人工授精おすすめ(レビュー)(Hum Reprod Update 2018; 24: 300)
人工授精でおすすめの方法をエビデンスレベル別に記載しました。
エビデンスレベル(高)
人工授精の適応 原因不明、医学的介入なしで、12〜18ヶ月妊娠していない方
原因不明、総運動精子数1000万以上、12ヶ月妊娠していない方
卵管内人工授精 卵管内人工授精のメリットを示す証拠はない(子宮内人工授精で良い)
費用対効果 原因不明、総運動精子数1000万以上の方で、卵巣刺激で3回実施
HMG製剤使用は75単位以下を使用する
エビデンスレベル(中)
卵巣刺激の必要性 原因不明、総運動精子数1000万以上の場合
ベストタイミング トリガーにHCGを使う場合、トリガーから24〜40時間で実施する
卵巣刺激やトリガーを使わない場合、LHサージの翌日に実施する
精子の最低ライン 明らかな精子の最低ラインはない(調整前、調整後ともに)
ダブルIUI 人工授精を同一周期で2回行うメリットはない(1回の人工授精で良い)
人工授精の回数 少なくとも3回は実施する
最大の実施回数に関する十分なデータはない
多胎妊娠防止策 トリガー日に16mm以上の卵胞2個か11mm以上の卵胞5個までなら実施、
それ以上はキャンセル
クロミッドはHMG製剤より低リスク、低コスト、低出産率(推奨)
エビデンスレベル(低)
精子調整方法 どの方法が最も優れているとは言えない(原液を使用することは推奨できない)
院内感染防止対策 感染症スクリーニング検査を実施する