寂しげサラリーマン、時々超高圧ベーシスト in Pyeongtaek

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日々の反省と感傷日記。いまは韓国駐在日記をつづっています

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韓国に来てはや6年1か月、小学生が中学生になってしまう時間を過ごしましたが、実は先々月に大本営から帰ってこいという逆赤紙を受けていました。そんなわけで今月下旬に日本に帰任します。

 

 

韓国の田舎の食事や風土を紹介するにもネタが尽きてきたところだったし、日本に帰るということはわざわざこの場で生存確認を発信する必要も無くなるので、この日記も役目を終えたなという気がします。

 

 

すでに先月のうちに東京都内に住み家を借りることはできていますが、日本製の家具家電をほぼ何も持ってない(∵駐在する時に実家にほとんど寄付、または押し付けた)ので、帰ったところでしばらくは大正時代の貧乏文筆家みたいなことになってしまいます。帰国後すぐにヨドバシカメラでいったいいくら使うことになるのか?まだ考えないようにしています。

 

ところで東京の23区内の家賃って本当に高いんですね。知りませんでした。

大昔、学生時代に東京の端っこの方に住んでましたがそのときの家賃は月4万5千円でしたね。あれはすごく安かったんだな。

 

 

仕事がけっこうひどいことになっているのでしばらく音信不通にしますが、そのうち駐在のフィナーレ特有のことを紹介してこの日記は終わりにしようと思います。

 

海外に独りで住んでる人が、1か月以内に東京のアパート・マンションの賃貸契約をするだなんていう災難に見舞われて、1回だけ日本に行っていろいろなんとかしたあとに契約金を後日海外から送金して振り込んだはいいが、なかなか着金しなくて契約が流れそうになるとか、ですね。

 

とつぜんウォンが悪さして為替レートが不利になって、ウォンの預金を円に換えて送ろうとすると目減りするとかね。

 

どちらかと言うと良いことは多くない。同じことをやるのはあまりお勧めしない。

 

とにかくまあ、またそのうち。

わたしがいま住んでる地域は韓国内陸部で基本的に貧しくて、名物なんてないんですが、韓国全土は広いので、豊かな原材料がある地域もあるようで。

 

 

 

このまえ、韓国人同僚たちが「おっ、新しい店!」を見つけてとりあえずチャレンジ。

韓国人は本当に新しいものが大好き。そしてさびれて潰れるのも早い。今度の新しい店はいつまで潰れず耐えられるでしょうかね。

 

 

そこで出てきたこれ。

発音通りにカタカナで表記するのは難しい。

 

チョンボッサマップ/チョンボクサムハップ

 

 

漢字だと「鮑三合」などと書くことになる。意訳すると「アワビなど三種盛り合わせ焼き」ぐらいですか。

 

海が近い南の地域の宴席料理だそうで、レシピは「アワビ+牛肉+他の貝」ということになっているようです。牛肉ともう1種類の貝については、部位や種類は店ごとで適当にしているそうな。

 

やろうと思えばアワビはもちろん、牛肉と他の貝のグレードも上げまくって、シャトーブリアンや特大ホタテを持ってきたりすれば、士郎が勘違いして雄山にまた負ける感じの究極のメニューを作ることもできる。実際、港町でそんな感じの組み合わせにする例もあって、とんでもない値段がするとのこと。

 

われわれが行った店では、「小さめアワビ+牛バラ薄切り+タイラギ」の三種を焼いて、同じように隣で焼いたキムチと合わせて食べる、というものに収まっていました。

 

詳しい食い方は、「とにかく全部一切れずつ葉っぱに包んで巻いて、ニンニクも入れてあれも入れてこれも入れてこれを塗って食え」でした。

 

どんな味になるか、想像できますか。

アワビ1切れ、牛バラ1枚、タイラギ1切れ、それに焼けたキムチを足し、にんにく1欠け、青唐辛子5mm、それを葉っぱでくるんで食う。

 

 

だいたいねえ、キムチの味になりますね。塗りつぶし。

 

決してまずいなんてことはないですよ。あとから牛肉の味がして、歯ごたえがして、ああ貝がいるなあ、という不思議な感じに陥ります。

 

こういうのをマリア―ジュと言うのでしょうか、3人がそれぞれそこにおとなしく座っていたところに、上から真っ赤な雨が降ってきて、無理やり3人が肩を一時的に寄せ合う。そこを豪雨が洗い流す。みたいな。キムチで包んで酒で流し込めばみんな友達。

 

むしろ、うまいです。その場にいた日本人はうまい、面白い、といってあっという間に平らげました。わたしみたいな舌が幼い酒飲みにとっては、いいつまみになります。

 

しかし、何だこれ、もったいないと言う人もいるでしょうね。

日本人には思いつきにくい組み合わせ。

 

韓国南部で豪遊したいときは、頼んでみてもいいのかもしれません。店によっては数万円以上するはず

 

仕事でめずらしく外出して、韓国の首都付近まで行きました。

実質3時間で仕事は済んで夕方ごろにやることがなくなってしまって、しょうがないんで訪問先の人とあたりを散歩していました。

 

ヨイド・ハンガン公園という場所で、ここは島と言うか中州のような地形で、かつては付近一帯まるごと軍用の空港として使われていたというのに、いまは平和そのもの。

 

 

いわく、

「ここは、今日みたいに天気がいい日は、夜にチキンとビールを持ってここに来るんですよ」

「テントも貸し出ししていて、でもテントの入口は閉めてはいけないことになっています」

だそうだ。

 

・・・なるほどねえ。夜に変なテントがたくさん散らばってたんでは子供の教育に悪いわな。

 

 

さて韓国という国は、選手層はすごく薄いんですけども、どんな分野でもトップレベルのものについてはばかにしたものではなくて、むしろかなり手ごわいです。一発勝負なら日本といえども負けることも多いでしょうね。

 

田舎では金をいくら積んでも出てこない、都会の最高級肉。

 

並べて。

 

 

側面を立てて。

 

これで焼肉のタレさえあれば2兆点だったのに。塩で食う。

 

 

このあとはどうなったかよく知らない。

 

首都に出かけてたまに何かご接待をお受けすると、食い始めはもううまいうまいしか言わないんですけども。

韓国は酒がまずい。

 

まだ午前中や夜は気温が一桁で、風が吹くとまだ肌寒いですが、

 

春が来ていますね。会社の事務所横に立っている細っこい木にも花が咲きました。

 

この木は細くて背が小さくて開花期間もごく短くて、日本からの出張者はもちろん、社員からもふだんは枯れ木としか認識されていないようです。桜とか梅とか、もともとそういうものなのかもしれんな。韓国に植わってる割には潔い生き方で、好感が持てます。

 

 

近ごろの通勤退勤の車の中では感傷的なアニメ主題歌を流していますが、なかでも「キノの旅」のエンディング曲がいいですね。「砂糖玉の月」という曲です。いい大人が逃げ出したいときには最良のアニメのひとつだと思いますね。決算の無い国に行きたいなー

 

キノの旅でもいつか「決算のない国」というお話が創作されて登場してくれればいいなあと思います。アニメはとうの昔に終わったものの、原作は続いているみたいですから。

 

 

経理のみんなで休日出勤して、昼飯の時間がもったいないから外に食いに行くのはやめて、今日は韓国の国技の出前にしようや、と部下に頼んで、メニューはお任せすると言ったらこれが届きました。半分ぐらい食べたところの写真ですが。

 

名前は不明。とにかくタコ。炒めたか煮たか。または両方。それともやしと、野草みたいな野菜。あと米の飯がついていた。

 

凶悪な色してるからわかると思いますけど、かれえのなんのって、ココイチ換算で少なくとも4~5辛ぐらいでしたかね。日本人の半分以上は食えないはずです。

 

からい一方で韓国料理らしく塩があまり使われてなくて、わたしは「味がせんな」と言い放ちました。でも部下たちは「ああ、まずくないじゃないの」「うん、まあまあおいしいですね」と語り合っていました。味の好みがあきらかに違います。昼飯チョイスにタコが来るところからしても。

 

うーん、、、これで米は完食できんと思って、写真にある「タコの激辛炒め、野草添え」を米の上に乗せて、机に隠し持っていた「あごだしスープの素」の粉末をその上にぶちまけて、湯を入れてぐだぐだに混ぜて「韓国風タコのだし茶漬け、韓国が8-2で勝ち気味だけども」に改造・命名して食いきりました。

 

わたしが謎の白色粉末をせっかくのタコ混ぜ飯のうえにぶっかけて湯まで入れるもんだから、日本通の部下たちも「なんですかそれ?」と、批判と興味深々でスープの素の空袋を見て、「だし」という文字を見て「何て書いてあるんですか?」と聞いてきました。

 

あなた文字読めるのになんで聞いてくるかね?と一瞬思ったけれども、かなの書体がくずしてあったもんだから、「だし」という文字を認識できなかったようでした。わたしたちも韓国語に対して全く同じですけど、きれいな楷書体でない書体になると韓国の人達はたちどころにほとんど読めなくなります。日本語筆記の難しさよのう。漢字かなカナ、そしてそれらの手書きや行書まで認識できる人は、ほぼ皆無です

 

わたしの向かいで食ってた部下の韓国少女は、汗だらだら流しながら私を見て「からくないんですか?わたしはからいの強い方なんですけど」と言いながら、泣いてんじゃないかと思うぐらい顔がピンクになっていました。からさに強いというのは舌だけのことで、その他の生理現象は抑えきれん。辛さの前に人は平等。からさと辛さは同じ文字。

日本でも少しニュースになっているようですが、韓国は空気が悪いですね。ここ1、2年で急激に悪くなった印象です。

 

日本と違ってスギ花粉が飛んでないのはいいのですが、その代わりに粒子状物質が激しいんですわ。

とにかく白い。

 

遠くが白い。携帯のカメラはふつうだと思うんですが。

最近では気象庁みたいなところから携帯に毎日のように警報が寄せられます。今日はマスクした方がいいですよとか不要の外出は控えてくださいとか。

 

わたしは鈍感な方なのか、呼吸器に自覚症状はまだないです。しかし同僚駐在員の中には、ノドがどうとか鼻がどうとか言い出す奴もいて、敏感な人はかわいそうなことです。

 

われわれは時期が来れば日本に帰るけど、韓国人、特に子どもはいったいどうしたらいいのかね。

 

そんなこんなで、夜は駐在員どうし日本風居酒屋であれこれと文句を垂れ流す日もあるわけですが、

気が付くとテーブルの上には七味が置いてありました。

 

おまえも日本製かあーとしげしげ眺めて見たら、賞味期限のとこがペンで塗りつぶしてありやがんの。

 

 

そりゃあ韓国の空が白くもなるさ。

社会の構成員ががらりと入れ替わらないと、こういうのは根治しないだろうな。100年ぐらいかな。

 

いまは空前の空気清浄器ブームですから、日本でそれっぽいもの作って何億台でも輸出したらどうですかね。いや、もうやってるのか。トースターで有名なバルミューダが韓国にがんがん輸出を延ばしているそうですね。

 

なるほどな、朝起きて真っ白けの粒子状物質の空模様ではトースターを稼働させる気分にはならんでしょうからね。まずは空気をきれいにしてからということですか。

 

たぶんそんなことは思ってないと思うけど、とにかくいいことですね。