『低温での焙煎と高温での焙煎とでは、豆の水分の抜け方が違います』
焙煎とは、生豆に熱量を与える事によって、生豆に含まれている成分を
旨味に変化させる作業ですが、同時に焙くと言う事は、含まれている成分を
抜き去る(飛ばしてしまう)という事にもなります。
つまり、コーヒー豆は深く煎る程、苦みの味は増しますが、豆の成分
(大部分はカフェイン)は少なくなっていきます。
浅煎りの豆の方が口当たりはまろやかですが、実はコーヒーに含まれている
成分は多いのです。
※この事は、コーヒーが冷めても引き締まった味になって、最後まで美味しく
飲める味のコーヒーと、冷めてしまうと、急激に味の低下をもたらすコーヒー
との違いに、関係してきます。
だったら、コーヒーは『浅煎りにすれば全て美味しいのか?』とは言えません。
豆の芯から、しっかりと煎りあげて、生の味を残さず(生の味が残ると、渋味や
エグ味として感じる)に浅煎りに煎りあげられた時のコーヒーだけが、まろやか
で芳醇な味わいのコーヒーとなれるのです。
そのように焙煎する為には、生豆の水分を焙煎の初期の段階で、上手く抜き去る事
が重要に成ってきます。
低温焙煎の特徴は、まさにこの段階でのでき次第にかかっていると言っても
いいでしょう。
焙煎機の保有熱・外気温の状態・排気弁の位置・投下温度など、それらの全ての
条件をトータルで把握したうえ、生豆がゆっくりとふやけて内部に含まれた水分が
上手く抜けやすい状態に煎りあげて行きます。
※生豆の繊維質がほぐれていることで豆も膨れやすい。
それに対して、高温で焙煎された時の豆は、生豆の繊維がほぐれる前に、豆の
表面が焙かれるために、豆の表面に幕ができた状態と言いますか、生豆の水分は
内部に封じ込められたような形になります。
※豆が膨れにくく、生豆の形に近い形状に出来上がる原因の一つ。
その為、高温での焙煎は、コーヒーをある程度深く煎り込まなければ、豆の芯まで
煎れない(生の味が取りきれない)と言う結果になりやすいのです。
大変簡単な説明でしたが、
低温と高温での焙煎の違いが、少しはご理解頂けたでしょうか?
▼最後に、ポイントを整理してみます。
1.表面にツヤのある、珈琲色の豆。
2.コーヒー豆のシルバースキンの溝の部分が、広がっている。
3.豆の表面のシワが、部分的に良く伸びている。
4.コーヒー豆が、丸みのある膨らみ方をしている。
5.噛んでみると、豆の芯までカリッとして噛み砕ける。
(芯が残る時は、煎り切れていない。)
以上が、美味しい珈琲豆の見分け方のポイントです。
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