安保関連法案が参議院で審議され、例によって安保法案反対デモが特に8月30日(日)を中心に全国で行なわれました。梅之助の地元旭川でもあったようです。
しまった!休日だったので、どういう連中が行っているのか見ておけばよかった!

 

 中日新聞Web 8月31日付けより

その代り、8月28日のSEALDs主催の国会前抗議集会で、マイクを握った大学生の素敵なスピーチがネット上に掲載されていたので、少々ツッコミを入れておこうと思います。
その為、今回の記事はちょっと大人げないかもしれません。
しかし、こういった稚拙な主張で他の若者が扇動され、真っ当な国策遂行に多少なりとも影響があるとしたのなら、国民としてとても看過できないので記事にしておこうと思うのです。

 

以下、福岡県西南学院大学3年生・●藤●●さんの主張。一応、名前は伏せ字、顔にはモザイクをかけておきます。将来のある若者ですから。赤字は梅之助。

 

引用サイト「IWJ Independent Web Journal」より


みなさん、こんばんわーーーー!!!
僕は今日、福岡から来ました。西南学院大学3年、●藤●●です。今日は生まれて初めて国会前に来ました。緊張していますがよろしくお願いします。
僕は福岡で、『FYM』という団体を立ち上げて活動しています。


ああ、地域反安保団体の中心人物なんですね。

今日はどうしても言いたいことがあって、この場でスピーチさせていただきます。
『戦争法案』は絶対に廃案にしなければなりません。こんな政権に日本を任せるわけには行きません。


まず「戦争法案」と呼ぶ根拠を。

僕は地方から声をあげて行きます。
確かに九州は国会といった人が集まる象徴的な場所はありません。東京から離れている分、地方の若者の政治に対するリアル感はないかもしれない。
でも僕は言いたい!
どこに住んでいても、この法案について真剣に向き合わなきゃいけない。


そうですね、法案に真剣に向き合わなければならない事は同意します。

九州はよく、『アジアの玄関口』と例えられます。確かに、観光で考えたら良いことなのかもしれない。でも、もし戦争することになったら、真っ先に攻撃対象に挙げられるでしょう。

真っ先に攻撃対象って、そういう事態ならば、もうこの法案とは関係ありません。純粋に個別的自衛権を発動するのみです。
言っておきますが、そういう攻撃をされるリスクを今よりも減じさせる法案なのですよ。


なぜなら福岡には、東シナ海を監視するレーダー基地があるからです。それに、さらには玄海原発、鹿児島には原発再稼動した川内原発があります。
歴史を紐解けば、朝鮮戦争では福岡の空港からアメリカの戦闘機が朝鮮半島に向けて飛んで行きました。
第二次世界大戦中、海の向こうの沖縄は地上戦が行われ、北九州は原子爆弾の標的となり、長崎には原爆が落されました。九州にも現場があるんです。
僕は周りに政治のおかしさを訴えていきます。
戦争を起こして何になりますか。


誰が戦争を起こすのですか?日本ですか?法案の骨子である「存立危機事態」や「武力行使の新3要件」をどのように解釈しているのですか?
論理の飛躍がひど過ぎて話になりません。


誰が得をしますか。
僕ら国民には犠牲しかもたらしません!


国民が犠牲となるような戦争リスクを少しでも減らすのがこの法案の目的ですよ。

そんなに中国が戦争を仕掛けてくるというのであれば、そんなに韓国と外交がうまくいかないのであれば、アジアの玄関口に住む僕が、韓国人や中国人と話して、遊んで、酒を飲み交わし、もっともっと仲良くなってやります。
僕自身が抑止力になってやります。


では証明となる実績を一つでも積んで下さい。口だけではなんとでも言えます。まずは中国にでも行ってチベット・ウイグルの人たちに対する弾圧を批判して下さい。あるいは中国に核兵器破棄を迫るとか。憲法9条を採用するように要求するのでもいいです。そうすれば全国民があなたの言に耳を傾けるでしょう。

抑止力に武力なんて必要ない。絆が抑止力なんだって証明してやります。

そこまで言うのなら、現状の個別的自衛権も否定し、自衛隊解散の主張をしてみてはどうですか?国民に納得のいくように証明してください。

そして大人のみなさん。今、多くの若い仲間たちが全国で安倍政権に『NO』という声を叩きつけています。ただこれだけは分かっていて下さい。
僕らは好きでこんな活動をしているわけではありません。
僕は(大学)3年生です。来年のこの時期は僕は就職活動なので、実質、今が最後の夏休みです。僕には就職活動真っ只中の仲間もいます。本当は家で本を読んでいたいし、ぼーっとしていたいし、友達と花火大会に行って遊んだり、バイトをしてお金を貯めたり、自分のために時間を充てていたいです。


自分が抑止力になると大見えを切った割には、何だか平凡な生活を望んでいるようですね。あなたのその平凡な生活を守る為の法案ですよ。

でも今、ここで何もしなかったら、『戦争法案』は成立し、僕らや僕らの下の代にとんでもない重荷を背負わせ、また解釈改憲みたいな、民主主義国家とは思えないやり方がまかり通り、自由がなくなってしまうかもしれません。
そんな日本を僕らが望むわけがない。


究極の解釈改憲は自衛隊の存在ですよ。自衛隊設立以来、法治国家としての日本がめちゃめちゃになり、国民の自由がなくなりましたか?
また、これまでもマスコミは何度も「民主主義は死んだ」とキャンペーンを張りました。どうですか?あなたの自由はなくなりましたか?ちょっと戦後だけでもお勉強してみてください。

そんな可能性を少しでも減らすために、安保法案を廃案にするために、僕ら若者は立ち上がっています。今、こうやって多くの人の前でスピーチをしていますが、本当は僕めちゃくちゃ怖いです。こんな活動をしていて就職に影響しないだろうか、多くの若者が思っているはずです。

国家間の抑止力になるおつもりならば、具体的な行動が必要です。就職している暇なんてないと思いますが。それに抑止力になろうとするお方が、自身の就職を不安がるなんて、キツイ言い方ですが、ちょっと度胸がないんじゃないですか?

だからこそ、ここにいる大人のみなさん、ここにいないけど志が同じ大人のみなさんが若者を支えてあげて下さい。若者を応援して下さい。
そうすれば、僕らはもっともっと強くなります。
そして、少しでもこの法案に違和感を覚えている若者の手助けをしてあげて下さい。必ず傍にいるはずです。
また、安保法案に違和感を覚えている若者のみなさん、それを思っているのはあなた一人だけじゃない。ここには沢山の仲間がいます。地方にだって、あなたの話を真剣に聞いてくれる仲間が必ずいます。一緒に立ち上がりましょう。
そして安倍総理、好き放題やっているあなたへ、然るべき時に国民の力を思い知らせてやるために、僕らはこの怒りを絶対に燃やし続けます。


好き放題やっているのはあなたでは?抑止力になると言った一方で、平凡な人生を望んでいるようだし。そんな無責任な主張に私たち国民の人生を任せられません。

全国のみなさん。若者や大人、みんな一緒に、みんな一緒に連帯していきましょう。この怒りを忘れずに放ち続けましょう。そして、国会に届けましょう、僕らの意思を…。勝ち取りましょう、僕らの民主主義を…。
2015年8月28日、私は安保法案に反対し、安倍政権に退陣を求めます。


な~んだ、安保法案反対と言いながら、法案の問題点など具体的な言及なしですか。あなたこそ法案に真剣に向き合っているのですか?
こんな空疎なアジテーションに共感してしまう人たちの知性に哀しみを感じます。


引用:http://iwj.co.jp/wj/open/archives/260302 より

SEALDsの大学生の知的レベルって悲惨な状態ですね。高揚感からオーバートークになって矛盾満載なのは目をつむりますが、それでも絶望的な気分です。いいところ中学生の作文レベルです。
この大学生には抑止力になってくれとは言いませんので、しっかりと地に足のついた就職活動をして、そして無事に就職して社会で揉まれてほしいですね。できれば民間企業で。その方が彼の人生にとって、よっぽど有意義で勉強になります。企業にとってはこんな学生、大変な負担でしょうが。
彼に対しては就職活動中「FYM」とやらの団体に関して秘匿した方がいいのは言うまでもありません。

 



堀江貴文という人は梅之助とも価値観が違い、あんまり好きな人ではないのだけれど、頭のいいリアリストなのでたまに意見を参考にします。そんな彼の眼にも安保法案反対デモはそう映るんですねぇ。

さて何よりも不快なのはこの大学生ではなく、この若者の大学にもいるであろう左翼大学教授らです。60年安保反対の誤りを総括する事もなく、きっと経験と認識に乏しい若者を当時の感覚で持ち上げているのでしょう。
同時に、内部に取り入れてしまった在日朝鮮人の影響を受け、特亜におもねるTVメディアや、例えば今記事の引用サイトを主催するような左系ジャーナリストらもそうです。このサイトの主催は・・・岩上安身氏・・・・ふぅ、ため息しか出ませんな。こういう事を言う人物ですから。

最後に。
この安保法案で、いつか徴兵制が復活するんじゃないかと心配する若い方々へ。
フリーライターで陸上自衛隊予備自衛官である岡田真理氏は、このような分かりやすいツイートをしています。




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