過去記事の修正 83
クラシック編
最近YouTubeの音源も非公開が増え、音源のリンク切れが目立つようになりました。そんなことで再修正を余儀なくされている記事もあります。一応見分けがつくように修正記事のタイトルは全て青地のバックに白抜きの文字にして区別するようにしています。
最初聴いた時はなじめない演奏でした。普段聴き慣れている「惑星」とは何処か違うのです。冒頭の第1曲「火星」からしてそういう印象です。昔からこの曲は好きで、それこそ最初にベストセラーになったカラヤン/ウィーンフィルの演奏からストコフスキー、ボールト、メータ、ハイティンク、ショルティ等々話題になったものはコレクションしています。
多分1990年前後の購入でしょう。DGGからレゾナンスシリーズで発売されたものですが、この組み合わせで国内盤は出ていないようです。ましてや、個人的な記憶で、60〜70年代はコレギウム・アウレウムの名前とともによく耳にしたものですが、ハンス=マルティン・リンデがグラモフォンに録音していたとは気がつきませんでした。このCDではモーツァルトのフルート協奏曲第1番の方を演奏しています。
ピノック&イングリッシュ・コンサートは、絶頂期の1980年代後半ハイドンのいわゆる“疾風怒濤期”の交響曲19曲をまとめて録音しました。これはその中の一枚です。「疾風怒濤(シュトゥルム・ウント・ドランク)」とは、ここに収められたシンフォニーが作曲された当時(1766-73年頃)、ゲーテを中心としてドイツで勃興した文学運動を指し、それまでの啓蒙主義に反して、創作者個人の才能や感情の強さを極度に意識、強調する思想で、転じて主観的な感情表出の激しい当時の音楽にもあてはめられています。
さて、ハイドンのトランペット協奏曲といえばこの楽器のための一番有名な曲では無いでしょうか。アンドレも何度かこの曲を録音しています。ここで採用されているのはバックがグシュルバウアー/バンベルク響とのものです。確かに数あるアンドレのいやこの曲の録音の中でも未だにベストのものではないでしょうか。
小澤にとっては2回目、そしてスターンに取っては5度目で最初で最後のデジタル録音ということになります。メインのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は第1楽章はかなりゆったりとしてテンポで開始されます。多分これはスターンの指定のテンポなんでしょうね。
最初の第1番と2番はオランダのヘーテル教会のオルガンを使用しています。ここのオルガンは手鍵盤一段のものポジティブタイプです。小型のオルガンでしっとりこじんまりとした響きですが明快な響きで、オーケストラの優雅な響きとマッチングしてヘンデル時代の演奏シーンを回想することが出来ます。多分ヘンデルもこういうオルガンで演奏していたのではないでしょうか。
セルという指揮者は亡くなってから評価が上がった珍しい指揮者です。CBS時代はバーンスタインやオーマンディ真陰に隠れて目立たない存在でした。それが1970年、つまり、死の年に来日してその評価をいっぺんに変えました。しかし、元々指揮者という職業は、晩年になってから評価が定まるという特異な分野の職業です。そういう中で最後まで一級の演奏を残し続けたセルは偉大な指揮者と言ってもいいでしょう。
こちらはEMIに録音したドヴォルザークの交響曲第8番です。基本的な解釈は、'58年盤と変わっていないと思いますが、聴感上はこちらの方が風格があるかもしれません。EMIの録音は同じホールで録音しながらホールトーンを生かした録音になっています。それを意識してか、セルの演奏は全体的にゆっくりとしたテンポを採用しています。
激安MEMBRANの10枚組BOXセットに収められている一枚です。このセットの1枚目は上記の曲目が収められていますが、なんとジャケットの片隅にはアンセルメの名前しかクレジットされていません。でも、どう見てもこのアルバムのメインは「パガニーニの主題による狂詩曲」でしょう。面白いことにこのセットの3枚目には、同じくルービンシュタイン/ライナー/シカゴ交響楽団のピアノ協奏曲第2番が収録されています。ということは正規に発売されているCDの音源をすべて聴くことが出来るわけです。
そのアバドは1990年に今度はベルリンフィルの音楽監督に就任して2度目、3度目のベートーベン交響曲全集を完成させます。よけいウィーンフィルとのこの録音は忘れられていってしまいますわな。個人的にも、アバドには注目していましたが、ベルリンフィルとの組み合わせは意外で興味を失ったこともあり、当時はアバドのベートーヴェンはこのウィーンフィルとの田園以外はロンドン響とデッカに録音した交響曲第7番ぐらいしか持っていませんでした。