亜鉛について
- 亜鉛はDNA 及びRNA ポリメラーゼなどの構成成分として、細胞の分裂増殖に際して遺伝情報伝達に関与しています。
- 亜鉛はフリーラジカルを除去するスーパーオキシドディスムターゼ(Cu-Zn-SOD)の主要構成元素として抗酸化作用も亜鉛の重要な機能の1 つとして知られています。
- 亜鉛は、細胞分裂増殖をはじめ、タンパク質合成、卵子や胚の防御機能に関与し、ベーシックで多岐に渡る代謝に必須です。
- 直接的にも間接的にも生殖機能に関与していることから、反復不成功で血清亜鉛が低値の場合は、食事を改善し、亜鉛サプリメントの補充が推奨されます。
- WHO(世界保健機関)によると、およそ3人に1人が亜鉛不足であることが報告されています。
- 亜鉛は様々な場面で必要な金属であり、生殖医学の領域では、受精、着床、妊娠予後に有利に作用することが知られています。
亜鉛濃度と妊孕能の関係
- 亜鉛はタンパク質と結合し、機能が発揮され、300 種類以上の酵素の構成要素として触媒作用に、また多くのタンパク質の構造の維持作用に関与しています。
- 男性に比べて女性の妊孕能との関連についてはそれほど知られていません。
- 亜鉛が不足すると男性では精子不良、女性では間接的に着床障害や不育と関係します。
さまざまな食品中の亜鉛
- 牡蠣(最良の摂取源)
- 赤身の肉
- 鶏肉
- カニやロブスターなどの 魚介類
- 栄養強化シリアル類
- 豆類、ナッツ類、全粒穀類および乳製品(ある程度の摂取)
いろいろな食品をバランスよく食べることで、推奨量の亜鉛を摂取することができます!
女性の亜鉛摂取量
厚労省の食事摂取基準(2015 年度版)では30~49 歳
の女性の推奨量は1 日8mg、妊娠後は10mg(付加量
+2.0mg)です。それに対して国民健康・栄養調査(平成
30 年)では30~39 歳で7.7mg、40~49 歳で7.5mg
しか摂取していません。
血清亜鉛値(日本臨床栄養学会)
・80μg/dL 以上・・・・・・・・・充足
・60μg/dL 以上80μg/dL 未満・・潜在性亜鉛欠乏
・60μg/dL 未満・・・・・・・・・欠乏
以下の記事も参考にしてください。