着床不全の原因
- 胚の原因(精子および卵子を含む)
- 母体の原因(子宮因子、免疫因子)
- ご夫婦の原因(同種免疫因子)
- 染色体
- 全身的原因(心理、栄養)
上記の検査を行ない、異常がみつかれば、その治療を進めてゆきます。ただし、残念ながら必ず原因が分かるとは言えません。
また原因が見つかったとしても、治療すれば必ず「着床不全」が防げるといったものではないことをご了承ください。
「胚自体の問題」
1. 胚(受精卵)の質に関連する、精子・卵子・胚の再評価を行います。
2. PGT-A:臨牀応用については、日本産科婦人科学会の解析結果待ちです。
「母体の問題」
1.子宮因子:
着床の場となる子宮に異常がないか調べます。
- 超音波検査
- 子宮卵管造影検査
- 子宮鏡
- 子宮内膜組織診:形質細胞マーカーCD-138
2.ホルモン・代謝異常がないか調べます。
- 甲状腺機能検査(freeT3, freeT4, TSH)
- プロラクチン
- 黄体ホルモン
- 耐糖能検査:空腹時血糖値、HbA1c
3.自己免疫因子:
自己免疫疾患や血液凝固異常からの子宮の血流障害が原因になる可能性があります。
- 抗リン脂質抗体
- 血液凝固検査: aPTT・第12因子・protein C & S活性
- 同種免疫因子:夫婦の組織型の相性が悪いと胚を異物と勘違いし、着床しにくくなると考えられます:Th1/Th2 比
4.染色体因子:
着床障害の原因となる染色体異常がないか調べます。
5.栄養因子:
毎日の食事やライフスタイルを通して、着床しにくい栄養状態がないか調べます。
- BMI(body mass index)
- ビタミンD
- 亜鉛・銅