弱含み、世界の株安受け売り先行
格下げや欧州財政問題を背景に世界的なリスク回避の動きに傾いており、東京市場も序盤
から大きく売られる見通し。8日に大幅安となった米国市場などの流れを受け、日経平均
は8000円台後半に下落するとみられている。日中は、きょう発表される中国の消費者
物価指数(CPI)など経済指標が注目される。
日経平均の予想レンジは8700円―9000円。
世界的にリスク回避の流れとなっており、8日の米国株式市場は急落。リセッション
(景気後退)への懸念が高まる中、米国債の格下げを受けて投資家心理が一段と悪化した。
ダウ工業株30種.DJI は5.55%安、ナスダック総合指数.IXIC は6.90%安、
S&P総合500種.SPX は6.66%安と大きく下げた。米株式投資家の不安心理の度
合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス
(VIX指数)は50%上昇し、48をつけた。
東京市場も金融セクターなど主力株を中心に売り先行の展開が予想される。日経平均は
3月17日以来、約5カ月ぶりに9000円を割り込み、その後は8000円後半でもみ
あう見通し。前日同様、主に短期筋の取引とみられている。ただ、下落局面では日銀によ
るETF買いが期待される。日中は中国CPIなど経済指標のほか各国の要人発言が注視
される。
個別銘柄ではエルピーダメモリ(6665.T: 株価 , ニュース , レポート )が注目される。8日発表した2011年4─6
月期の連結業績は営業損益が38億円の赤字だった。前年同期は444億円の黒字。パソ
コンメーカーの在庫積み増しや買い控えによる市況悪化を受け、3四半期連続の営業赤字
となった。同社では減産も視野に対応を検討するとしている。12年3月期の通期業績予
想は恒例により開示していない。
一進一退、米国債格下げの影響を注視
にらみながら一進一退の動きが予想される。グローベックス取引<0#NK:>が弱含みとなっ
ていることで売り先行とみられる一方で、外為市場で前週末からそれほど大きく円高に振
れていないことから、売りは限定的との見方もある。また、前週に政府・日銀が為替介入
に踏み切ったことで、円高が進んでも安心感はあるという。
日経平均の予想レンジは9000円―9350円。
前週末に発表された米雇用統計は改善を示したものの、スタンダード&プアーズ(S&
P)が、財政赤字削減計画について債務の安定化には不十分とし米国の長期信用格付けを
最上級の「AAA」から「AAプラス」に1段階引き下げた。これを受けリスク回避の円
買いが進む可能性が指摘されるなど、週明け東京市場は米国債格下げの影響が注視される。
大手証券の株式トレーダーは、グローベックス取引<0#NK:>が弱含みとなっていること
で、リスク回避の動きから売り先行とみている。一方で、早朝の外為市場でドル/円が7
8円前半と前週末からそれほど大きく円高に振れていないことから、売りは限定的で前週
末終値付近でもみあうとの見方もある。前週に政府・日銀が為替介入に踏み切ったことで
円高が進んでも安心感はあるという。
個別銘柄ではホンダ(7267.T: 株価 , ニュース , レポート )が注目される。同社は5日、ソフトウエアの不具合により
特定のシフト操作で自動変速機が破損する可能性があるとして、北米や中国を中心に海外
で乗用車やSUV(スポーツ用多目的車)、ミニバンなど合計249万台をリコール(回
収・無償修理)することを明らかにした。リコールの規模は米国で150万台、中国で
76万台、カナダで13万5142台。欧州や中東、中南米の一部なども対象となる。
反落、欧米の大幅株安受け下値を模索
欧米市場で大幅な株安となった流れを受け、東京市場も大きく売られる展開が予想され
る。世界的にリスク回避の動きに傾いており、日中は下値を模索する見通し。売り一巡後
はアジア株や為替をにらみながらもみあう展開も予想される。米雇用統計の発表を控えて
おり、売り一巡となっても戻りは限定的とみられている。
日経平均の予想レンジは9200円―9400円。
4日の欧州市場はイタリアの債務問題などに対する懸念が広がり大幅続落。米国株式市
場もナスダック総合指数.IXIC が5%安となるなど急反落。米国が再びリセッション
(景気後退)入りする恐れがあるとの懸念や、欧州債務危機がイタリアやスペインに波及
しつつあるとの懸念から全セクターで売りが広がった。米株式投資家の不安心理の度合い
を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VI
X指数)は35.4%急上昇し、2010年7月以来の高水準となる31.66を
つけた。
東京市場も序盤から大きく売られる展開が予想される。日中はアジア株や為替をにらみ
下値を模索するという。東日本大震災で急落してから戻った後にもみあった9300円付
近が下値をサポートする水準とされ、そのレベルを下抜けすれば一段安になるとの見方も
ある。米雇用統計の発表を控えており、売り一巡となっても戻りは鈍そうだ。
個別銘柄ではオリエンタルランド(4661.T: 株価 , ニュース , レポート )が注目される。同社は4日、2012年3月
期の連結業績予想の開示を見送った。現時点で合理的な業績予想の算定が困難なためと説
明している。トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト14人の予測平
均値は440億円となっている。同日発表した2011年4―6月連結営業損益は30億
円の赤字に転落した。前年同期は130億円の黒字だった。
反発、米株下げ止まりで買い優勢も戻り鈍い
の米国株が下げ止まったうえ、日経平均が前日に大幅安となった反動も出やすいといい、
買い戻しなどが入りやすいとみられている。日銀による為替介入思惑や追加金融緩和期待
が引き続きサポート要因と指摘される。ただ米経済の先行きを見極めたいとして積極的な
買いは手控えられるといい、戻りは限定的と想定されている。
日経平均の予想レンジは9650円―9750円。
3日の米国株式市場は反発して取引を終了。米景気をめぐる懸念から不安定な展開にな
ったものの、S&P総合500種.SPX が8営業日ぶりに反発するなど下げ止まった。米
国株の下げ止まりを背景に東京市場も反発する見通し。日経平均が前日に大幅安となった
反動もあり、買い戻しが入りやすいという。日銀による為替介入思惑や追加金融緩和期待、
指数連動型上場投資信託受益権(ETF)買い入れ期待などは引き続き日本株を下支え
するとみられている。
一方、積極的な買いは手控えられる見通し。「米経済がソフトパッチ(一時的な減速局
面)なのか、本格的な後退局面に入りつつあるのかを見極める段階にあり、目先は週末の
7月米雇用統計を確認しない限り動きづらい」(立花証券・執行役員の平野憲一氏)とい
う。国内企業業績の下期回復シナリオを見込めば、現値水準は値ごろ感があり押し目買い
が期待されるものの、外部要因が不透明なため短期的な戻りは限定されると指摘されてい
る。
個別銘柄では、日立製作所(6501.T: 株価 , ニュース , レポート )と三菱重工業(7011.T: 株価 , ニュース , レポート )が注目される。4日付の日本
経済新聞は、両社が経営統合へ向け協議を始めることで基本合意したと報じた。2013
年春に新会社を設立、社会インフラ事業などを統合する。原子力などの発電プラントから
鉄道システム、産業機械、IT(情報技術)までを網羅する世界最大規模の総合インフラ
企業が誕生することになる。
反落、為替介入警戒などが下支え
1日の米国株安を受けて序盤は売りが先行する見通し。米国債の格下げリスクや米景気
減速に対する懸念が重しになるという。一方、日銀による為替介入への警戒感や追加緩和
期待、指数連動型上場投資信託受益権(ETF)買い入れ期待などが下支えするといい、
朝方の売り一巡後は下げ渋る展開が想定されている。
日経平均の予想レンジは9800円―9950円。
1日の米国株式市場は続落。デフォルト(債務不履行)回避に向けた債務上限引き上げ
法案の可決期限が迫っているほか、米供給管理協会 (ISM)が発表した7月の製造業
部門指数で米経済の停滞の兆しが示唆されたことなどが重しとなった。米国債のデフォル
トは回避されるとみられているが、格下げリスクはくすぶっており、東京市場も売り先行
となる見通し。前日に日経平均が上昇した反動も出やすいという。
ただ朝方の売り一巡後は下げ渋る展開が見込まれている。円高による企業業績への悪影
響は懸念されるが、日銀による為替介入への警戒感が日本株を下支えするという。また
「朝方の売りで日経平均が大幅安になっても日銀の追加緩和やETF買い入れへの期待感
から一段の下げは想定しづらい」(準大手証券ストラテジスト)という。
個別銘柄ではホンダ(7267.T: 株価 , ニュース , レポート )が注目される。同社は1日、2012年3月期の連結営業
利益(米国会計基準)予想を2700億円に上方修正すると発表した。前年実績比では
52.6%減だが、従来予想の2000億円の黒字に比べると35%の上方修正となる。
部品の供給状況が想定より早く改善し、通期の世界販売台数が前回見通しを上回る。