特に神回の『唯一の救い』です。

今回は、めちゃくちゃ長くなります。
もう既にストーリーそのものになっているかも。

記録も兼ねていますが、いつかおさらいになったらいいな。

グリシャはジークに『レベリオ収容区』を見せ、
「ここから出たいと思わないか?」
と問う。

「うん、出たい」
そう話していたジーク達(グリシャ、ダイナ、ジークの親子3人)に、優しく声をかけた清掃員が、グリシャのエルディア人を示す腕章を見た途端豹変しバケツの水をかけ
「悪魔の末裔が!」
など暴言を吐く。


戦士候補生のジークは、訓練でいつも成績が悪い。


訓練が終わるとジークは祖父母に預けられ、祖父から『マーレの歴史』を勉強させられる日々。

そんなジークに祖母が
「そろそろ寝ないとね。今日は猫の家の本を読んであげる」
と言うと、嬉しそうに喜ぶ。


とある日の訓練帰りに、親子がボール遊びをしているのを見て羨ましそうな顔をするジーク。


ジークは
「お父さん!今日は早く終わったから」
と遊びたい旨の言葉を言いかけたその時、グリシャはジークの言葉を遮り
「おお、そうか。沢山勉強できるな」
そう返し、ジークは悲しそうな顔をする。

グリシャがジークに教える勉強は『エルディアの歴史』
ジークの祖父とは相反する勉強だった。


「やる気のない者は去れ。エルディア人に戦士を任せられるわけがないだろ」
マガト隊長からそう言われてとぼとぼ歩いていると足もとに野球のボールが転がってくる。

「そこの君、ボールを取ってくれないか」

ボールを投げ返すとその人は

「小さいのにやるじゃないか。壁遊びも飽きたところだ。ちょっとおじさんに付き合ってくれないかな?」

と言う。

その人の腕章は『赤い色=戦士』だった事にジークは驚く。

獣の巨人であり、戦争にあまり役立たないから玉遊びをしていると話し、
「トム・クサヴァー。本業は巨人学研究者だ」
と名乗る。
ジークも、ジーク・イェーガーと名乗ると、クサヴァーさんはジークの投げ方を褒め、ピッチャーに向いてそうだと言う。


その事が嬉しくてグリシャに話そうとするジークは、大人達(エルディア復権派)の話を聞いてしまう。

「ジークが戦士にならないと話にならないぞ」

など。


立ち聞きに気付かれたジークは謝ろうとするが、グリシャは

「お前なら出来るはずだ。父さんと母さんの子なんだからな」

と強く圧をかける。


翌日からマガト隊長にジーク自ら、公開練習に参加させて欲しいと志願し参加するも、やはり皆と圧倒的な差で離され最後を必死に走る。


その姿を見ていたグリシャとダイナの絶望的な表情に気付くジーク。


場面は変わり、ジークとクサヴァーさんでキャッチボールをしながら


「この間は散々だったなぁ」


と言われ、その後は雑用係ばかりだ、でも戦士にならないといけないんだ、でも全然ダメだった…という旨を返す。


するとクサヴァーさんは


「無理もない。君は戦士なんて馬鹿らしかったんだ。マーレの為に寿命を縮めて他国を戦略するなんて馬鹿げてるよなぁ」


と言う。


それは当然、マーレでは禁句の言葉。

ジークはハッとして誰かに聞かれていないかと周囲を見渡す。


自分は巨人の事が知りたくて寿命を縮めてでも戦士になった事、だから戦争では役立たずな事、お互い似た者同士でこの世界ではまともな2人なのだと笑顔で話す。


(寿命は巨人を継承した年から13年)


『これで良かったんだ、収容区から出られなくても生きてさえいれば』


そう思いながら雑用をこなすジークは、マーレ側がエルディア復権派の尻尾を掴んだ事を知る。


それを回想しながらの食事。
ダイナから心配されると
「お腹がちょっと…」
そう答えるジーク。

そのジークに対し、冷たい目を向け溜め息をつくグリシャ。

「お父さん、お母さん、もう危ない事はしないで。見つかったら楽園送りなんだよ。悪魔の島に送られて、皆んな巨人に」


と言うジーク。



「お前は今まで父さんから何を学んできたんだ」

「誰かが立ち上がらないとずっとこの壁の中で惨めに死んでいくんだぞ」

と迫るグリシャ。

更にダイナも

「そうよ、これは貴方やエルディア人の未来の為なのよ」

そう言って迫る。

ジークは
「その為なら僕がフェイおばさんみたいになってもいいの?」
と聞く。

(グリシャの妹で、飛行船を2人で見に行った時に殺されたフェイの事)

「フェイが殺されたのは世界が狂っているからだ!もうフェイのような目に遭わないためにも強いエルディアをマーレから取り返し当たり前の権利を奪い返すんだ!」

と怒鳴るグリシャ。

涙を流すジーク。


ジークは出来事をクサヴァーさんに話したようで

「なんて事だ。親が復権派だったとは」

と頭を抱える。

「クサヴァーさん、キャッチボールをしてくれてありがとう。巨人になってからも時々思い出すからね」

と言うジーク。

クサヴァーさんは、ジークに
「告発しなさい。マーレ当局に告発し、マーレへの忠誠を示せば、君と祖父母は助かるはずだ」
と最終手段を提案する。

そんな事は出来ないと言うジークにクサヴァーさんは

「ジーク!君は親に酷い事をされた。勝手に見放しちっとも君の事を気にかけなかった。君を愛さなかった。ジーク、君は悪くない。君は賢くていい子だ」

と抱きしめ、ジークは告発し、グリシャやダイナ、エルディア復権派は楽園送りに。


数年後。

変わらずキャッチボールをしている2人。

クサヴァーさんは咳き込み、もうすぐ継承の任務を終える頃だと話す。

そして研究の集大成が発表出来そうだと。

記憶を操作するだけではなく、身体の構造も変えることが出来る、600年前世界に猛威をふるった疫病を当時の王が始祖の巨人の力でユミルの民の身体の設計図を書き換えてエルディアから疫病が消えた事…など。

それを聞いたジークは、
「それなら始祖の力を使ってユミルの民が子供を生まなくすることも出来るのかな」
と呟く。

これ以上、ユミルの民が生まれてこなければ、100年後には巨人が消滅すると。

更に
「そもそも僕らは生まれてこなければ苦しまずに済んだんだ」
と。

するとクサヴァーさんは、自分には家族がいた事、腕章を外しエルディア人である事も隠し子どもも出来た、でも妻にそれが分かったとき妻は自分と子どもの喉を裂いて死んだ事、巨人を継承したのは贅沢な自殺方法に飛びついたに過ぎない…と。

その後13年間は巨人の研究を重ね、ジークとキャッチボールをし楽しかった事、亡き息子をジークに求め巨人の力で自分の罪から逃れようとしていた事…

そして
「私なんてこの世に生まれてこなければ」
と泣き崩れる。

ジークは言う。
「獣の巨人は俺が継承する。マーレの為じゃない。始祖奪還計画を成功させ、世界を救ってみせるよ。世界の人々を巨人の恐怖から解き放ちエルディア人を苦しみから解放するんだ」
と。

クサヴァーさんは言う。
王家の血を引くジークなら、始祖の継承者と接触する事でその能力を引き出せる。
力を使えるのはジークではなく、決定権は始祖の保有者に委ねられる。
誰か信頼出来る者に始祖の力を託す事。
『安楽死計画を理解してくれる誰かに』
と。


そしてジークはクサヴァーさんから獣の巨人を継承する。
「(その誰かを)見つけてみせるよ、父さん」
と、クサヴァーさんを『父さん』と呼び、目が悪い訳では無いのにクサヴァーさんのメガネをかける。

このメガネが、前回『暴悪』ラスト部分でジークが探していたメガネ。
事情を知らない兵長は、お前にメガネは必要ないと言ったけれど、ジークにとっては大切なメガネだったのでした。


数年後、ライナーとベルトルトからエレンの存在、生きていた父親(グリシャ)を聞かされる。

エレンは父親から洗脳されている、必ず助け出してやるからな…と誓うジーク。


ジークとエレンの密会。
安楽死計画はイェレナを通じてエレンに伝わっているので、それに賛同してくれるのかと問う。

エレンは4年前に開いた記憶の、父親が王家を皆殺しにした事や感触も残っている、その死が自分たちを生かしたのだと話す。

ただ、父親は間違っている、自分も間違っている、エルディア人が生まれてこなければ自分たちの計画(安楽死計画)で死ぬ人間もいなかった、『生まれない事』それ以外の救済はないとも話す。

「俺はやる。この手で2000年の歴史にケリをつける。その日が来るまで進み続ける。そうだろ、兄さん」

『兄さん』と呼ばれ涙ぐむジーク。

握手をしたいけど今はお互い接触出来ないからと、野球のボールをエレンに投げるが……


回想シーンは終わり、朦朧としながら
「唯一の救い」
「エルディアの安楽死」
と呟く。

兵長は
「今なんて言った?安楽死?お前はくせぇ巨人の、くせぇ口の中で身体が咀嚼される音を聞きながら死ぬわけだが」

「お前にしてみれば安らかな死に方だろ。奪った仲間の命に比べてみれば」

と言う。

ジークは
「奪ってない。救ってやったんだ。そいつらから生まれてくる命を。この残酷な世界から…」
そう答える。

「また脚が伸びてきたようだな…」
と刃を抜こうとした瞬間、

「クサヴァーさん!見ててくれよ!」

と叫び、

自ら動いて雷槍を爆発させる。

爆風で吹き飛ぶ兵長。


ここで次回へ。

因みに次回は最終回。


※※※


とにかく親に愛されたかったジーク。

でもジークを『戦士』にする事しか考えてもらえなくて…


もう辛くて泣きながら見ました。


クサヴァーさんという存在と、安楽死計画が『唯一の救い』


獣の巨人が石を砕いて投げる攻撃もキャッチボールが絡んでいた。


そして…ジークがエレンと密会した時に『兄さん』と呼ばれ、愛情に飢えていたジークは涙ぐみ…


とにかく親から愛されたかった。

その為に期待に応えたかった。

それでも応えられなったから(戦士になれなかったから)突き放された。

ジークから歩み寄ったけど(ボール遊びなど)、拒絶された。


ジークの幼少期は本当に泣けてきます。

クサヴァーさんがいてくれて、まだ良かったなと思います。


そして、巨人による恐怖などを断ち切る唯一の方法を『この世に生まれない事』という『安楽死計画』で、クサヴァーさん含めて『自分なんて生まれてこなければ良かった』と思っているのも残酷すぎ。

ヒストリアに食われそうだったエレンも言っていましたよね。


すごく個人的な見方になってしまうんですが、

エレンは壁の外に出たかった。

今の生活は確かに生きていけるけど、それは『家畜』だと言った。

グリシャやカルラから愛情たっぷり注がれて育った。


かたやジークは収容区から出たいと思っていなかった。

『生きてさえいればそれでいい』

とまで思うほど。

そしてグリシャやダイナから愛情を貰えず、愛に飢えていた。


そんな2人が出会い『安楽死計画』に至る。


回想シーンから明けたジークは、

「クサヴァーさん、見ててくれよ!」

と叫びながら自らを犠牲にした事とか、本当に苦しくなります。


ちょっと自分に重なる部分があるから特に…



兵長は爆風で吹き飛びました。

その兵長も気になりますよね。


今後『安楽死計画』がどう動くのか…


『羊のぬいぐるみ』がさり気なく置かれていた伏線は?


原作及び本誌派の方々は分かると思いますが、アニメ勢の方々、色々な今後を楽しみにしていてください。


次回の最終回はどこまでやるのかな。


すっごく長くなりましたが、最後まで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございました。