■質問内容
Q1.
先日、転院して初めての人工授精を受けました。
転院前の病院ではタイミング後も人工授精後も、数日後に排卵の確認をしていたのですが。今回、人工授精しましたが、数日後の排卵確認のための診察はありませんでした。一般的には排卵後の確認はしないものでしょうか?
Q2.
人工授精するタイミングはLHサージ40以上ですが、周期11日~13日に一度、卵胞チェックを行い、その後は自宅でLHチェックで様子を見て・・・という流れですが、貴重なタイミングを逃したくないので色が20よりは濃そうだなと思ったら人工授精の予約をとっています。
クリニックでは当日のLH検査はしないので、そのまま人工授精をしていますが、卵胞チェックがないのが不安です。
人工授精の時、排卵がまだなのか、済んでいるのか?人工授精翌日に卵胞チェックをすれば、人工授精のタイミングが合っていたかどうか分かるのにな。と思います。
■当院からの回答
排卵推定は、まず過去の基礎体温表やオリモノの変化が参考にします。そういった情報をもとに早目に(2~3日前を目標)に受診していただきます。
子宮頚管粘液(可能であれば性交後検査もおすすめ)や超音波検査で「いつごろからLH 検査するか」を判断します。排卵が近づいてなければ、数日先の診察を言うようになります。
超音波検査 尿中LH検査の開始の目安
- 自然排卵・セキソビット・レトロゾール周期では15-16mm以上
- クロミフェン周期では18mm以上
尿中LH増加から排卵のタイミング
LHサージ(増加開始)から翌日
LHピーク(はっきりした陽性)からは半日後くらい
このことからLH増加が確認できれば、その日に人工授精するのおすすめです。検査時点がピークより前であるなら、翌日でも間に合う可能性があります。
LH検査は1日1回であれば、人工授精に間に合う直前の時間帯が良いと思いますが、心配であれば1日2回で検査して行くことも考えられます。
また常に薄っすらと色が出る人もおられますが、薄く色が出ているとき、時間的に余裕があるなら数時間後に濃くなっているかどうか確認することも考えられます。
尿中LH検査は、予約の段階で最終判断していただくしかありませんが陽性であれば、超音波検査で卵胞が残っていても縮小していても(排卵前であっても排卵後であっても)人工授精のタイミングですね。
このタイミングに合わすことができるよう当院では
日曜や祝日にも人工授精できるようにしています。
このように排卵前の確認に重点を置いていますので、排卵の確認は基礎体温でしか行っていません。
人工授精を実施して2日くらい経過しても基礎体温が上がらない場合は、排卵していないことも考えられますので受診してください。
必要であれば排卵確認はプロゲステロン(黄体ホルモン)で行います。超音波検査だけでは排卵確認は困難ですし、いつ排卵したかはわかりません。
一番良い日に人工授精を行うことが大切ですね。
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