第31回西春吹奏楽団定期演奏会 | geezenstacの森

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第31回西春吹奏楽団

定期演奏会


 この日曜日には、北名古屋市の「名古屋芸術大学アートスクエア大ホール」で開催された「第31回西春吹奏楽団定期演奏会」へ母親を連れて、妹と出かけました。母親は93で車椅子ですから、そうそう簡単にコンサートへは出かけられません。この会場は会場すぐ横に駐車場があり、ホールも平面で入場すれば左口からはスロープでそのまま専用スペースに車椅子を横付け出来ます。

 

 

 今回のステージ構成、左端に和太鼓が鎮座しています。ただ、上のプログラムを見てもとても和太鼓を使う曲は踏ません。つまりは、第一部に先立ち「北名古屋音頭」が演奏されました。和太鼓はその時に使用されました。こんな曲です。

 

 

 さて、第一部は吹奏楽のオリジナルステージです。最初は1970年生まれのライニキーがオハイオ州の市民バンドの創立40周年を記念して作曲した曲で、アリゾナ州セドナの景観に着想を得て書かれた作品です。A-B-A形式ですが、テーマが統一されていて聴きやすく、オーケストレーションもうまく書かれています。中間部は3/4拍子で、後半部はカノンのように書かれています。

 

 

 2曲目は1880年にヴェスヴィオ山の山頂までの登山鉄道(ケーブルカー、の「ヴェズヴィアナ鋼索線」が敷設されたのですが、当初は利用者があまりいませんでした。本作は運営会社が宣伝曲を作ることを考え、同社の依頼を受けた作曲家のルイージ・デンツァが作曲したもので、世界最古のコマーシャルソングともいわれています。ただ、題材となったフニコラーレは、1944年に起きたヴェスヴィオ山の噴火によって破壊され、運行を終了しています。

 

 

 3曲目の「レトロ」は最近よく聴く曲で、昨年は名商大名古屋・シンフォニック・ウィンズの演奏で聴いています。3部構成の曲ですが、最後がちょっと突然終わってしまうような曲で拍手するタイミングが掴みにくいのが玉に瑕です。

 

 

第一部の最後は、ドラゴンイヤーを代表する曲として取り上げられています。ブリティッシュ・ブラスバンドの名曲として知られていて、原曲は金管楽器とパーカッションがパワフルに活躍します。下は孫演奏になっています。

 

 

 休憩の後の第二部はポップスステージですが、辰年ということでドラゴンにまつわる曲が厚詰められていました。最初はなんといってもドラゴンズのテーマソングの「燃えよドラゴンズ」でしょう。中部地方の人なら絶対一度は耳にしていますし、昭和20年代生まれの人ならこの曲がもともとは「月光仮面は誰でしょう」のパクリのメロディということを覚えているでしょう。最初は最近のアレンジのインストルメンタルで、続いて最初の1974年版、最後にオリジナルの月光仮面を並べてみました。

 

 

 

 

 ドラゴンといえば最近はもっぱら「ドラゴンボール」をさすのでしょう。今年は作者の鳥山明氏が亡くなってしまいましたがこの作品は不滅です。

 

 

こんな感じで作品がスクリーンに映し出されました。

 

 ドラゴンが含まれているということでは「ドラゴンクエスト」も忘れられない作品です。何しろ東京オリンピックでは入場更新局にも使われていましたからねぇ。

 

 

こちらも、曲ごとにゲームの画面が投影されていました。

 

 ここからは全く曲調が変わって、何とベルト・ケンプフェルトの「L-O-V-E」が演奏されました。個人的にはナットキング・コールやフランク・シナトラの歌で良く知っているのですが。その死時のテンポよりやや速めの演奏の編曲だったのでちょっと興趣をそがれたところはありますが、懐かしい曲ですねぇ。

 

 

 

 巷ではよく演奏されているようですが、「Kong Kong kong !」という曲は初めて聞きました。一種のパロディソングですが、なかなか楽しい曲でした。今回もサックスチームがコスチュームを身に着けての熱演でした。

 

 

 

 ファミリー向けということでは上の曲もこの魔女も子供さんたちには大うけでした。著作権の関係でしょうか、こちらは映像は無かったのですが、粋な計らいで打楽器セクションのキーボードの上に、猫のキキを取り出してちょこんと置かれていました。

 

 

 「キャッツ」は実際にミュージカルを見た人は面白いかもしれませんが、通好みとはいえるでしょう。個人的にも「メモリー」ぐらいしか記憶にありません。

 

 

 プログラムは以上でしたが、アンコールが用意されていました。1曲目はこの楽団の定番曲の「ふるさと」、そして2曲目はノリのいい「Bling-Bang-Bang-Born」が演奏されました。ただ、知らない曲については一言舞台上から説明があっても良かったかなとは思いました。

 

 

 

 

 

 探したら掲出はあったのですが、目立たない場所だったので気が付かない人が多かったでしょうな。ただ、コンサートは充実していて、2時間たっぷり楽しむことができました。耳が遠いおふくろでもこういう音楽は聴こえるようで楽しんだようです。