で知られる村で、田園プラザは2015年度に国の「全国モデル道の駅」に選ばれ、じゃらんの全国道の駅グランプリ2022では1位を獲得しています。群馬の観光地としても人気の高い村なんですよね。

 

 

仕込み水は、標高2,158mの武尊山の伏流水。雪解け水が30年以上かけて地層で濾過されたという軟水で、永井酒造はその水源の森を約50ヘクタール、蔵自身で所有しています。水を守るために森を持つ、という徹底ぶり。現在の当主は六代目の永井則吉氏で、2008年に社長に就任。「酒造りはアート&サイエンス」を掲げ、地元の自然美を表現するきれいな酒を理念としています。銘柄は「水芭蕉」と「谷川岳」の二本柱ニコニコ

 

 

永井酒造は、土田酒造や聖酒造など個性派が揃う群馬の中でも、特に「海外」と「スパークリング」に強い蔵として知られています。前回飲んだ純米吟醸が燗酒コンテストで最高金賞、辛口スパークリングも人気商品。そして海外のコンクールでの受賞歴が非常に多い。日本酒を世界の食卓に、という意識が、蔵の造りの隅々に行き渡っている印象です。

 

水芭蕉PURE 瓶内二次発酵 日本酒

 

さて、本題の「MIZUBASHO PURE」について。裏ラベルの言葉を借りれば「尾瀬山系のやわらかな天然水と、兵庫県三木市別所にて契約栽培された山田錦が、華やかできめ細かな泡を持つ本格的な発泡性清酒としてうまれかわりました。酒造りの知恵とシャンパーニュ地方の伝統ある製法をあわせた、世界初の瓶内二次発酵によるクリアな発泡性清酒」。つまり、瓶の中で二次発酵させて泡を生み、その後に澱を抜いて透明に仕上げた日本酒、ということです。

 

 

この製法はシャンパーニュ地方の伝統製法そのもの。瓶内で二次発酵させると、発酵を終えた酵母が澱として瓶に残ります。日本酒のにごりスパークリングはこの澱をそのまま残しますが、PUREはシャンパーニュと同じく澱を取り除き、透明な液体だけを残します。永井則吉氏は実際にシャンパーニュ地方に赴いて製法を学び、構想10年、数百回の試作の末に2008年にこのPUREを完成させたと言われています。日本酒でこれをやった蔵は、それまで無かったそうです。

 

 

そしてPUREをきっかけに生まれたのが「awa酒協会」です。2016年11月に設立された一般社団法人で、初代理事長は永井則吉氏。認定の基準は、原料が米・米麹・水のみ、アルコール分10%以上、20℃でガス圧3.5bar以上、そして「透明で一筋の泡が立つ」こと。裏ラベルにも「この商品は一般社団法人awa酒協会が認証しています」のシールが貼られています。にごりや微発泡ではなく、シャンパーニュと同じ土俵で戦える透明な泡の日本酒を、規格として定義した団体ですね。

 

 

スペックを裏ラベルから拾うと、原材料は米(国産米)・米麹(国産米)、原料米は兵庫県三木市別所産の契約栽培山田錦。精米歩合は非公開。アルコール分は13%と、日本酒としては低め。適温は4℃〜8℃。面白いのは日付が二つあることで、「瓶内発酵・澱引き・瓶詰時期」が2024年6月、「貯蔵工程・完成時期」が2025年11月。瓶詰めから1年半近く貯蔵してから出荷されている、と読めます。受賞歴も華やかで、フランスの日本酒コンクール「Kura Master」ではスパークリング部門で2020年と2024年にプラチナ賞+審査員賞、2022年と2025年に金賞。2024年は部門1位です。

 

 

水芭蕉 MIZUBASHO PUREをチェック!

 

水芭蕉 PURE 瓶内二次発酵 日本酒

深緑のボトルに金のキャップシール。

見た目はシャンパーニュそのもの。360mlの小瓶です。

 

 

水芭蕉PURE、きめ細かな泡とクリアな日本酒

グラスに注ぐと薄いイエローに細かな泡が立ちのぼり、澱はまったくありません。

 

 

水芭蕉PURE 瓶内二次発酵 日本酒

裏ラベルには awa酒協会の認証シール、瓶内二次発酵・発泡、三木市別所産山田錦、アルコール分13%、適温4〜8℃、瓶詰2024.06、完成2025.11。

 

 

銘柄 水芭蕉 MIZUBASHO PURE
タイプ 瓶内二次発酵・発泡性清酒(澱引き済み・透明)
製造者 永井酒造株式会社(群馬県利根郡川場村門前713)
原材料 米(国産米)・米麹(国産米)
原料米 兵庫県三木市別所産 契約栽培山田錦
精米歩合 非公開
仕込み水 武尊山伏流水(尾瀬山系の天然水)
認証 一般社団法人awa酒協会 認定awa酒
アルコール分・適温 13%/4℃〜8℃
容量 360ml(720mlもあり)
瓶詰・完成時期 瓶内発酵・澱引き・瓶詰 2024年6月/貯蔵・完成 2025年11月

 

 

水芭蕉 MIZUBASHO PUREを飲んでみての評価

 

冷蔵庫でしっかり冷やした深緑のボトルから、金色のキャップシールを剥がします。瓶内二次発酵の酒なので、噴きこぼれないよう慎重に、ゆっくりと栓を開けます。プシュッと控えめな音がして、瓶の口から冷気がふわりと立ちました。

 

 

シャンパングラスに注ぐと、薄いイエローの液体に細かな泡がまっすぐ立ちのぼっていきます。澱はまったくなし。これがawa酒の「一筋の泡」か、とグラスを眺めてしばし見とれます。三度目の水芭蕉、今度こそ相性が合うのか。まずは香りから確かめます。

 

 

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葡萄とナッツの香り、シルキーな泡はドライにキレる。

 

 

 

 

まず外観。スパークリングワインさながらの薄いイエローに泡が立ちのぼっています。澱のないクリアな液体に、グラスの底から細い泡の筋が何本も上がっていく様子は、本当にシャンパーニュと見分けがつきません。にごり系のスパークリング日本酒とは、見た目からして別物です。

 

 

香りは葡萄っぽさと、花の香り、ナッティな香りで、想像とは違う香りで少しびっくり。日本酒の吟醸香を想像していたら、鼻に来たのは白葡萄のような果実香と、白い花、そしてアーモンドのようなナッツの香り。このナッティな香りは、瓶内で酵母と長く接していたことと、瓶詰めから1年半の貯蔵によるものかもしれません。シャンパーニュで言うところの「熟成香」に近い印象で、正直、日本酒を飲んでいる感覚が薄いです驚き

 

 

口当たりはドライで泡立ちがシルキーで細かく舌の上で踊ります。この泡の質は素晴らしい。荒々しさが一切なく、絹のような細かさで舌を撫でていきます。瓶内二次発酵ならではの、溶け込んだ炭酸の質感。ここは間違いなくPUREの真骨頂です。

 

 

味わいは、甘味は少なく、コメの旨味と苦み中心のミディアムボディで、アルコールの強さを感じつつキレていくドライな余韻を感じます。13%という低めの度数の割に、アルコールの存在感がはっきりあって、甘さで包んでくれる感じはありません。米の旨味と苦みが中心で、余韻はドライにすっと切れる。辛口のシャンパーニュ、いわゆるブリュットを日本酒で表現した、という言い方がしっくりきます。

 

 

食事との相性は、この辛口と細かな泡なら、蔵元の言う通り刺身や寿司、揚げ物あたりが合いそうです。特に天ぷらの油を泡と苦みで流す組み合わせは良さそう。逆に、甘いデザートや、甘辛の煮物とは喧嘩しそうな印象です。温度が上がると苦みが前に出てくるので、4〜8℃を守って、冷えているうちに飲み切るのが正解だと思います。

 

 

総評として、個人的な印象ですが、以前飲んだ水芭蕉もでしたが、あまり私の好みとは合わないようでした、、、驚き 泡の質、透明感、シャンパーニュに並ぶ完成度、どれも文句なしなのですが、私が日本酒に求める「甘くて優しい旨味」がこのお酒にはほとんどありません。ドライで、苦みがあって、アルコールの強さを感じる。辛口のスパークリングワインが好きな方には間違いなく刺さる一本ですが、甘口党の下戸には少しハードルが高い。三度目の水芭蕉も、やはり私とは別の方向を向いているようです。評価は★★☆。好みは合わなくても、この造りへの敬意は変わりません照れ飛び出すハート

 

 

今日は映画(邦画)でペアリング!

 

水芭蕉 MIZUBASHO PUREと一緒に楽しみたいのは、映画「ウスケボーイズ」(2018年)です。原作は河合香織さんのノンフィクション「ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち」。「日本ワインの父」と呼ばれた醸造家・麻井宇介(あさい うすけ)氏に憧れ、世界に通用するワインを日本で造ろうと奮闘した若者たちの実話をもとにした物語です。主演は渡辺大さん、麻井宇介役を橋爪功さんが演じています。

 

 

この作品を選んだ理由は、まず「日本で世界基準の酒を造る」という挑戦の物語であること。映画の若者たちは「日本の風土ではいいワインはできない」という常識に抗って、ぶどう栽培から見直していきます。永井酒造の永井則吉氏もまた、シャンパーニュ地方まで足を運んで製法を学び、日本酒で世界初の瓶内二次発酵・澱引きに挑んだ人。「日本酒にシャンパーニュの製法なんて」という声があったであろう中で、構想10年、数百回の試作を経てPUREを完成させた歩みは、そのままウスケボーイズの物語と重なります。

 

 

もう一つの共鳴は、「規格を作る」という点です。麻井宇介氏の教えを受けた若者たちは、やがて日本ワインの品質基準そのものを引き上げていきます。永井氏も、PUREを造っただけで終わらず、2016年にawa酒協会を設立して「透明で一筋の泡が立つ発泡清酒」という規格を定め、初代理事長として日本酒のスパークリングをカテゴリーごと育てようとしています。一人の挑戦が、業界の物差しになっていく。その構造がよく似ています。

 

 

そして味わいの面。このお酒の「甘さに頼らず、ドライな泡と苦みで勝負する」性格は、映画の中で若者たちが目指す「甘くて飲みやすい国産ワイン」からの脱却と、まさに同じ方向を向いています。飲みやすさより、本物であること。私の好みとは違っても、その姿勢には敬意を払わざるを得ません。映画を観ながら飲むと、このドライな苦みが「志の味」に思えてきます。

 

 

上映時間は約102分。360mlの小瓶を、シャンパングラスで2〜3杯。物語の前半、若者たちが畑で苦労する場面では冷え冷えの一杯目を、終盤で彼らのワインが評価される場面では、少し温度の上がった苦みの出た一杯を。日本ワインの革命児たちと、日本酒のスパークリングの革命児。秋の夜に、ぜひおねがい

 

 

下戸の酒好き評価点

 

 

※下戸の酒好き評価は味の良し悪しを計るものではありません。

下戸で酒初心者の私があくまで個人的な感覚で評価したものになります。

 

 

★★☆

 

 

★★★ … 下戸にも酒初心者にもオススメしたい

★★☆ … 下戸、酒初心者に丁度良く幅が広がる

★☆☆ … 下戸、酒初心者には少し理解が難しい

 

 

水芭蕉 MIZUBASHO PUREの価格&どこで買える?

 

水芭蕉 MIZUBASHO PUREの参考価格は、蔵元公式サイトの表記で720mlが4,500円、360mlが2,500円(いずれも税別)。税込にすると720mlで約5,000円、360mlで約2,750円になります。2024年の新バージョン発表時には、税込5,451円と3,031円という価格も出ていました。日本酒として見ると高価ですが、シャンパーニュ製法で瓶詰めから1年半以上貯蔵していることを考えると、同じ製法のスパークリングワインと比べて納得できる価格帯です。

 

 

買える場所は、水芭蕉の特約店が基本で、蔵の公式サイトに特約店検索があります。蔵の直売所「古新館」でも購入可能。私は広島の大和屋酒舗の通販で買いましたが、大和屋は1869年創業の老舗で、広島市内に本店をはじめ複数の店舗を持つ酒販店。日本酒だけでなくワインにも強く、メルマガの激レア銘柄情報は要チェックです。群馬なら草津温泉の玉屋商店でも水芭蕉が買えたので、旅先で探すのも楽しいと思います。

 

 

楽天市場やAmazonでも、特約店が出店している形で「MIZUBASHO PURE」は見つかります。360mlと720mlがあるので、まずは360mlの小瓶から。要冷蔵の発泡酒なので、クール便で届く店を選び、届いたらすぐ冷蔵庫へ。飲む時は4〜8℃までしっかり冷やして、シャンパングラスかワイングラスで。ぐい呑みで飲むと、せっかくの泡の筋が見えなくてもったいないです。

 

 

PUREにはヴィンテージ違いの「THE MIZUBASHO PURE 2008」や「2014」などもあり、毎年新バージョンが発表されています。辛口スパークリングが好きな方、シャンパーニュ好きの方への贈り物としても喜ばれる一本。甘口党の私には少し遠い存在でしたが、日本酒の「泡」の最先端を知るには、まず飲んでおくべき一本だと思いますウインク

 

 

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