20年前からの「右半身のだるさor鈍痛」の整体治療
患者Mさん=49才-男性-会社員の症例
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① Mさんの病歴・・・
患者Mさんは、20年以上前から右半身にだるさor鈍痛を感じていたそうです。この20年の間に病院、鍼灸院、整体院、他、数十件以上の治療をされましたが、全く改善しなかったそうです。ある治療家から「右眼が斜視だから、右半身に異常があるのだろう」と言われたそうですが、特段の脳の異常は無かったそうです。今回その「斜視」の治療の為に来院されましたが、本件も併せて治療する事になりました。
② Mさんの診察
【斜視の治験例(診察所見)はこちら】
【右半身のだるさの所見】
・だるさ-痛む部位は右の項部~肩、側腹部後方、大腿外側部、下腿外側部だそうです。
・だるさ・痛みは安静時・運動時関係なく、一日中持続的に続いているそうです。ただ右側副後部のだるさ・痛みは体幹の左斜め下方への屈曲・回旋時に増強するそうです。
・小学生低学年の時に3年間ほど小児喘息に罹患していたそうです。
・血液検査で異常を指摘されたことは無く、血圧も正常範囲だそうです。アレルギーも特に無いそうです。血圧は正常範囲だそうです。
・食欲はあり、便は毎日出ているそうです。排尿も「普通だと思う」との事でした。
・表情筋の左右差は無く、耳鳴りや難聴もありませんでした。また、舌は正中に出すことが出来、カーテンサインも無く、嚥下・構語障害もありませんでした。
・頭顔面の触診上、頭顔面の神経学検査で左右差はありませんでした。頸部前面の筋肉群および顔面の筋肉群の緊張と圧痛がありました(特に右顔面~頸部)。右肩が左肩に比べて軽度下垂していました。
・頸部の気管が左方凸に1.5cmほど彎曲していました。後日、直近の胸部レントゲン写真を持参して頂きましたが、気管は軽度S字型に彎曲していました。また、右肺が左肺に比べて縦径が2cmほど短くなっていました。
・咳・痰や呼吸困難などは無いそうです。
・胸腹部および頸部の聴診上、血管雑音は無く、腹部グル音は弱く聴取出来ました。
・胸部の触診で、胸骨の左縁・右縁に著明な緊張と圧痛がありました。
・腹部は緊満状態で、全般的に緊張と圧痛がありましたが、特に盲腸部と臍の右方に著明な緊張と圧痛がありました。腫瘤感はありませんでした。
➂ 治療目標と整体治療
⑴ 盲腸部-上行結腸およぴ十二指腸-小腸の緊張(癒着)を解放する
⑵ 胸郭の緊張を解放する
・消化管平滑筋テクニック
・腸骨はがしテクニック
・胸郭解放テクニック
④ 経過と結果・・・
・初診時、腹部の施術だけで気管の彎曲は50%程度改善しました。ただ、右半身の症状に変化はありませんでした。2診目以降から胸部・腹部の施術をすると、3診目以降には気管はほぼ正中に矯正され、これは治療終了時までずっと正常位に位置していました。
・3診目まで右半身の症状に変化はありませんでした、4診目来院時には、右大腿外側のだるさ・痛みは1/3程度まで緩和していました。大腿に関しては、5診目以降、ずっと完治状態が続いていました。そこで排便についてお尋ねすると、この頃から普段より1.3~1.5倍ほど排便量が毎回増量していたそうです。この排便増量はその後数週間も持続し、次第に腹部緊満は解消傾向になりました。Mさんは「毎日排便があったから便秘と違うと思っていましたが、実際はこれだけ多くの便がつまっていたんですね」と、ビックリされていました。
・右下腿外側に関しては5診目から徐々に改善傾向がみられ、9診目にはほぼ完治していました。
・右側腹部後方のだるさ・痛みに関しては、4診目から改善傾向がみられ、8診目には当初の3/10程度まで改善しました。しかし3/10状態で一進一退状態がしばらく続きました。
・13診目来院時、長引いていた右側腹部後方のだるさ・痛みがやっと1/10まで解消していました。
・その後、斜視の治療が終了する16診目まで右側腹部後方のだるさ・痛みはほぼ解消し、その他の右半身も解消していたので、本症の治療も終了することにしました。
⑤ 今回の症例の概説、、、
・患者Mさんは、一番気になっている「斜視」以外の所見として「右肩の下垂」についてかなり気にしておられました。あちこちの治療院でその原因を尋ね、様々な治療をしていたそうですが、それぞれの説があり、結果的に全く改善していませんでした。そこで当院としても何らかの説明を求められましたが、その仮説として以下のように考えました。
・それは、胸部レントゲン所見にあるように「右肺の縦径が左肺のそれに比べてやや小さく、それに比例して右胸郭も縦径が短くなり、その結果右肩が下垂して見えるのでは」です。但しその確認は、整形外科医or内科医に質問するように伝えました。
・片肺が無くても生命に支障はないので、その意味では問題が無いと考えますが、ただこの事(右胸郭縦径の短縮)が右側の肩から右頸部の筋肉緊張を生じさせ、慢性的な肩こりの原因になっている可能性があり、その意味でMさんの肩こりについては、根本的な解決法は難しいのでは、と思われます。
・従って、柔軟体操や筋トレなどを推奨し、少しでも肩こりの緩和に役立てる様に伝えておきました。
・頸部気管のS状彎曲については、左右肺(胸郭)のアンバランスも関係しているかもしれませんが、腹部の施術だけで気管の彎曲が半減していたことから、腹部の緊満が横隔膜を押し上げ、それが気管の彎曲に関係していたかもしれません。逆に言えば、気管が彎曲する程、腹部の緊満傾向は重篤だったのかもしれません。そしてその腹部内臓の緊満状態(特に盲腸部と臍の右方に著明な緊張と圧痛)が右半身のだるさ-疼痛に関係しているかもしれません。
・そこで右の下腿と大腿外側のだるさ・疼痛について考えてみると、経験的に「東洋医学-経絡学説」を適応すると説明できます。大腿から下腿の外側部は、いわゆる「足陽明胃経」の走行ルートですから、同部の所見は胃腸に問題があるケースが多く、Mさんについては盲腸部を中心に特に右側の消化管に緊張が集中していたことから、これが原因でないか、と考えられます。よってその整体治療を施術することにし、結果的にそれが奏効したものです。
・また別の根拠として、Mさんは「右側副後部のだるさ・痛みは体幹の左斜め下方への屈曲・回旋時に増強する」との事でしたから、この所見は盲腸部から上行結腸の緊張・癒着を想定すればつじつまが合うことからも、支持されると思います。
上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。
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