恐らく日本以外の国では、今回のような政治テロ人質事件に巻き込まれた場合、対立していた与野党は非常事態ですから事件解決に向けて結束し(政治休戦)、メディアや一般国民の論調もほぼ政府を後押しする姿勢を見せるものですが、ことこの国に関しては様相が違っています。

 

首相官邸に入る安倍首相 (1月23日 ロイターより)


テロリストの行為は暴力と恐怖を背景に政治目的を達成しようとするものなので、心あるマトモな人間ならば普通は一致結束して事に当たります。その中枢が政府になる訳ですが、どうもこの国にはこんな場合テロリストに同調し、政府の足を引っ張る事に精を出す阿呆としか言いようのない人々が湧いて出てくるようです。
テロリストに踊らされている事すら自覚出来ない人々を以下に示します。

 


この岩上安身という人物はジャーナリストで、文中の柳澤とは元防衛官僚の柳澤協二氏の事。
はあ?理屈など通らぬテロリストに、彼ら自身要求していない「安倍辞任」など何の意味がある?
極めて頓珍漢な意見で、実際この提言を交渉カードにしようものなら、ISIL側の口はポカ~ン状態、間違いなしです。しかもテロリストに便乗して己の政治目的を果たそうとする文章であり、その動機は醜悪そのもの。また実際にこの提案を考えたという柳澤氏に至っては、かつて内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)も務めていたという事ですから、こんな人物が国家の中枢にいた事に暗澹たる気分になってしまいました。

続いては民主党・徳永エリ議員。これは彼女のfacebookからです。

 


なんだか過激派テロ集団ISILと一般イスラム諸国をごちゃまぜにして論じて、その非難の矛先を安倍政権に向けているようです。ISILと他のきちんとした国家を同列に括るなんて噴飯ものだし、国連加盟のイスラム諸国に第一失礼ですね。この人も結局はテロを利用しての政権批判のみで、日本の国会議員のくせしてISILへの非難はここでは一言もありません。
それと彼女にはもう一つ申し上げたい事があります。
イスラム諸国が親日的なのは、かつて日本が米国と真正面から死力を尽くして戦った歴史的事実があるからで、アラブ人が潜在的に日本に畏敬の念を抱くのはそこが大きなベースとなっており、戦後の日本の歩みと同じくらい重要な要素なのです。
彼女はきっと知らないでしょうし、知ったところで受け入れ難い事実でしょうが。

続いては日本共産党・池内さおり議員

 


この文章に至っては一体どこの国の人なんでしょうか?って感じです。怒りの矛先をISILではなく安倍内閣に完全に向けています。ISILの応援者としか思えない文章で、事件対応をしている関係機関の足を引っ張るだけの愚劣極まりないツイートです。思慮の浅い一般人ならば取り上げもしませんが、仮にも国会議員。さすがに志位委員長もマズイと思ったか、彼女に当該ツイートを削除させたようですが、ここは晒しておかねばなりません。

次は評論家の孫崎亨氏。1月24日のツイート。
現役時代は頭の切れる外務官僚としての評価が一部からあるようですが、ちょっと思い込みの激しい所もあり、感情的にもキレやすい人物だったようです。何かと中共を利する発言もしばしば。

 


上記の池内議員同様に安倍批判も結構ですが、せめてこの事件が終結してからにしましょうや。
話は変わりますが、この人は鳩山政権時の首相ブレーン。あの政権で日本外交がガタガタになった事を考えると、果たしてこの人物の言説にどこまで信頼を置いていいのやら。
また、彼は防衛大学校の教授を務めていた事もあるそうです。オイオイ大丈夫か、日本国!

 

これは山本太郎議員

 


即座のこの反応は、まるでISIL日本駐在員のようです。この議員は日本の極左テロ集団・中核派の支援を受けているとも言われていますが、そんな彼だからこそテロ組織と共鳴し合うものがあるのでしょうね。
やれやれ。

まあ、これくらいにしておきますが、本来はISILに向けられなければならない非難を、自国の交渉中の政権に向けるイカれた人々の共通項目は反日サヨク・平和主義者。
しかし真の平和主義者ならば、暴力で世の道理が曲げられる事には徹底して反対しなければならないはずです。
便乗するなどテロリストとその本質は変わりません。


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