FUJIYAMAめだかです
毎度、わかりにくいと不評の
「遺伝子を知って効率よく
メダカを改良しようシリーズ」ですが…
第三弾の今回はダルマの遺伝子です
以前までの記事↓
(gu,il,fm,de,Da,d-rR遺伝子)
ダルマメダカはチヂミメダカとも呼ばれ
脊椎骨(背骨)融合を起こして
脊椎が短くなるメダカです
→(椎体の短縮と欠損の両現象あり)
で、昨日ご紹介したダルマも
fu遺伝子(fused)を持っています
遺伝子があるなら当然遺伝する…
と考える事が出来ますが
このfu遺伝子は少し特別です
fu遺伝子は潜性の遺伝子ですが
温度によって出現率が変わってきます
20℃では10～20％
28℃では100％に近い出現率
となるそうです
(岩松鷹司著メダカ学全書より)
「ダルマを作るなら高温飼育」
…と言うのは、比較的有名な話ですが
それらはそう言った事から
高温飼育と言われているんですね
よく
「どの段階から高温飼育すれば良いの？」
と、ご質問されるのですが
「ペアリングの段階から」
と、お答えさせてもらっています
別に親メダカに高温は必要ないのですが
卵の段階から高温にしてあげるために
ペアリングから…とお答えしています
卵が受精して、4日目くらいから
体長の増加に差異が見られるそうですが
この発現をするためには
遺伝子の発現が必要となり
4日目に発現するとなると
それ以前…という事になります
なので、ご質問された時には
ペアリング段階から高温飼育して下さい。
とお願いしています
で、先ほどfu遺伝子は潜性遺伝子で
温度によって出現率が違います…
とお話をしましたが
ダルマ同士を高温で子供を採っても
ダルマにならなかった…
って経験をお持ちの方も多いと思います
実はfu遺伝子には
fu1～fu6の6種類が存在します
それらは対立遺伝子が異なります
見た目が同じダルマ同士を掛け合わせても
対立遺伝子が異なるfu1とfu2だった場合
子供はダルマにはなりません
一応…
対立遺伝子についてもサラッと…
以前より、遺伝子は対になっている…と
ご説明してきましたが、対立遺伝子とは
ある遺伝子と対になる反対側の遺伝子です
例えば一重瞼と二重瞼は対立遺伝子で
二重が顕性、一重が潜性となります
二重と一重のヘテロ接合となった場合
表現型として顕性である二重が現れます
↓これは一つ目(笑)
更に余談ですが(笑)
仮に二重の遺伝子を2とし
一重の遺伝子を1とした場合
二重には2,2(ホモ)の組合せと
2,1(ヘテロ)の組合せが存在します
一重は潜性遺伝子なので
必ず1,1の組合せになっています
二重が顕性と聞くと
父親が一重で母親が二重なら
子供は二重になりそうですが…
母親の二重が2,1(ヘテロ)の場合は
父親1,1 母親2,1なので
考えられる組合せは
1,2と1,1と1,2と1,1の4種類となり
2を持った子供だけが二重になり
1,1の組合せは一重になります
ちなみに自分は2,1の二重です(笑)
この辺は下記を見て下さい
…と、話がそれましたが
ダルマと何かを組合せたメダカを作りたい
…となった時にも、遺伝子とその特徴を
知っているのと知らないのとでは
結果は異なり、場合によっては
遠回りになることや、諦めてしまう事も
あるんじゃないかと思います
※逆に理屈で型にハマりやすくなり
可能性を減らしてしまう事もあるので
ご注意下さい←自分です(笑)
そんな事で
「遺伝子を知って効率よく
メダカを改良しようシリーズ」
…またご紹介します(笑)
以上
ダルマの(fu)遺伝子
でした
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