過去記事の修正 85 クラシック編 | geezenstacの森

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過去記事の修正 85

クラシック編

 

 

 

 このCD国内盤の帯には「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳〜」というタイトルが踊っていますが、はたして、タイトルに相応しい曲は7曲目と8曲目の2分足らずのメヌエットだけです。ちょっと誇大キャッチコピーですわな。ジャケットのタイトルは単に「チェンバロ・リサイタル」です。個人的にはレオナハルトというとハルモニア・ムンディのイメージが強いんですが、フィリップスにもデジタル初期にかなりのアルバムを残しています。このアルバムはフィリップスへの3枚目のチェンバロのアルバムでした。今回音源を追加しました。

 

 

 

 まず、最初に言っておきましょう。これはピリスを聴く演奏です。オーケストラについては語りたくもありません。下手すぎます。録音もアナログ末期としてはひどすぎます。よく、こんな録音をエラートは出したものでと思います。冒頭からティンパニはぼこぼこと鳴るし、ホルンにしても、フルートにしてもアマチュアの於けよりも低いレベルの演奏です。アルミン・ジョルダンの指揮ですが、この伴奏を聴くと彼の指揮のセンスを疑いたくなってしまいます。しかし、ピアノだけは違います。ピアノは、クリアーに中央に定位してピリスの繊細なタッチの響きを良く捉えています。ピリスがここで弾いているピアノはスタインウェィですが、繊細でありながら優雅な粒の揃った響きには魅了されます。

 

 

 榎本健一、楠トシエ、友竹正則、ボニー・ジャックスらによってステレオLP録音(1964年発売)されたもののCD復刻盤です。キングCD文庫として1998年に復刻されました。ジャケットは縮小されていますが、解説はオリジナルの榎本健一のものがそのまま収録されています。こういうのっていいですね。まあ、浅草オペラというものを実体験で知る世代ではないのですが、その雰囲気というものが大衆的でいいですね。そして、榎本健一、楠トシエは好きでしたね。子供心に榎本健吉の歌う、モボの歌こと「洒落(しゃれ)男」はよく口ずさんだものですし、1960年代のNHK「お笑い3人組」で活躍していた楠トシエはよく見ていました。

 

 

 

 個人的には昔から注目していて、東フィル時代に録音されたドヴォルザークの「新世界」なんかいい演奏でした。そんな彼が世界的に注目されるようになったのは1987年にイギリスのBBCウェールズ・ナショナル管弦楽団の常任指揮者になってからでした。つまりは逆輸入の形で火がついた形ですね。この録音もその就任後の目覚ましい活躍の中で行われました。

 

 

 

 こんなCDを何時所有したのか全く覚えていません。メンバーは1960年代のウィーンフィルの団員です。1961年の録音ということで、既に半世紀前の録音ということになりますか。ともう半世紀近くが過ぎ去ってしまったが、このアントン・フィーツ率いるウィーン八重奏団のモーツァルトは、先頃取り上げたアカデミー室内管弦楽団員による演奏とはかなり異質な演奏です。多分これが、ウィーン風の伝統的な演奏なんでしょう。今聴くとウィーン訛り(?)に溢れた演奏です。

 

 

 ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」が好きでLP時代から見つけては収集していましたが、それに伴い自ずとゲテ物LP、CDも集まりました。今回はそんな中からいわゆる幽霊演奏ものをピックアップしてみました。今回取り上げる一枚もそんなものです。

 

 

 指揮者のフェリックス・スラットキンをご存知の方はかなりのご年配の方でしょう。年末にNHK交響楽団の第9を振っていたレナード・スラットキンは彼の息子になります。親子2代指揮者という訳です。もっとも、父親はヴァイオリニストが本職でもっぱらそちらで活躍していましたから指揮者としては晩年のみの活躍になります。そして、演奏するオーケストラもロスアンジェルス・フィルハーモニーの別名でロス郊外にある野外ホールのハリウッドボウルに登場するときにこの名を使っていました。

 

 

 

 帯には「これがSMH-CDだ!」というタイトルが踊っていますが、直訳すると「高品質サウンドの騎行」てなもんですな。「ワルキューレの騎行」のパロディのようなタイトルです。そういうことで、ちゃんと「ワルキューレの騎行」も収録されています。さて、去年はこのてのCDがわんさか発売されました。
SMH-CD・・・・・ユニヴァーサル、日本ビクターJVC、テイチクエンタテインメントやワーナーミュージック・ジャパン、BMG JAPAN
HQ-CD・・・・・・EMIミュージック・ジャパンとポニーキャニオン、コロムビアミュージックエンタテインメント
Blu-spec CD・・・ソニー・ミュージック・エンタティメント

 

 

 CD黎明期はCDが製造できる国は限られていました。今でいうユニヴァーサルグループ(当時はポリグラム)はドイツのハノーファ工場が一手に引き受けて生産、EMIはオランダ、CBS、RCAはアメリカでした。日本のメーカーは各国の弱小レーベルの受注を一手に引き受けており、ソニー、東芝EMI、サンヨー、コロムビア、松下などがこれらのメーカーに供給していたようです。ちなみに、このテラークのCDは製造は1987年、松下製と刻印されています。このようにテラークのCDは初期のものは日本で製造されていましたが、発売についてはすべてアメリカ本社が管理していましたから仕様は英語のライナーで日本語解説が別添されるという形式でした。

 

 

 

 マゼールはソニーに1981年、フランス国立管とラヴェルの管弦楽曲集を録音しています。ここでは。ダフニス以外がダブっていました。そんなことで、そちらを外し、敢えてウィーンフィルとの録音であるこちらのディスクをこのボックスセットに採用したのでしょう。何しろ、ウィーンフィルがラヴェルを録音するのは珍しいことなので、ボックスセットの魅力にはなりますわな。こちらは、1996年ということで、マゼールの変なおじさん節がピークに達しています。